カテゴリ 学習・宣伝・組織
と き:2012年6月16日(土)13:00~
ところ:神奈川県横浜市・建設プラザかながわ
概 要:
いま日米両政府は沖縄の米軍基地固定化と日本全国への基地拡大や輸送機オスプレイ配備など新たな基地強化を強行しようとしています。こうした背景には日米安保条約の影響があります。安保破棄中央実行委員会、労働者教育協会は「平和とくらしを守るために」と題した安保条約学習会を開催し、巻き返しを目指しています。今回の学習会には140人が参加しました。
開催にあたり柴田真佐子さん(全労連副議長)は、「東日本大震災から1年3ヶ月が経過したが、政府は福島原発事故の全面賠償に目をそむけ、各地の除染対策も進んでいない。にもかかわらず、野田首相は大飯原発再稼働を宣言した。沖縄普天間基地をめぐっては、日米両政府によりオスプレイ配備が強行されようとしている。沖縄と心を一つに連帯しよう」とあいさつをしました。
その後、仲山忠克さん(弁護士、沖縄革新懇代表世話人)と山田敬男さん(労働者教育協会会長)による学習講演が行われました。仲山忠克さんは、「安保条約は軍事力でアメリカに日本を従属させようとするもので、沖縄県民だけでなく日本全体を否定するものだ。国家主権の侵害、不平等な地位協定、思いやり予算など日本は安保条約によって主体性を放棄させられているも同然だ」と話し、「憲法9条による武力によらない平和をつくることが大切だ。南米、アフリカ、東南アジアなど平和をつくる世界的流れができている。拳法9条擁護運動の発展と安保条約破棄に向けた国民運動を構築していこう」とまとめました。
山田敬男さんは安保条約の歴史的背景について、「全土基地方式の日米行政協定のもと占領の延長として旧安保が成立。その後、再軍備が本格的に開始され、基地国家としての機能を強化するために安保条約は改正され、現在に至ります」と話しました。近年の自衛隊の変貌と海外での共同作戦の拡大について、「安保条約や周辺事態法では説明がつかない安保条約の枠を越えた日米同盟が形成されている。2004年の『防衛計画の大綱』、2006年の自衛隊法の改悪、防衛庁から防衛省への昇格により、海外での任務が附属的な任務から本来的な任務へ変貌した。安保条約と日本国憲法との矛盾は極限に達している」と説明しました。最後に山田敬男さんは、「軍事同盟のないアジアと日本をめざすべきだ。いまのアジアはどんな国でももはや力で問題を解決することはできない。日米安保はアメリカの覇権主義とも言え、日本を守ることではなく、アジア太平洋における共同防衛体制構築に結び付けられている。しかし、日米安保にかけたアメリカの構想は破綻している。平和の共同体づくりが進むアジアでは軍事同盟は最悪の選択でしかない。安保条約破棄に向けた国民的議論を進めて行こう」と力を込めて話しました。
いま、日米安保と憲法についてまとまって学習する機会を増やしていくことが重要な課題になっています。TPP、消費税増税、社会保障改悪、原発再稼働など国民の思いを無視した政治が平然と行われています。背景にはアメリカ、財界いいなりの政治姿勢があります。私たちの生活に絡みついている、安保条約とは何なのかを学び、跳ね返していきましょう。
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と き:2012年6月13日(水)15:30~
ところ:県労会議会議室
概 要:
ブログやfacebookを駆使して労働組合や民主団体の情報発信力を高めようという趣旨の下、「発信力向上」プロジェクト第1弾を開催しました。様々な団体から21人が参加し、幸先のいいスタートとなりました。
講師は県労会議のブログの運営面で日頃からお世話になっている長谷川隆之さんです。長谷川さんは、「情報発信をする意義は、情報の受け手に次の行動を起こしてもらうことにある」とし、「ブログやホームページを見る人がどう見ているのかを考えること。そして、常に情報を発信し続けることが大切だ。なによりスピーディーに更新をすることが必要」と話しました。
参加者の中にはホームページを開設しているものの、何年も更新できていないという人もいました。そうした悩みに対し長谷川さんは、「新しくホームページを作り、古いホームページにリンクするのが効率的である。長い間更新していないからといってホームページを閉鎖するのはよくない」と話し、今から始めるならブログが手ごろであると説明しました。また、ホームページを名刺代わりにしている団体もあるが、それでは見る人は限られる。情報発信をして、検索用語を増やすことが肝心。また、Googleは年数に重きを置いており、長く発信し続けることが人に見てもらうコツだと話しました。どんなに内容が良くても見てもらわなければもったいない、と話しました。
労働組合や民主団体の活動は残念ながら社会的には認知度は低い。しかし、インターネットを通して、継続した情報発信を行うことが地域に活動を知らせることになります。私たちの活動や行動を発信し、共感を広げることが大切です。そのためには見てもらうこと、自分のことだけを発信するのでは相手は面白くない。
相手の疑問や関心に応える情報発信で在りたい。次回は、ブログの面白さや広がりについて意見交換したいと思います。
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と き:2012年6月9日(土)13:00~10日(日)12:00
ところ:愛媛県
概 要:
第4回働くもののいのちと健康をまもる中四国ブロックセミナーが愛媛県松山市の愛媛大学構内で開催されました。中四国各県から170人が参加しました。
開会にあたり「いのちと健康愛媛センター」田福副理事長はあいさつの中で、「愛媛でも別子銅山やトンネルじん肺などの労災闘争が闘われてきた。いまでも、働くもののいのちと健康は脅かされている。伊方原発も安全と健康の根本問題だ」と職場・地域・社会をあげていのちと健康を守ることの大切さを訴えました。
続いて、愛媛大学社会政策研究室の丹下准教授があいさつを行い、「松山市の新入職員が自殺過労死した。しかも、愛媛大学の卒業生だった。市長は自分の責任ではなく、上司の責任だと発言した。しかし、その発言は3時間後に撤回された。こうした社会を変えるためにしっかりと学んでください」と話しました。
いの健全国センターの中林事務局次長は、「いのちと健康をまもる運動を発展させるために、愛媛に続いて地方センターの結成を進めてもらいたい」と期待を込めてあいさつを行いました。
その後、全体講演が行われました。佐々木司さん(労働科学研究所研究員・理学士)により「崩れた8時間労働と生体リズム」というテーマで講演が行われました。佐々木司さんは、「IT化の深化とグローバリズムという社会変化が進行し、長時間労働・24時間労働・サービス労働の問題を深刻化させている。8時間労働制の崩壊は、労働者を慢性疲労状態にしてしまった」と話しました。
佐々木司さんは慢性疲労の回復のためには最低2時間の睡眠をとることが大切だとしながら、「いま日本の労働者で深夜労働をしている人は全体の20%にすぎず、大多数の人は当事者意識を持つことなく過ごしている」とも指摘しました。
続いて講壇に立ったのは今村高暢さん(愛媛生協病院)で「職場のメンタルヘルス」というテーマで講演を行いました。今村高暢さんは、「職場のメンタルヘルス対策には、従業員の健康・生命・生活を守ること。生産性のアップ、事故の軽減。労働災害、過労自殺のリスクマネジメントなどの意義がある」とし、「まず、ストレス軽減など心の不健康の予防などの健康の維持を図ることが大切だ。心の不健康を起こしかけた人を早期発見して、カウンセリングや職務内容を軽減するなどの援助、病気にかかった人の職場復帰や復帰後の援助がメンタルヘルス対策の基本だ」と話しました。心の健康問題は測定方法が十分確立しておらず、個人差などがあることから今村高暢さんは、「ストレスへの気づき、職場環境の把握など労働組合が果たす役割も大いにある」とまとめました。
全大会終了後の懇親会で全国学習交流集会in倉敷をアピール(*^^)v
ゆるやかな交流となりましたヽ(^o^)丿
2日目は6つの分科会に分かれて学びを更に深めました。
人の健康状態はおかれた時代・社会状況・職業・階層・社会集団の特性などによって変わってきます。しかし、安全で健康であることは変わることのない根源的な問題です。働き方そのものと働かせ方そのものを変えていくことが私たち労働組合に求められていることではないでしょうか。
なお次回、働くもののいのちと健康をまもる中四国ブロックセミナーは広島県で開催されることが決定しました(^_^)/
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と き:2012年5月26日(土)13:00~
ところ:静岡県
概 要:
全労連青年部主催のユニオンユースアカデミー2012(通称:ユニアカ2012)が静岡県で開催されました。北は北海道、南は沖縄、全国各地から青年52人が参加しました。
バス内の青年の様子(^_^)/
第1日目は浜岡原子力館の見学を行いました。集合場所である静岡駅からバスで約1時間の移動となりました。バス内企画として岡村哲志さん(原発問題住民運動静岡県連絡センター事務局長)により「浜岡原発と住民運動」と題したお話を聞かせてもらいました。
バス内企画の司会を担当するのは矢澤純さん(千葉県労連)
岡村哲志さんは、「原発はいったん事故がおきたらどうすることもでず、被害の大きさは予想もできません。中部電力は〝安全性は大丈夫″、〝火力発電よりも安全だ″、〝外国では町の中心に原発がある″などという無責任な宣伝を行い、原発を建設しました」と浜岡原発の危険性を訴えました。また、3月11日に開催した「ひまわり集会」には4000人が参加し、浜岡原発を「人の鎖」で包囲したことについても紹介しました。
岡村哲志さん
浜岡原子力館到着後、グループに分かれ館内を見学しました。館内にはいかに原発が安全であるかを示した模型がたくさんありました。しかし、福島原発事故についての説明はどこにもなく不快感を抱きます。電力会社は未だに「想定外の事故」としてしか考えていないのでしょうか。
浜岡原子力館見学終了後、ホテルに向けて移動。バス内企画第2弾として、杵柄歩さん(農民連青年部部長)を講師に講演が行われました。
杵柄歩さんの話は大好評でした(*^_^*)
杵柄歩さんは、「福島原発から100km以上も離れたところで生産された農作物からも放射能が検出されました。出荷間近の農作物を破棄しなければならない農家の心の痛み、やり場のない悔しさ、将来の不安を思うと胸が潰れる思いです。本当に大切なものは賠償されないのです。原発と生命そして生命を育む農業は共存できないと強く感じます」と農業家の一人として訴えました。杵柄歩さんは豊かな大地と自然を破壊し、人々の健康を脅かしてまで原発を建設し維持する必要はないとし、その根拠として、「静岡県の場合はたった10.6%が原発からの電力供給で、原発がなくても火力や水力をフル稼働させれば十分に賄えます。日本のような地震大国に54基もの原発が存在する以上と危険性をいまこそ認識しないといけません」と話しました。最後に、「私たち自身もこれまでの生活を見直し、新たな未来への舵を切るときに来ています。被災地を思い先の見えない不安のただ中にいた折に、友人のお父さんが言いました、『どんなことが起きても俺たち百姓はつくり続けなければならない』と。私たちにできることはつくり続けることです。食料は人の命をつなぎます。その命の糧をつくりだすのが私たち百姓です」とまとめました。
楽しそう♪
ホテル到着後、夕食交流会、青年大交流会(二次会)が開催され、大いに盛り上がりました。また、参加した青年からは「楽しい」「来てよかった」といった感想が多くあり、青年同士の連帯感の強さを感じる1日となりました。
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とき:2012年5月27日(日)
ところ:勤労者福祉センター5階第3会議室
概要:
5月27日、イレブンアクション岡山は「福島原発の内部被ばくを考える」をテーマに東神戸診療所の郷地秀夫先生を招いて学習会を開きました。学習会には30人が参加しました。
詳細な資料をもとにパワーポイントで説明する郷地先生
郷地さんは自己紹介をしながら、「自分は広島の生まれで原爆への関心は高い。広島の被爆者から福島原発の被ばくについて、原爆と比して被害の程度は軽いと言われる事があるが、原発事故と原爆では質的な違いがある。しかも福島原発では広島型原発の13500倍(ウラニウム総量)、168倍(セシウム137)の放射性物質を放出された。福島原発事故は放射性粒子の内部被ばくちなり、局所集中型の内部被ばくによって今後がんの発生が増えると考えられる。広島のケースでも内部被ばくがあるが、発症までの潜伏期間は長くて60年~70年を要している。分からない病気も多く、こうした事が原爆訴訟にも影響している。放射線の中でもα線とβ線を出す粒子は身体に止まると強いエネルギーによって、がんになる確率が高くなる」話しました。また、甲状腺のがんについて、「甲状腺はがんになる潜伏期間が30年であり、甲状腺には誰にでもがんがわずかだが存在する。簡単には大きくならない。医療機関でも1cm以上でないと手術はしないので、慌てず経過を観察する事が重要」とアドバイスしました。福島県に行かなくても放射性粒子は飛んでいるとして、近県を通過した車のフィルターから無数の放射線粒子を見つけたことや野菜に取り込まれた放射性物質のレントゲン写真を紹介するなど、自らが作成した資料を紹介しながら、飛散した粒子の存在を説明しました。低線量被ばくや内部被ばくの影響は分らない事が多いとしながらも、「その影響は計り知れない。多くの研究課題がある」として、降り注いだ粒子が食物連鎖や自然環境の中でさまざまに変化しながら広がっていく様子を詳しく説明しました。
30人が参加した学習会
参加者からは放射性粒子の散らばり方や検診への対応など、多くの意見が聞かれました。また、今回の講演を受けて参加者が30人ではもったいない。更に多くの人に聞いてもらう機会を設けては?などの積極的な意見も聞かれました。
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ところ:天満屋アリスの広場前
概要:
5月25日、県労会議パート・臨時労組連絡会は天満屋絵アリスの広場まで定例の昼休み最賃宣伝に取り組みました。この行動には11人が参加して11筆の署名を集約しました。生憎の小雨模様で目立った宣伝ができませんでしたが、商店街を行き交う人達に最低賃金の低さを実態に即して詳しく説明。生活の改善と日本経済の再生が結びついた課題だと訴えました。
伊原事務局長は、「7月になると労働局は最賃審議会を開き、来年の最賃額を決める。現在は685円だが県民世論の如何によっては大幅な改定も見込める。これまでにも不十だが15円の引き上げをさせた経過がある。昨年は2円の引き上げだった。最低でも最賃額を時間給1000円にするためにご支援を」と訴えました。
若い人よりは年配者が署名をする姿が目立ちました。生活の苦しさが見えるようです。いつも宣伝している前で「たこ焼き屋」が開店して、呼び込みの威勢の良い掛け声が聞こえます。並んでいる人もありで、こちらも負けてはいけません。次回は派手な宣伝で巻き返したいものです。
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とき:2012年5月19日~20日
ところ:山口県湯田温泉防坊長苑
*全労連中国ブロックは山口県で5月19~20日、第12回総会と労働相談員の養成講座を開き61名が参加しました。尾野中国ブロック議長(広島県労連)の挨拶に続いて門田事務局長が経過報告と運動方針案を提起しました。報告では前回の総会以降、全労連の基幹会議で積極的に発言するなどブロックとして奮闘した事、大震災や原発ゼロの取り組みでは、各県で多様な行動が取り組まれ、3.11に各県労連が足並みを揃え運動の先頭に立ったと報告しました。また、公務労組連も不当な賃金削減に反対する運動で中国人事院へ要請行動を行ったこと、ブロック青年部の交流集会に向けての活動報告、核兵器廃絶署名や原水爆禁止の大会など、前進的な取り組みと運動を報告しました。続いて各県の事務局長が特徴的な活動を報告しました。方針では7月に開催される全労連の第26回定期大会に結集する事や税と社会保障の一体改革との闘いなどが提起され、中国ブロック議長に藤永佳久議長(山口県)を選出してすべての議案を拍手で採択しました。
報告をする門田事務局長
*労働相談の養成講座全体会では関野秀明さん(下関市立大学准教授)が「労働条件の底上げと社会保障充実との相互作用」と題して講演を行い、問題提起では斎藤寛生全労連常任幹事が「組織拡大強化」について全労連の方針を説明しました。
関野さんは冒頭に、「一般の人は消費税を引き上げなければ財政は厳しいのではないか?社会保障は良くしてほしいが、国が潰れてしまうのではないか?と心配している。はたしてそうなのか!」或いは、「国際競争力というが何をもって、それを優先させるのか?国際競争力はそもそも存在するのか?」など、国民への思想攻撃の全容を分かり易く説明しました。また、「TPPではアメリカと財界の言いなり、とはいうものの日本・財界にとってどんな利益があるのか?それは労働市場の構造改革が狙い」とズバリ指摘しました。
講演する関野秀明さん(下関市立大学準教授)
斎藤さんは、「全労連は1990年12月の結成当時1,283,194人の組織だった。1998年には1,530,769人でピークを迎え、以降減少傾向に歯止めが掛らず2006年には126万人に後退した2011年6月では115万9千人と5年間で10万2千人の減少となった。一方で5年間に40万8千人拡大している。2,008年には非正規労働者の組織化に着手したが非正規の割合は15.03%になっている。全労連は150万に接近する方針を提起している」と話し、組織階大強化に向けた中国ブロックの奮起を促しました。
講演の資料はココ↓
2012.5.19労働条件底上げと社会保障充との相互作用(関野秀明)
組織活動分科会の様子
2日目は労働相談と組織問題に分かれて議論が交わされ、まとめの報告がそれぞれ行われました。
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と き:2012年5月16日(水)18:30~
ところ:勤労者福祉センター4F
概 要:
岡山県労働組合会議・パート・臨時労組連絡会は最低賃金の最賃体験スタート集会を開催しました。最低賃金がいかに低いかを体験し、その時に感じたことを最低賃金審議会に報告します。今回の集会には全労連から伊藤圭一さんを講師として招き、25人が参加しました。
伊原事務局長は、「7月の最賃審議会に最賃体験の報告を提出します。最賃体験は今後の私たちの闘いを進めて行くうえで大きな支えになります。昨年は審議会のメンバー全員に懇談をお願いする手紙を出し、対話することを試みました。今年も継続して行います。最賃とは何なのかを仲間のみなさんの中に広げていきたいと思います」と集会に先駆けて話しました。
伊藤圭一さんは「最賃体験を力に時給千円の声を広げよう」というテーマで記念講演を行い、2012年最賃改定に関わる情勢と運動のポイントを話しました。まず最近のアジア諸国の状況に触れ、「アジア諸国が日本よりも賃金水準が低いのは確かです。しかし、各国では着々と最賃引上げが行われています。タイでは最賃日額約40%引き上げ、全国一律300バーツ(770円)になりました。中国では12.5%の最賃引上げが行われ、今後は年平均引上げ率を13%以上にすべきとの計画が公表されています」と話し、賃上げの流れはアジア圏にも波及してきていることを話しました。
また、社会的に劣悪労働に関心が高まりつつあることについて、〝居酒屋チェーン・ワタミ″の新入社員自殺事件。関越自動車道バス死亡事故について、「この問題は背景に低賃金・不安定雇用の拡大により正規は狭き門となり即戦力ばかりが求められているという問題があることを浮き彫りにしています」としました。伊藤圭一さんは、「今が夏に向け、最低賃金闘争を本格化させる時期です。一部の貧困は全体の危機であるという言葉を心に留め、賃金の底上げを勝ち取る闘いに力を注いでいきましょう」と集会参加者を激励しました。
日本の使用者・経営者側からは1円の引上げに対して「上げ過ぎだ」「低賃金が嫌なら他を探せ」という意見が出てきます。アジア諸国では賃金の底上げを図ることで自国の経済を守ろうとしています。しかし、日本だけは賃金を引き下げることで経済を守ろうとしています。日本がしていることは世界の流れに逆行することで、かえって国内経済は悪化していることは明らかです。最低賃金の引上げと合わせて、中小企業支援の拡充で内需拡大を図ることがいま必要とされています。みなさんの声を県労会議まで寄せてください。
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とき:2012年5月15日(火)18時30分~
ところ:岡山市きらめきプラザ
5月15日、障害者自立支援法を廃止し、総合福祉法の制定をめざして、人権を基底に新たな共同の取り組みの出発を!と「国は基本合意を守れ!岡山フォーラム」が開かれ、約90名が参加しました。このフォーラムは国が障害者自立支援法を廃止して、応益負担をなくすなど、障害者の人権を尊重した総合福祉法を制定するとした自立支援法違憲訴訟の基本合意を反故にして、骨抜き法案を強行採決し現在、参議院で審議されていることに抗議して開かれたものです。会場となった岡山市きらめきプラザの会議室は支援者でいっぱいとなりました。
主催者挨拶をする中島守明さん(林友の会)
原告の清水さんと裁判を闘った呉(おう)弁護士をはじめ、弁護団長の成光弁護士、ハンセン病国家賠償請求を闘った井上弁護士、原爆認定訴訟を闘った近藤弁護士、そして中国残留孤児国家賠償訴訟を闘った則武弁護士が出席し、基本合意を反故にした国への怒りと共に、今後の裁判に与える影響など考慮した場合の国の責任の重大さなどを話しました。則武弁護士は基本合意・和解は当事者同士の信頼関係に成り立つもの。その上に立って法律ができ、それでも不備な点を修正するのが和解の基本。それを一方的に反故にすることは今後の司法に大きな影響を与える」と話しました。
原爆訴訟の経験から「合意だけでも法律があっても安心できない。違反とは闘う」と話す近藤弁護士
また光成弁護団長は「絶対に国を許せない。弱い立場の人達の人権と約束を踏みにじる国は絶対に許せない。再度、闘う!」決意を語りました。発言では、障害を持つ中で裁判を闘い総合福祉法の制定や集会の成功に向けて奮闘されて来た当事者の清水さんは、「基本合意の過程で国に対して不信感があった。しかし、総合福祉法をつくるなど前に進もうと和解したが、裏切られることになった。悔しくて大泣きした。以降、声が出にくくなり最近になって声が戻ってきた」と話しました。閉会のあいさつに立った中島さん(人権連)は、「人権の重みを軽んじる政府の姿勢は政治への国民の信頼を損なうもの。社会的にも弱い立場の人達を裏切る政治と闘い、支援の輪を広げよう」と話しました。
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と き:2012年5月10日(木)18:30~
ところ:岡山市勤労者福祉センター
概 要:
第83期岡山労働学校がいよいよ開講しました。今回は「働くて、なんだ?教室」というテーマで働く権利について2ヶ月間学びます。入学式には40人が参加し、前期の労働学校で大好評だった沢山美果子さん(岡山大学大学院客員研究員)をお呼びしての記念講演が行われました。
県学習協会長の伊原潔さんは、学ぶことで初めて見えてくるものがあるとし、「2ヶ月間一緒に労働学校で学んでいきましょう」とあいさつを行いました。続いて、沢山美果子さんによる講演が「自分の『不安』と向き合って」というテーマで行われました。
沢山美果子さんは、「〝35歳のわたし″というレポートを学生に書いてもらったことがあります。そこにはいくつか特徴が見えます。ほとんどの学生が白い家に住んでいて幸せな生活を送っていると書いています。また、女性と男性のライフスコープは全く違います。女性の場合、卒業後すぐに就職できると思っている人は少なく。男性は、自身が身を立てないと結婚できないと考えているようです」と話しました。また、最近では就職できるかどうか入学早々から不安感を抱く学生が増えていることや、日本生産性本部の調査ではデートよりも仕事を優先する人の割合が過去最高の87.0%であることを紹介しました。沢山美果子さんは働くことは生きること、働き方は生き方の問題だとし、漫画「働きマン」(安野モヨコ)の中から多様な働き方を取り上げ、「働き方に悩んだら、自分はどう生きたいのかというところまで考えることです。しかし、今は早さばかりが求められすぎており、学校のテストでもいかに早く答えを出すかが重視されます。焦らずにじっくり物事を考え、本質をつかむことが大切です」と話しました。最後に沢山美果子さんは、「自分の中の違和感や迷い、居心地の悪さ、不安感を問いにしてください。問う主体は自分自身です。考え続けるプロセスの蓄積に意味があります」とまとめました。
沢山美果子さんの講演を聞いて、今期の労働学校でみなさんと学び、ネットワークを作っていくことを大切にしたい。そんな風に思いました。自分はどうありたいのか。何を大切にしているのかもっと深めていきたいです。
みなさんも一緒に労働学校で学びませんか?来週の労働学校は一味違います。来週テーマは「偏愛交流」です。自分の好きなもの、こだわっていることなどを、ドンドン紙に書いて交流します。ぜひ参加してください(^_^)/
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