岡山県労働組合会議

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連想分類語  ジェンダー

12月5日(土)、岡山県労働組合会議/パート・臨時労組連絡会は第20回定期総会を開催しました。総会には32人が参加しました。

ジェンダー学習会

総会に先立ち開催した学習会ではジェンダー問題をテーマに市場恵子さん(社会心理カウンセラー)を講師に招きました。

市場さんは、自分らしく生きていけることが何より大切だとし、「自尊心感情と自己肯定感を持つことができないといけない。しかし、比較や評価、差別、慣習など外敵抑圧でによって自分らしさを表明するのが難しい現実がある」と指摘し、「抑圧や差別を押し返していく力=エンパワメントは愛情や需要、共感、援助から生まれてくる」と述べました。

日本のジェンダーギャップ指数は世界最低の水準であることについて、「未だに女らしさ男らしさを興中する風習が根強い。学び行動して解決していこう」と呼びかけました。

パ臨総会

弓田盛樹さん(パ臨連事務局長)は議案提案で、「最低賃金大幅引き上げと全国一律制の確立こそ地域間格差の是正、「地域循環型経済の構築を実現する。このことをより一層広め、社会的合意形成を達成する1年としよう」と述べ、最低生計費試算調査の結果を活用した対話の実践を呼びかけました。

5組合から活動報告がされ、自治労連自治労連、高教組をはじめ公務現場における非正規拡大が強調されました。議案は満場の拍手で採択されました。

 

 

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と き:2013年3月28日(木)18:30~

ところ:岡山市勤労者福祉センター

概 要

 85期労働学校が5月から開校されます。岡山県労働者学習協会は長安めぐみさん(香川大学男女共同参画推進室副室長)を講師に招き、「学び、気づき、変革していくために -生き生きと働くためのジェンダー学習」というテーマの85期労働学校プレ講座を開催しました。講座には様々な職業の人が立場を越えて集まり、14人が参加しました。

労働学校運営委員長・西本菜美さん

いつも楽しそうです(^_^)/

 長安めぐみさんは冒頭でお茶の水大学を発足した保井コノの生涯を紹介し、「保井コノは日本の女性で初めて理科研究生となった人。研究意欲が強く、アメリカに留学をしますが、結婚をせず、生涯研究を続けると言う暗黙の誓約のもとだった。当時の時代背景からすると女を捨てるということを意味した」し、「女性の歴史は社会参画への歴史だった」と話しました。

「1945年、日本女性に平和と平等、幸福追求と自己決定権が日本国憲法9条・24条・13条で初めて認められた。1967年には女性差別を国際社会が認め是正しようとし、女子に対する差別撤廃に関する宣言が出された。そして、1979年には国際的な女性の地位向上のムーブメントの最兆期を迎え、どんな時も、どんな場所でも、性別によるあらゆる差別をなくすために、『女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約』が採択された」と説明しました。1979年に採択されたこの条約は「世界女性の憲法」「男女平等の国際基準」と言われています。

 しかし、日本では女性差別撤廃のとりくみがまだまだ不十分と言われています。長安めぐみさんの解説によれば、賛成一般労働者の所定内給与額を100とした場合、女性の所定内所得は70.6%、非正規で働く女性の場合54.7%になります。また、正規として女性が継続して働いた場合の生涯賃金は2億7645万円になり、育児休業を1年間利用した場合でも2億5737万円もの金額になります。しかし、出産後、いったん仕事を辞めて、他企業で再就職した場合は1憶7709万円になり継続して働いた場合と比較すると9936万円もの差があります。

 長安めぐみさんは、「仕事を辞めるか、休むか。子供を産むか、産まないか。これは女性にとって大きな運命の分かれ目。一人ひとりが大切な社会の支え手。パートナーである男性の責任も大きい。しっかり話し合うことを大切に」とまとめました。

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と き:2012年12月1日(土)10:00~12:00

ところ:勤労者福祉センター4F

概 要

 岡山県労働組合会議「パート・臨時労組連絡会」は第12回総会を開催しました。総会前に学習会を開催しました。合わせて44人が参加した今回は、市場恵子さん(社会心理学講師・カウンセラー)を講師に「働く女性の悩み・子どもの貧困」というテーマでお話ししていただきました。

 冒頭で市場恵子さんは、「三井マリ子さんという人がいます。彼女は女性議員を増やそうという運動を進めていた。日本の女性議員数は衆議院で11%、参議院で20%、世界100位の水準だ。手元足元の女性の状況が変わっていかないのは、決定機関における女性の比率が少なすぎるためだ」と話しました。

そして、「自分のことを好きでいる。ありのままの自分を受け入れることができている。これを自己肯定感・自尊感情という。生まれた瞬間から一生付きまとう生きるチカラになることだ。自分のことを大切にできれば、誰かを傷つけようという感情は後ろに引いていくのではないでしょうか」と自分のありのままを認め大切にすることの大切さを話し、「そのためにも学習として権利意識を身につけてもらいたい。自分は人権を持った大切な人だという思いを身につけてもらいたい。もし人権が侵害されるようなら行動を起こさなければいけない」としました。

 その後、総会が行われ伊原事務局長により議案が提案されました。伊原事務局長は、「パート・臨時労組連絡会の運動は県労会議の運動の中でも貴重なものだ。各産別・単組は独自の運動に取り組みながら、県労会議に結集して最賃引上げ運動を展開している。一年間の運動を振り返ると変化がないように見えるが、街頭宣伝で工夫を凝らしたシール投票を行い、成果に基づき労働局に働きかけている」と話しました。来年度の運動方針については、「最低賃金は2012年の改定でも極めて低額だ。早急に達成すべき800円ラインも、達成できているのは3地方に過ぎない。低賃金雇用の増加はデフレ経済からの脱却を困難にし、日本経済をより悪化させている。こうした事情も踏まえて、全国一律最賃1000円の早期実現をめざそう」とまとめ以下の5点を提案しました。

①ディーセントワークの実現を求める運動の前進

②仲間を増やすこと

③非正規労働者の権利と雇用を守るたたかいの支援強化

④最賃闘争の強化

⑤政治を転換すること

 議案は満場一致で採択されました。また、新しくパート・臨時労組連絡会の事務局長に県労会議青年部の弓田盛樹さんが選出されました。

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と き:2012年11月10日10:00~

ところ:勤労者福祉センター4F

内 容

 季節は冬に移り変わろうとしている中、岡山地域労働組合は第30回定期大会を開催し、約30人が参加しました。

 伊原執行委員長は、「労働環境の変化を感じる。最近では特に、大量の雇用破壊が進んでいる。岡山労働局のデータでは、8月から9月にかけて正規の労働者の解雇が進んでいる。大企業によるリストラは本当に計り知れないものがあり危機感を募らせている」と開会にあたりあいさつをしました。

 その後、谷本書記次長が経過報告を行い、「昨年10月から今年の9月にかけて416件の相談があった。相談内容は、解雇・賃金未払いなど多岐にわたるが、パワハラに関する相談が増え、反対に派遣切りは減少した」と話し、この間の争議事案について、「アサゴエ御津工場の日系ブラジル人派遣労働者のたたかいは、不当解雇として地裁で勝利和解を果たし、労災による長期間求職者4名の労災認定を勝ち取った」ことなどについて報告しました。最後に、「未組織の労働者は圧倒的多数を占める。一人でも加入できる地域労働組合の役割は増々重要になっている」とまとめました。

 2012年度の運動方針について藤田書記長は、「原発、社会保障切り捨て、基地問題など民主党は自民党化し、自民党はさらに右傾化して安部総裁を再選、反動的流れの急先鋒としての日本維新の会、石原新党などが解散総選挙含みの中で一層強まっている。一方で、無党派層を含んだ新たな国民運動がかつてなく大きくなっている。歴史的変化が起こる可能性を含んだたたかいの時期に、連帯と団結の力を大きく強化して、情勢を主体的に変えられる運動を進める」とし、「①要求実現の力をつける②地域支部であるローカルユニオン結成をめざす③各職場に分会をおく④学習活動の強化⑤各種行事への参加」が提案され、満場一致で採択されました。

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と き:2012年5月10日(木)18:30~

ところ:岡山市勤労者福祉センター

概 要:

 第83期岡山労働学校がいよいよ開講しました。今回は「働くて、なんだ?教室」というテーマで働く権利について2ヶ月間学びます。入学式には40人が参加し、前期の労働学校で大好評だった沢山美果子さん(岡山大学大学院客員研究員)をお呼びしての記念講演が行われました。

 県学習協会長の伊原潔さんは、学ぶことで初めて見えてくるものがあるとし、「2ヶ月間一緒に労働学校で学んでいきましょう」とあいさつを行いました。続いて、沢山美果子さんによる講演が「自分の『不安』と向き合って」というテーマで行われました。 

 

  沢山美果子さんは、「〝35歳のわたし″というレポートを学生に書いてもらったことがあります。そこにはいくつか特徴が見えます。ほとんどの学生が白い家に住んでいて幸せな生活を送っていると書いています。また、女性と男性のライフスコープは全く違います。女性の場合、卒業後すぐに就職できると思っている人は少なく。男性は、自身が身を立てないと結婚できないと考えているようです」と話しました。また、最近では就職できるかどうか入学早々から不安感を抱く学生が増えていることや、日本生産性本部の調査ではデートよりも仕事を優先する人の割合が過去最高の87.0%であることを紹介しました。沢山美果子さんは働くことは生きること、働き方は生き方の問題だとし、漫画「働きマン」(安野モヨコ)の中から多様な働き方を取り上げ、「働き方に悩んだら、自分はどう生きたいのかというところまで考えることです。しかし、今は早さばかりが求められすぎており、学校のテストでもいかに早く答えを出すかが重視されます。焦らずにじっくり物事を考え、本質をつかむことが大切です」と話しました。最後に沢山美果子さんは、「自分の中の違和感や迷い、居心地の悪さ、不安感を問いにしてください。問う主体は自分自身です。考え続けるプロセスの蓄積に意味があります」とまとめました。

 沢山美果子さんの講演を聞いて、今期の労働学校でみなさんと学び、ネットワークを作っていくことを大切にしたい。そんな風に思いました。自分はどうありたいのか。何を大切にしているのかもっと深めていきたいです。

 みなさんも一緒に労働学校で学びませんか?来週の労働学校は一味違います。来週テーマは「偏愛交流」です。自分の好きなもの、こだわっていることなどを、ドンドン紙に書いて交流します。ぜひ参加してください(^_^)/

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と き:2011年12月8日(木)18:30~

ところ:岡山市勤労者福祉センター

概 要:

 先週行われた第8講義には17人が参加し、沢山美果子さん(岡山大学大学院客員研究員)が「変わる家族の姿」というテーマで講義しました。(詳細は長久啓太の「勉客商売」http://benkaku.typepad.jp/blog/2011/12/%E5%A4%89%E3%82%8F%E3%82%8B%E5%AE%B6%E6%97%8F%E3%81%AE%E5%A7%BF.htmlを参照ください。)

第9講義は真邉和美さん(日本女性学学会会員・岡山市男女参画社会推進センター企画調整監)による「ジェンダー・バッシング」をテーマとした講義が行われました。

国際機関で使用される“gender equality”(日本語に訳すと「男女平等」)と日本の行政機関で使用されている男女共同参画について、「日本では男女平等に関する基本法を制定させるにあたり、男が女を支配する権力構造の維持の崩壊につながるとして、男女の権力構造の崩壊を嫌う政治界の意図・指向が働き“男女共同参画”が使用されることになりました」と男女平等、フェミニズム(女性よる女性解放の運動・理論・思想)が進むことに対する組織的な攻撃があることを話しました。近年では女性の貧困化・少子化問題等が盛んに議論されています。その背景には小泉政権時に自己責任論を唱えるネオ・リベラリズムの台頭があるとし、「支配権力に反発をもっていた若者や市民は、『政府は国民に対して何も押し付けない。自分たちで決めなさい』という改革のことばに傾倒し、メディアがそれを煽りました。その結果、非正規雇用等促進による女性の貧困化が進みました」と政治面での闘いを強調しました。

近年になり男女共同参画、ジェンダーフリー、フェミニズムに対するバッシングは広がりを見せています。真邉和美さんは、「反対派の方は権力・組織が大きく結束力がとても強い。一方、私たちのようにジェンダーを推奨する組織は小さいうえに結束力が弱く、それぞれがそれぞれのやり方で行動しています。そうではなく、みんなで一つになって行動することが大切です」と講義を終えました。

 労働組合の女性役員率は低く、地方労連の女性役員の割合は10%~20%です。女男双方が労働学校などで学びを深め、お互いに積極的に行動することが社会的にも必要とされています。

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と き:2011年12月3日(土)11時~12時

ところ:勤労者福祉センター4階第2会議室

12月3日、県労会議パート・臨時労組連絡会は記念講演に沢山美果子さんを招き、「生きることとジェンダー」をテーマにお話を聞きました。

参加者の目を見ながら問いかけるように話される沢山先生

沢山先生は福島県のご出身で故郷がホットスポットになり住めなくなっていると少し悲しげでしたが、どうしてこんな社会になったのか?自分たちは子ども達に何を残せたのかと自問自答されたそうです。息子さんが福島県に転勤となり、不幸にも原発事故で会社を辞めて京都に逃れて住まれていることなどを話され、こうしたことが生きることをテーマに選んだ理由だとしました。また、自身が大学で25年間の正規職員の生き方を止めて、非正規職員としての生き方を選んだ理由は、「いやになったといればそれまでだが、大学が自由な研究の場ではなく、学生を集めることに熱心になり、これではいけないと思ったことがきっかけだ」とも話されました。子どもを抱えながらも、仕事を優先する生き方に疑問を持たれてとも言います。しかし、そんな自分を支えてくれたのはネットワークであり仲間づくりではないか?との問いかけは新鮮な響きが感じられました。仲間に諭され、救われて生き方を問い直すこと、仕事が中心ではなく生活者としての生き方を選ぶことが、人生80年とされる人間の姿ではないか?と問い掛けられました。

話されることが生活に結びつきよく分かります

大学でジェンダーを教えていると、講義を終えてアンケートに男子学生が「所詮、男と女は違う」と書いていることを見て、「所詮では何も始まらないし、進歩もない」と話されました。ジェンダーは刷り込まれていることが多く、生活の中で意識は変わってくると。最近は大学の工学部の中にも女性が入学してきて、男子学生の女性感も変わってきている。また、学校の授業で家庭科を男子が専攻することで認識が変わってきていると。ワークライフバランス(仕事と生活に調和)についての岡山県がアンケートには、できていると答えるのは男生の方が多く、その理由は男生の家事労働に従事する時間が短いことにあり、女性と比べて自由な時間が多いことにあると分析されました。こうして見ると生活の中から生き方に対する認識は変わってくるもので、決して男女差などではないと。先生は、非正規の生き方をされている方には、賃金は低くとも生活を大切にしたいと考える方が多いのではないかと問い掛けられ、ジェンダーとは居心地の悪さを問い直すことであり、生活を大切にし、常識を問い直す視点ではないか?と話されました。

 やさしさと人間への信頼にあふれるお話しでした。

最後に、「サンタクロースはいるの?」(てるおかいつこ著)の絵本が紹介され、子どもが欲しがっているものが分かる人だけがサンタになれること、また、絵本の中に人間を信じる空間をつくることで、自分たちの子どもも同じ空間で子供を育てることができるのはないか、と話されました。先生の講演は、生活を中心にした人生を見つめ直す契機になっただけでなく、人とのつながりや仲間の信頼、生き方の選択などを考えさせられる時間となりました。子どもには刷り込まれた生き方ではなくて、自由な人生と生活の選択ができるような社会を実現したいと感じさせられるお話でした。(筆者の感想を込めて)

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と き:2011年11月24日(木)18:30~

ところ:岡山市勤労者福祉センター

概 要:

 

 「ジェンダー」をテーマとした第82期岡山労働学校もいよいよ大詰めに差しかかってきました。第7講義では「女性史を学ぶPartⅡ」として岡山大学大学院客員研究員の沢山美果子さんを講師に招きました。

 沢山美果子さんは冒頭で自身の故郷福島が3.11東日本大震災以降「フクシマ」になったと話し、「私の息子は昨年福島の書店に転勤したばかり。職場に対して避難勧告を出してくださいと頼んだが、本が売れたためにお店を閉店することはできないと避難勧告がでませんでした。私の息子は仕事を辞めて、京都に転職し家族全員で暮らしています」と話しました。

沢山美果子さんは過去と現代の対話を通して未来を考えることが重要だという考えから、大学でのジェンダー講義の経験を振り返りました。「私が大学で講義をしていて男子学生に多いのが『所詮男と女は身体的に違いがあるのだから、色々な場面で違いがあって当然だ』という意見です。このような意見は工学部の学生に多くありました」と話し、「所詮」で終わってしまうとそこから次への進歩がなくなってしまうとしました。時代と学びと社会が男性たちの考えを変えることについて、ある学生のレポートの紹介がありました。「男性は男性社会の中で女性を差別し、女性は女性社会の中で男性を差別している」という内容のもので、「ある男子学生は幼稚園で働きたかったのですが、男性であるということから保育園への就職を拒まれていました。やっとのことで保育園に就職して男性であるということで0歳児を担当させてもらえないという差別がありました」という事例を話し、あたりまえのように抱いている「私は女」「私は男」という意識の問い直しが大切だと示しました。

続いて、沢山美果子さんは江戸時代の「生むこと・育てること」をジェンダーの視点から見て、現代に生きる中で問いをもつことを話しました。「江戸時代の津山を調べると出産にかかわる資料が多数見つかりました。そこから、男性が出産に関わっていたことが浮き彫りになりました」と話し、「江戸時代の産むことと産まないことの背景には『家』の存続と農業労働が多きく影響していました」と家の存続のため、産まれてきた赤ちゃんをその場で殺してしまうこともあったことを示しました。また、農繁期の出産を避けるため、1月~3月の農閑期の出産が多いことも示しました。

ジェンダーの視点で歴史をみることについて、「性別を人間社会の生み出した可変的な制度であり言説の装置の1つとしてみれば、男女間のより柔軟なパートナーシップのあり方を模索でき、自分のとらわれに気付くことができます」と締めくくりました。

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と き:2011年10月27日(木)18:30~

ところ:勤労者福祉センター

概 要:

  「女と男」のジェンダー教室はいよいよ本格的に講義が始まってまいりました。第3講義は市場恵子さん(社会心理学講師、カウンセラー)を講師として「暴力とジェンダー」と題したDV・性暴力・慰安婦問題について学びました。

市場恵子さんはの趣味はギターだそうです(*^^)v

 市場恵子さんは暴力は「女性問題」ではなく、「男性問題」であるとし、「女性が抱えている問題は、女性だけの問題として考えられていました。男はなぜ暴力をふるのか。なぜ男性が加害者になることが多いのかをこれからは考えていくことが重要です」と初めに説明しました。

殴る、蹴るといった身体的暴力だけがDVになるのではく。日々の暮らしの中で相手を傷つけ、貶めるような言葉も暴力です。市場恵子さんは、「こうするのが女の務めだ。妻はこうあるべきだと生き方を男性側から定義され、その枠組みの中に抑え込もうという考え方も暴力です」とジェンダーの視点を説明しました。21世紀を迎えた今日なら、広く男女平等の意識は根付いているかと言えばそうではありません。テレビ・雑誌・映画を見ると未だに女らしさ、男らしさが強調されています。いったいいつから男女のあり方像がでてきたのでしょうか。市場恵子さんは、「日本には女性禁止の場所があります。最も有名なのは奈良県比叡山です。そもそも女人禁制は女性の体はけがれているという思想から起こったものです。これは女性を貶めるための手段として利用さているものです」と男性優位の社会構造に問題があることを示しました。

 性暴力について「加害者を正当化する、性暴力神話があります。それは、男性の性欲は本能だ。被害者にも落ち度があった。恋愛のもつれなどです。しかし、性暴力は個人の問題ではありません。社会全体の問題です」と力強く訴えました。京都で飲みの席で酔いつぶれた女子大生が、同席していた男子学生たちに輪姦されるという事件が発生しました。大学側は男子学生たちに対して厳しい処置を下しました。しかし、加害者側は大学の処罰が厳しすぎるとし、裁判を起こし勝訴しました。大学側は上告し裁判はまだ継続中です。市場恵子さんは、「大学が厳しい処罰を下したのは当然です。さらに、この裁判には被害者である女子大生は一度も出席していません。法律の場にも加害者を正当化する傾向があります」と社会全体の歪みを指摘しました。

講義終了後の感想交流はとても盛り上がりました(^_^)/

 人間関係にはどんなに親しい間柄でも犯してはならない人権があります。私たちはよく、思い通りにならないことに対してイライラします。バイロン・ケイティ(心理カウンセラー)は、「人は相手を無意識にコントロールしようとするものだ」と言っています。コントロールすることは愛ではなく支配です。自分自身を見つめ、感情・行動をコントロールしてこそ本当の女らしさ・男らしさの発見になるのではないでしょうか。

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