岡山県労働組合会議

はい、岡山県労会議です。086-221-0133

カテゴリ   雇用

と き:2012年1月13日(金)12:15~

ところ:天満屋アリスの広場前

概 要:

  本日県労会議は人間らしい働き方を求めるディーセントワーク(働きがいのある人間らしい仕事)宣伝を行い、9人が参加、署名5筆を集めました。

 伊原事務局長はいま青年を中心に非正規雇用率が増えていることについて、「今年岡山市で成人式を迎えた青年は1万4912人います。しかし、非正規労働者は5人に1人と言われおり、希望にあふれた社会とは言えません」と話しました。最低賃金が低すぎることについて、「現在岡山県の最低賃金は685円です。685円では年収200万円あるかないかで、まともな生活を送ることはできません。私たちは最低でも1000円とすることを訴えています」とし、「人間らしいまともな働き方を実現するために最も重要になるのが労働時間の問題です。日本では労働基準法上36条協定を結べばいくらでも残業させることができるとなっています。そのことが異常な長時間労働を招いています」と働き方を変える必要性について訴えました。

 ディーセントワークは国際労働機関ILOも提唱している人間らしい労働と生活を実現する運動です。しかし、まだまだディーセントワークという言葉は浸透していません。

ディーセントワークでは以下の4点が掲げられています。

1.労働基本権(団結権、団体交渉権、団体行動権)が保障されていて、強制労働や児童労働がない。男女差別や人種差別がないこと。

2.雇用の機会があり、家族と自分の暮らしを支える収入があること。

3.社会的保護がすべての人々に保障されること。社会的保護とは、国際労働基準で定められた最低限の労働条件(8時間労働制や最低賃金など)の確保と安全衛生(危険で有害な仕事ではない)の保障、および社会保障(年金、医療保険、失業保障、労災保険など)。職業能力を向上できること。

4.意志決定の場に参加できること。労働者、政府、使用者の三者の対話の仕組みがあること。

※上記4つの戦略的目標のいずれにおいてもジェンダー平等が確保されること。

しかし、私たちの生活実態はディーセントワークには程遠いものがあります。ディーセントワーク実現のために一緒にがんばりましょう(*^^*)/

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とき:2012年1月8日(日)11時~

ところ:岡山ドーム成人式会場前

概要:

 県労会議女性部は1月8日の新成人のお祝いと同時に、働く者の権利や女性の雇用の実態について一緒に考えようと成人式会場(岡山ドーム)で宣伝を行いました。この行動には女性部役員を中心に8人が参加し300枚のチラシを配布しました。

「成人おめでとう、いきいきと自分らしく働くために、はたらく者の権利を守る法律を知っておこう」と横断幕を掲げてマイク宣伝とチラシ配布を行いました。新成人が集まる岡山ドーム前の会場は晴れ着姿の女性やかっこよく背広を着こなした男性などでいっぱいでした。片手に携帯、片手にたばこ姿の女性、頭にそりを入れ派手な袴姿の男性などもいて、自己主張一杯に歩いています。働くことは厳しいが負けずに頑張ってほしいとエールを送りながら、午前11時から全労連女性部作成のチラシをティッシュに入れて配布するなど、1時間の宣伝を行いました。ゼッケンは女性部役員の片山さんが作成してくれました。女性部初めての宣伝でしたが準備もバッチリです。

女性部事務局長の豊田佳香(高教組)さんは、「非正規労働が増えている中で働くことに不安を持っている方も多いのではないですか?特に女性は男性と比べても賃金が低く、妊娠出産を契機に解雇されるケースもあります。チラシには困った時の悩み相談の電話番号も書いてあります。お守り代わりに大切にして下さい」と訴えました。また、スパーメガホンからは女性部の訴えに沿って、「AKB48のヒットメロディー」をバックミュージックとして流し、新成人を励ますように雰囲気を盛り上げました。宣伝を始めて間もなく県医労連の仲間達が15名集まり、30分で323名の署名を集めるなど、宣伝行動はいっそう熱気を帯びて寒さを忘れるほどでした。 

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と き:2011年12月16日(金)12:15~

ところ:天満屋アリスの広場前

概 要:

 雪がちらつきいよいよ冬の到来です。県労会議は本日ディーセントワーク(働きがいのある人間らしい仕事)宣伝を行いました。本日の宣伝には9人が参加し、署名17筆を集めました。

 伊原事務局長は、「ディーセントワークはILO全体の価値観をまとめたもので、21世紀に全世界で実現することが提唱されています」と話しました。「20歳になり社会に出ても仕事がなく、非正規労働として働くことを余儀なくされる若者が増えています。このような現実では社会に希望を持つことはできません」と話し、「すべての労働者が安心して働ける社会にするためには、社会保障の充実が不可欠です。野田政権は社会保障一体改革を行うとしていますがこれはディーセントワークの実現に真っ向から反するものです」と訴えました。また、最低賃金ついて、「岡山県の最低賃金は685円になりましたが、これでまともな生活が送れるでしょうか。最低限の生活を送るためには23万円の給与が必要とされています。現在の最賃水準では不可能です」と住民の置かれている状況について話しました。

 署名をしてくれた方は、「派遣労働で働いていた息子は仕事中にけがをしたため、派遣切りになってしまった。納得がいかない」と派遣労働をなくしてもらいたいと話されました。現在、派遣労働者数は1700万人にも上り、貧困と格差は広がる一方です。誰もが安心して働くことのできる社会を確立するためには①社会保障の充実②最低賃金1000円の実現③雇用の確保が必要です。

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と き:2011年12月7日(水)7:45~

ところ:岡山駅ビックカメラ前

概 要:

12月になりいよいよ冬の訪れです。寒さのなか宣伝行動を行いました。本日は9人が参加し、労働者派遣法の法案「改悪」に反対を訴えました。

 伊原事務局長は、「民主・自民・公明は労働者派遣法の改正法案の大幅修正で合意し、国会に修正法案を提出しようとしています。この修正法案は登録型派遣や製造業派遣の原則禁止を投げ捨てる内容になっています」と話しました。民主・自民・公明3党が合意した修正法案の内容は、登録型派遣や製造業派遣の原則禁止を削除することのほか、「日雇派遣の原則廃止」を緩和すること。「違法派遣の場合の労働契約申込みなし規定」は法の施行から3年経過後に施行することが含まれており、さらなる骨抜きがされようとしています。     

3.11以降、生活の安定なくして、震災復興も日本経済の再生もないことがあきらかになりました。伊原事務局長は新卒者の就職内定率が低いことにも触れ、「生活の安定、日本経済の再生は良質な雇用から始まります。大企業のもうけを優先する労働者派遣法改悪を許してはなりません。働きがいのある人間らしい仕事を将来の担い手である若者に残しましょう」と締めくくりました。

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と き:2011年12月2日(金)11:00~

ところ:東京・全日通会館会議室

概 要:

 「ウォール街占拠」運動は、格差・貧困に苦しむ人々の心をとらえ、全世界に広がりを見せています。1%の富裕者による行き過ぎた投機活動への規制強化要求は世界の指導者からも支持されています。日本でも大企業や資産家に富が偏在し、賃金・雇用・社会保障が切り下げられ貧困と格差が拡大する社会となっています。こうした中、全労連・国民春闘共闘委員会から基本的な情勢性認識と闘いの構えが示されました。

 主催者を代表して国民春闘共闘代表幹事・大黒作治さん(全労連議長)は、「日本全体でみれば大企業が横暴を極めています。この1年間で内部留保は240兆円から257兆円に増え、手元資金は60兆円に達しています。大企業の横暴を断ち切って中小企業への還元。また、多少の賃上げ要求では追いつかない増税と社会保障の改悪攻撃があり、賃上げ要求をかかげ、みんなで確認し合う作業を進めることが大切だと思います」と参加者を激励しました。

続いて、国民春闘共闘事務局長・小田川義和さん(全労連事務局長)から2012年国民春闘方針が提案されました。野田内閣は財界主導のもと、TPP参加に向けて関係国との協議に入ることを表明し、税と社会保障の一体改革を進めるなど、財界要望の政策化を一気に進めています。さらに、労働者派遣法改正法案は民自公3党の改悪合意で登録型派遣や製造業は県の禁止が削除される事態が生じています。小田川義和さんはこのような特徴的な情勢を受け、「2008年度で、GDP(国内総生産)に占める輸出の割合は15%で、国内消費58%の4分の1程度しかありません。日本は内需中心の経済であることを強調し、企業の国際競争力強化より内需拡大が急務であることを強く主張し、財界・大企業の攻撃をはねかえす世論を高める闘いにつなげましょう」と話しました。これからのとりくみについて、「①ディーセントワーク署名、社会保障拡充署名にとりくみ、全労連未加盟組織へ賛同と協力要請を行う。②原発依存、エネルギー消費社会に決別を求める取組を全国で展開し、24時間型社会の規制を求めるキャンペーン運動を行う。③被災者を中心とした震災復興を位置づける。被災地域の組織再建、雇用確保、住み続けることのできる地位社会の復興をめざす」と話し「安心社会をめざす大運動」にこれら3つの課題で着手するとしました。また、「地域の中小企業の振興と労働条件改善署名を携え、中小零細企業・事業者・事業者団体への申し入れ行動を各組組織に目標をもってとりくんでもらいたい」ことも話しました。最後に、「職場と地域で『目に見え音が聞こえる春闘』をつくりだし、組織の強化・拡大につなげる春闘とする」と小田川義和さんは強調しました。

 全印総連書記長・大原つくるさん、東京春闘共闘事務局長・高畠素昭さんの2人から特別報告がありました。大原つくるさんは「生活実態を数字でリアルに見せ、共同を広げ、要求実現を阻害するものとたたかう2012春闘」と題し生計費実態調査を行い、過去5年間のデータを用いて必要生計費を算出したことが報告されました。「4人世帯では約455,000円/月、単身世帯では233,000円/月が必要という結果になりました。この結果に基づいて、春闘要求を徹底させることとしました」と話しました。

高畠素昭さんは「春闘とは何か」「労働組の原点は」と考えることが大切だとし、「統一行動といっても実際には10ヶ所程度の行動にしかなっていない。広い東京でも宣伝は非常に小規模に行われている。情勢は労働組合に対して不利になっています。私たちがバラバラに行動していては勝てるわけはありません」と新しい情勢に対して古い対応になっていることを指摘し、旺盛な宣伝活動を行うこと、各団体・自治体・官庁・主要企業への要請を行うことも必要だとしました。

 全体討論では、「労働者の生活の実態を掴んで要求を作り出すことが必要である」「パート労働者処遇改善要求を強化すること」「社会保障の拡充を求める断固とした闘いを現場の要求と一緒につくること」「男女賃金格差の改善を盛り込んでほしい」などの発言が相次ぎました。

 今回の国民春闘討論集会では活発な意見が多数ありました。今回の討論集会の結果を地方での春闘にも反映させ、財界・大企業の攻撃に負けず大胆に要求を掲げましょう。

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と き:2011年12月3日(土)11時~12時

ところ:勤労者福祉センター4階第2会議室

12月3日、県労会議パート・臨時労組連絡会は記念講演に沢山美果子さんを招き、「生きることとジェンダー」をテーマにお話を聞きました。

参加者の目を見ながら問いかけるように話される沢山先生

沢山先生は福島県のご出身で故郷がホットスポットになり住めなくなっていると少し悲しげでしたが、どうしてこんな社会になったのか?自分たちは子ども達に何を残せたのかと自問自答されたそうです。息子さんが福島県に転勤となり、不幸にも原発事故で会社を辞めて京都に逃れて住まれていることなどを話され、こうしたことが生きることをテーマに選んだ理由だとしました。また、自身が大学で25年間の正規職員の生き方を止めて、非正規職員としての生き方を選んだ理由は、「いやになったといればそれまでだが、大学が自由な研究の場ではなく、学生を集めることに熱心になり、これではいけないと思ったことがきっかけだ」とも話されました。子どもを抱えながらも、仕事を優先する生き方に疑問を持たれてとも言います。しかし、そんな自分を支えてくれたのはネットワークであり仲間づくりではないか?との問いかけは新鮮な響きが感じられました。仲間に諭され、救われて生き方を問い直すこと、仕事が中心ではなく生活者としての生き方を選ぶことが、人生80年とされる人間の姿ではないか?と問い掛けられました。

話されることが生活に結びつきよく分かります

大学でジェンダーを教えていると、講義を終えてアンケートに男子学生が「所詮、男と女は違う」と書いていることを見て、「所詮では何も始まらないし、進歩もない」と話されました。ジェンダーは刷り込まれていることが多く、生活の中で意識は変わってくると。最近は大学の工学部の中にも女性が入学してきて、男子学生の女性感も変わってきている。また、学校の授業で家庭科を男子が専攻することで認識が変わってきていると。ワークライフバランス(仕事と生活に調和)についての岡山県がアンケートには、できていると答えるのは男生の方が多く、その理由は男生の家事労働に従事する時間が短いことにあり、女性と比べて自由な時間が多いことにあると分析されました。こうして見ると生活の中から生き方に対する認識は変わってくるもので、決して男女差などではないと。先生は、非正規の生き方をされている方には、賃金は低くとも生活を大切にしたいと考える方が多いのではないかと問い掛けられ、ジェンダーとは居心地の悪さを問い直すことであり、生活を大切にし、常識を問い直す視点ではないか?と話されました。

 やさしさと人間への信頼にあふれるお話しでした。

最後に、「サンタクロースはいるの?」(てるおかいつこ著)の絵本が紹介され、子どもが欲しがっているものが分かる人だけがサンタになれること、また、絵本の中に人間を信じる空間をつくることで、自分たちの子どもも同じ空間で子供を育てることができるのはないか、と話されました。先生の講演は、生活を中心にした人生を見つめ直す契機になっただけでなく、人とのつながりや仲間の信頼、生き方の選択などを考えさせられる時間となりました。子どもには刷り込まれた生き方ではなくて、自由な人生と生活の選択ができるような社会を実現したいと感じさせられるお話でした。(筆者の感想を込めて)

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とき:2011年8月31日(月)14時~

ところ:岡山労働局賃金室

概要:

 岡山県労働組合会議は8月29日に出された地方最賃答申に対する異議申し立てを行いました。申し立てには、花田雅行県労会議議長と伊原事務局長が出向き、大崎眞一郎岡山労働局長宛の異議申立書を労働局賃金室に提出しました。

 同時に、最賃審議会専門部の委員推薦にあたって、県労会議が推薦した候補が今回も除外された件で、厚生労働大臣へ審査請求を行いました。

 岡山労働局は最賃額の改定にあたって、8月29日付けで、「審議会の意見に関する公示」として、岡山地方最低賃金審議会が答申した685円(+2円)について、労働局が県内の使用者、労働者に意見を求めるとしましたものです。意見書は、「中央最賃答申を1円上回ったことは評価できるが、685円では年収200万円以下とされるワーキングプアーにも満たない額であり、1ヵ月労働176時間として年収1,446,072円にしかならない。これではまともな生活はできない。時間給1000円の最賃額を望む」とする異議申し立てをしました。

 最賃答申に対する異議申し立てはここ岡山2011.8.31最賃異議申出

 専門部委員推薦除外に審査請求はここ11年8月31日最賃専門委員任命不服審査請求

 

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とき:2011年8月10日(水)7時45分~

ところ:岡山駅ビックカメラ前

概要:

震災後5カ月が来ようとしています。8月10日の朝7時45分、県労会議は定例の早朝宣伝を行い11名が参加しました。原水爆禁止世界大会や記念式典が行われた直後でもあり、県労会議の核兵器禁止の運動を紹介しながら、昨年5月にNPT(核兵器不拡散条約)再検討会議で確認された核兵器廃絶のための確かな実行を求めて、署名運動に取り組んできたことを報告しました。広島大会では、福島原発事故による核の被害と同じように、世界では、核実験や原発に伴う放射能汚染に苦しむ人達がいること、核の使用を止めたいと活動する人達との連帯が確認されたことなどを報告しました。

続いて、話は震災地域の復興をテーマに取り上げて、最賃額の引き上げを訴えました。7月27日に中央最賃の答申が出されましたが、平均4円、岡山は1円の答申でした。これは、震災を理由に経営難を主張して最賃の引き上げに反対した使用者側委員に引きずられた結果です。震災地域では賃金が安すぎて生活改善ができる余裕がないと訴えました。岡山は昨年13円引き上げられ、その額を683円としましたが、これではせっかく最賃の底上げで景気浮上と生活改善をはかるとした約束を反故にされたとしか言いようがありません。論戦は地方最賃に移っていますが、県民の生活の実態を考えれば最賃委員の役割は大変重要です。特に労働者側委員に期待したいと思います。

早朝から大変暑い日でした。終戦記念日が近くなってきましたが、震災直後の街は原爆投下の日と同じ風景を想像した、という人が多いかったことを思い出します。二度と戦争はしないこと、そして政治の役割が国民生活を守ることにあると痛感する宣伝日となりました。

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と き:2011年6月4日~5日

ところ:長野県民文化会館

概 要:

 第19回非正規ではたらくなかまの全国交流集会が長野県で開催されました。全国各地から非正規で働いている人、また不当解雇にあい職場復帰を目指して戦っている人まで様々な人々が集会に参加しました。

集会開始前の歓迎レセプションとして厚生連北信病院支部吹奏楽団の演奏が行われました。

 全労連事務局長小田川義和さんが集会開始に当たり、主催者あいさつを行いました。小田川義和さんは、「3月11日に発生した東日本大震災から3か月が経過しようとしています。しかし、今の政治の動きを見ると、民主党内での政権争い。震災復興のため称し、社会保障制度の改悪・消費税増税を正当化しようとしています。国民である私たちは怒りを表明すべきです」と集会参加者に訴えました。

 今回の集会では弁護士の牛久保秀樹さんが、「家族みんなが安心して働き生活できる社会を…ディーセントワークの実現を目指して」と題して記念講演を行いました。牛久保秀樹さんは、「私は正社員と非正規社員の給与の違いは月額12万円になります。一時金等を加味すると年間で200万円の差が生じます。正社員になるということは働く意欲と、生きがいを掴むことのできる条件を獲得することになると思います」と話し、「ある女性が非正規社員から正社員に移った時、一番喜んでくれたのは家族だったそうです。しかし、この喜びの中には非正規社員の辛さがにじみ出ています。非正規社員から正規社員に移るということは身分の安定と生活の安定につながります。正社員が当たり前の働き方こそディーセントワークです」としました。

講演をする弁護士の牛久保秀樹さん

ILOの報告から、「非正規雇用の問題は今では世界中で問題視されています。日本では労働者の未組織率が高いようですが、労働者が労働組合を結成し、団結することで格差と差別を大きく改善できた事例は世界中に見られます」と話しました。今非正規社員の問題は当人だけの問題ではありません。雇用の崩壊から人間の尊厳まで社会全体の問題として波及しています。労働者が団結し、毅然とした態度で闘うことが社会を変えることになるのではないでしょうか。

 翌日は分科会が開催され「最低賃金引き上げ分科会」に参加しました。全労連調査局長伊藤圭一さんが講師を担当され、最低賃金の引き上げで格差の是正をすることについて話しました。

分科会の様子

伊藤圭一さんは、「1997年から10年間で平均賃金が55万円も低下しています。このような事態は日本だけです。日本では2008年のリーマンショックを口実にしたような賃下げが行われていますが、世界各国の平均賃金は上昇しています。また、年収200万円以下の低賃金層は年々増加し、今では1100万人に達し、雇用労働者の24.5%に当たります」と日本で低賃金が蔓延していることを明らかにしました。賃金の下落を止めるには最低賃金制度が必要です。その点について伊藤圭一さんは、「最低賃金の引き上げは格差是正、賃金水準の向上、内需拡大による日本経済の回復につながります。賃上げは確かにコストアップですが、低賃金で人がすぐに辞めてしまう職場ではメリットになることがあります。まともな賃金が保障されるなら、労働者は職場に定着し、労働の質を高めるようになるからです」と最低賃金の引き上げは当事者間の問題ではないとされました。また、「政府は2020年までに段階的に最低賃金を全国一律1000円に引き上げるとしています。これは私たちの運動の成果です。正規職員、非正規職員が一緒になって団結することで、1日でもはやく最低賃金1000円を実現できます」と話しました。

 分科会終了後は会場から長野駅までパレードを行い、最低賃金の引き上げ、被災者支援の拡充、格差・差別の是正を訴えました。

パレードの様子

労組の仲間

 全国各地から働く仲間たちが集結した今回の集会はとても有意義でした。集会に参加した人は参加することで得たことが多数あるのではないでしょうか。まだまだ日本では労働組合の組織率は低いです。私たちが多くの人に労働組合のメリットを知らせ、〝正規職員当たり前″ディーセントな労働環境の実現に努めましょう。

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とき:2011年4月20日12時15分~45分

ところ:天満屋アリスの広場前

概要:

 岡山県労働組合会議のパート・臨時労組連絡会は4月20日の昼休み、最低賃金の引き上げを求める署名・宣伝を天満屋アリスの広場前で行いました。この行動には12人が参加をして、13筆の署名を集めることができました。宣伝では、「政府が最賃引き上げの支援策を発表しました。最低賃金が700円に満たない岡山の審議に注目が集まっています。これまでの経過を見る限り、683円から700円への引き上げは厳しいですが県民の声を集めて実現しましょう」と訴えました。

署名をしてくれた年配の男性は若い時の苦労話をしてくれました

労働局に問い合わせたところ、「今年の審議会日程はまだ決まっていない」ということでしたが、審議が始まるまでの運動が重要です。署名をしてくれた女性は、「残業をしても払ってくれなかった」と雇用破壊の実態を話してくれました。県労会議の労働相談でも、労働基準法無視の違法な実態が浮き彫りになっています。背景には深刻な経済不況があり、最賃の引き上げによる景気の底上げがますます重要になっています。政府は震災を利用して、復興税や消費税など新たな国民負担を打ち出しています。一方でマスコミも手伝って、企業責任を曖昧にするテレビ報道が繰り返されています。復興財源としての企業とお金持ちの優遇税制の見直しや、大企業の内部留保に議論が及ばないように、「がんばれ日本や日本はひとつ」などの宣伝を繰り返し、新たな国民負担を誘導する宣伝が毎日流されています。このまま、増税を容認する世論形成が進み、増税が強行されるならば日本経済はどん底になってしまいます。景気を底上げする運動として、最賃を足がかりに、新たな増税に反対する国民の声を大きく広げたいと考えています。

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