と き:2014年5月16日(木)18:30~
ところ:岡山市勤労者福祉センター4F
概 要
岡山県労働者学習協会は第87期となる岡山労働学校を開校しました。開校式には53名が参加し、講師には日本平和委員会の西村美幸さんを招きました。
開校にあたり学習協会長・伊原潔さんがあいさつを行いました。伊原さんは、「安倍首相の私的機関である安保法制懇は本日、解釈改憲による集団的自衛権の行使を認める報告書を出した。特定秘密保護法、日本版NSC、教育統制など一体となって戦争する国づくりが進められている。今期の労働学校で戦争について学び、平和の大切さを感じてもらいたい。その上で、自分たちに何ができるのかを考え、行動してほしい」と話しました。
西村さんによる記念講演は「靖国問題から考える戦争と人間」というテーマで進められました。西村さんは靖国神社のイメージについて、「靖国神社について私は初めのうちは私の考えとは全く違い、戦争賛美、右翼の巣窟のように思っていた。靖国ガイドをするようになり、靖国神社の問題は私たちの歴史の問題であるとわかってきた。実際には様々な人が靖国神社を訪れている。普段はとても静かなのだが、8月15日の靖国神社には日章旗を持った人や、特攻服を着た人などでにぎやかになる。しかし、そうした人はほんの一部で、静かにお参りをする人の方が多い。お参りにきている人にインタビューすると、特に戦争を経験した世代の人は喜んで戦争体験を話してくれる。そして、多くの人は、戦争は絶対にいけないと言う。しかし、そういう人でも、当時の戦争は仕方なかったと言う。私はこのことから戦争に対する歴史認識が問われていると思う。仕方ないという人の気持ちも含めて靖国問題は考えないといけない」と話しました。
「靖国神社にある遊就館では、戦時中の言葉がそのまま使われている。大東亜戦争・シナ事変などの言葉を堂々と使っている。この点から、全く戦前の考えから抜け切れていないことがわかる。また、遊就館の展示物からは戦争の痛みが全く伝わらない。当時の日本軍の行いをきれいにかっこよく見せている。その際たるものとして、『日本国憲法・教育基本法によって日本が弱体化された』という記述がある」と解説しました。靖国神社の問題点について、「靖国神社は慰霊ではなく顕彰。基本的には戦死者に対して栄誉を与え称えることが目的とされている。戦前からの発想と全く変わっていない。また、合祀基準は靖国が決める。本人や遺族の意思は全く関係ない。合祀を取り下げてもらいたいという訴訟もたくさんある。しかし、どれも棄却された」ことなどを話しました。首相や政治家の産廃がなぜ問題になるのかについては、「憲法には信教の自由、政教分離の原則がある。また、A級戦犯を昭和殉難者として合祀している。靖国を政治家が参拝することは憲法に抵触するだけでなく、日本の歴史認識が問われることになる」と説明しました。
最後に西村さんは、「いま安倍政権によって戦争する国づくりが進められている。しかし、私たちは最後まで戦争に抗する人間になれるだろうか。正直、私自身、自分のすべてをかけて戦争反対を貫くことができるかどうかはわからない。栄誉やカッコいいものに流されることなく、自分の自信、拠り所を見付けて、信念に従っていきたい」と訴えました。
0 Comments | Posted by sakaki in ニュース, 労働学校
と き:2014年5月15日(木)12:15~
ところ:岡山駅西口さんすて前
概 要
日本航空は2010年1月19日に経営破綻し、大晦日にパイロット81名、客室乗務員84名を整理解雇しました。しかし、翌年の2011年には、2048億円の利益を上げています。整理解雇をしなかった場合の人件費20億円を払うことができなかったとは思えません。今回の整理解雇が辞めさせたい人たちを狙い撃ちにした不当なものであることは明らかです。 岡山県労働組合会議は、解雇の撤回を求めて宣伝・署名活動を行いました。今回の行動には11人が参加し、署名6筆を集めました。
マイクを握ったのは伊原事務局長で、「解雇された人の多くは、組合役員をはじめ活動の中心を担ってきた人たちだ。安全について物申す労働者や労働組合の影響力を削ぐことは、会社自らが安全を疎かにしていることの現れだ。最近では格安航空が広がっている。同時に、事故も増えている。経験豊かなパイロットや客室乗務員は利用者の安全と安心を支える存在だ。また、後輩社員に技術やノウハウを伝える大切な役割もある。こうしたベテランの労働者を解雇することは空の安全を大きく脅かすことになる」と訴えました。
0 Comments | Posted by sakaki in ニュース, 活動日誌
と き:2014年5月14日(水)12:15~
ところ:岡山駅西口さんすて前
概 要
低賃金に依存して利益をあげる業界の代表格、ファスト・フード産業を主な対象とした、「最低賃金の底上げ」と「労働者の団結権行使」を呼びかける行動が、5月15日に世界30数ヵ国で同時に実施されます。岡山県労働組合会議/パート・臨時労組連絡会はこの行動に連帯し、岡山駅西口さんすて前で宣伝行動を実施しました。
マイクを握ったのは県労会議の弓田さんで、「ファスト・フード労働者は世界のどこでも、賃金が低く抑えられ、子どもを育てたり家族を養ったりすることができない。一生懸命働いているのだから、必要な生活費を払えるような賃金が支払われないといけない。しかし、生活をしていくことのできる賃金が支払われていない」とアメリカの労働者の実態を話しました。続いて弓田さんは岡山県の最賃事情に触れ、「現在、岡山県の最低賃金は703円だ。この金額で1日8時間、22日働いたとしても12万3千円にしかならない。社会保険料などが引かれると手元には10万円あるかないかだ。さらに、岡山の住居費は約8万7千円とされており、最賃水準の給料では1万円しか残らないことになる。たった1万円で1ケ月暮らすことは不可能だ」としました。
「アメリカのファスト・フード労働者は時間給を日本円で1500円に引き上げることを求めている。賃上げをしないことが国の経済成長を妨げていると訴え、全世界の労働者に行動を起こすことを呼びかけている」と述べ、「私たちは国内の最低賃金をまずは全国一律1000円に引き上げることを求めている。どこで暮らそうと生活に必要なモノの値段が大きく変わることはない。それなのに日本の最賃は地域によって格差がある。この地域格差が人口の流出を促し過疎化の要因にもなっている。また、最低賃金を決定する際に事業の支払い能力規定があるのは日本だけだ。ILOもこの規定を撤廃することを勧告している」と話し、署名への協力を呼びかけました。
本日は26筆の署名を集めました。協力してくれた人からは、「賃金が安い」「年金も復興のために削減されたが疑わしい」などの声がありました。
0 Comments | Posted by sakaki in ニュース, 賃金闘争
とき:2014年5月10日(土)~11日(日)
ところ:岡山県湯原温泉「菊乃湯」
5月10日~11日、全労連中国ブロック協議会の第14回総会と労働相談員養成講座が開かれ、中国5県から60名が参加しました。
開会のあいさつは藤永中国ブロック議長
総会に先立ち記念講演が行われ、森岡孝二さん(関西大学名誉教授)が労働法制の改悪案に触れて、「なぜ労働者は使用者の言いなりになるのか、使い捨て労働の実態に迫る」と題して講演しました。
今日の労働実態を話す森岡孝二さん(関西大学名誉教授)
森岡さんは「労働組合が弱体化してストライキのない社会になった。雇用と労働の規制緩和が財界本位に変えられた。非正規労動など雇用が身分社会になった。諸悪の根源は長時間労働など」と事務局が依頼したテーマに沿って具体的に解説を始めました。「1975年をピークに労働組合のストライキは下がり続け、過労死や過労自殺が増えているにもかかわらず、労働組合はストライキも打てずにいる。これをストレス社会という。抵抗できない労働者は財界・資本の言いなりになるしかない。加えて長時間労働が労働者に考える時間と余裕を奪い、過酷な労働に駆り出される原因となった」と強調しました。
講演に聞き入る参加者
森岡さんは最近の学生の意識調査から、「デートの約束をしているにもかかわらず残業を命じられたらどうしますか?」という問いに、学生の85%が「デートを断る」と回答していることから、「残業は断れないもの。或いは査定に響く」と考えていることを紹介して、「これでは家族を持っても維持できない」と話しました。また、長時間残業の弊害として、「社会変革が困難になる。選挙にも行かず、政治に無関心になる。社会参加ができない。退職になっても時間を持て余す。いわゆる、無芸大食になる」などと具体的に説明し、「政治的主張をもたず、政治の助けを求めない人、政治を変える主張もできない人をつくっている」と話しました。
労働相談養成講座で岡山県労会議の経験を話す藤田相談員
今日の社会変革を考える上で、非常に示唆に富んだ話でした。参加者はこうした森岡さんの話を参考に、組織拡大の分科会では、長時間労働の解消や青年の意識も考えながらの運動が求められているとの意見が出されました。
広島大山相談員
組織拡大を議論する分科会
労働相談の分会会では5県からの事例発表に基づいて、「未払い賃金」「解雇」「パワハラ」「3.6協定」など様々な事例相談に応じた経験や鳥取県・岡山県からは組織化に結びついた事例が報告されました。
0 Comments | Posted by kiyoshi in 学習・宣伝・組織, 雇用
と き:2014年5月9日(金)18:30~
ところ:勤労者福祉センター4F
概 要
岡山県労働組合会議/パート・臨時労組連絡会は毎年恒例の最賃体験スタート集会を開催しました。記念講演には全労連から伊藤圭一さんをお招きし、20人が参加しました。
開会にあたり、高木さん(パート・臨時労組連絡会・会長)は、「岡山の最低賃金は現在703円。これではまともな暮らしができないことは明らかだ。今回の最賃体験を通して最賃703円での生活がどういうものかを知り、最賃引上げの運動に経験を活かしていこう」と話しました。
その後、「最賃をめぐる情勢と課題」と題した伊藤さんの講演に移りました。伊藤さんは、「春闘の賃上げ波及は一部にとどまった。それでも、増税とインフレ政策は容赦なく強行されている。マスコミも中小企業労働者と非正規労働者の賃上げが実現しなければ、日本経済を回復させることはできないといる論旨を展開している。安倍首相自身も、『賃金が上がらなかったら我々は失敗』と公言していた。彼らに成長戦略の失敗を認めさせ、最低賃金の大幅引き上げを迫っていこう」と話しました。
昨年の最賃引上げは10円台の引上げが行われました。今このことに対する財界・使用者側の激しい巻き返しがあります。伊藤さんは、「財界・使用者側委員は最賃引上げの政治圧力を警戒している。日本経団連は経営労働委員報告の中で昨年の最賃引上げについて、『大幅な引き上げが示された』と不満を表明している。今年の最賃引上げの運動では、審議会の運営そのものが改悪されることのないように労働局と審議会に働きかける必要がある」と説明しました。
まとめとして伊藤さんは今年の運動の方向性を述べ、「①最賃決定の際、考慮要素として置かれている『事業の支払い能力規定』の削除。他国の制度ではマクロ経済的にみて、最賃が引上げすぎか、大量の雇用減少や経済成長の妨げを招かないかをチェックする視点はあるが、支払い能力規定はない。国連も日本に対して最賃決定の考慮要素を見直すように勧告している。②地域間の格差をなくす『全国一律最低賃金規定』を盛り込むこと。最低賃金の地域間格差について、「賃金の地域格差に反対する声が、自治体や中小企業家からも上がるようになってきた。売り買いする商品やサービスは東京都と地方で変わらない。同じ仕事をしても賃金だけが大きく変わることによって、低賃金の地方から労働者が出て行ってしまうのは当然。最賃が地方の過疎化を生み、労働力の流出を招いている」と提起しました。
その後、県労会議の弓田事務局次長が最賃体験の進め方を説明し、集会は幕を閉じました。
0 Comments | Posted by sakaki in 活動日誌
と き:2014年5月9日(金)12:15~
ところ:中国電力岡山支社周辺
概 要
原発ゼロめざすイレブンアクション岡山は86回目となる抗議行動を行いました。今回の行動には21人が参加し、替え歌で原発ゼロを訴えました。
デモ出発前の情勢報告で県労会議・伊原事務局長は、「政府や東電は福島原発事故で溶けた燃料を直接確認するための作業を今秋にも実施することが判明した。高線量であるため作業は自在に変形するロボットを投入して調べるとしている」と話しました。
0 Comments | Posted by sakaki in ニュース
と き:2014年5月8日(木)12:15~
ところ:ビックカメラ前
概 要
憲法改悪反対岡山県共同センターは定例の街頭宣伝・署名行動を行いました。今回の行動には10人が参加し、10筆の署名を集めました。
県労会議の弓田さんがマイクをとり、「安倍政権は憲法を踏みにじり、日本を戦争する国に作り変えようとしている。いま集団的自衛権の行使という言葉が、連日マスコミをにぎわせているが、結局のところ、海外で武力行使、戦争ができるようにするということにほかならない」と話しました。
そして、「憲法9条にノーベル平和賞をと日本人が運動し、正式にノーベル賞候補になった。日本は過去の侵略戦争の反省から、『再び戦争をしない』『海外で人の命を奪わない』『日本人も命を失わない』と決め、憲法9条をつくった。この憲法9条があったから、日本は世界から信頼を受けてきた。憲法の平和の立場を投げ捨てる必要は、まったくない」と訴えました。署名をしてくれた人の中には、「憲法は大切ですね。でも安倍首相の責任を追及するだけでは憲法の大切さが伝わらないのでは?」と親切に声をかけていただいた方もいました。
ただ、こんなに憲法が危ない時に、反応する人が少ないのは残念です。私たちの宣伝も工夫が必要ですが、市民の反応をどうとらえたらいいのでしょうか?賛成というわけではないと思いますが、黙って容認する雰囲気すらあるのは改悪反対運動の弱さの反映でしょうか?
0 Comments | Posted by sakaki in ニュース, 平和, 県民運動
と き:2014年5月7日(水)7:45~
ところ:岡山駅西口さんすて前
概 要
岡山県労働組合会議は定例の早朝宣伝を行いました。行動には8人が参加し、チラシ配布を行いました。
伊原事務局長はマイクをとり、「安倍政権は世界で一番企業が活動しやすい国にするために労働法制を改悪しようとしている。派遣労働を完全自由化し、いつまでも低賃金の非正規で働き続けさせることを可能にしようとしている。また、いくら働いても残業代を支払わなくてもいいとするホワイトカラーエグゼンプションの導入までも検討されている。地域限定社員、使い捨てる派遣社員、給与のピン撥ねを合法化する制度など上げればきりがない。まさにブラック企業の合法化とも言える規制緩和だ。安倍首相がやろうとしていることは、国民の貧困化であり日本経済を破綻させる道だ。悪法を許さない抗議の声を上げよう」と訴えました。
0 Comments | Posted by sakaki in ニュース, 活動日誌, 賃金闘争, 雇用
憲法集会2014.5.3
とき:2014年5月3日13時30分~
ところ;三木記念ホール
日本国憲法施行67周年、第38回目の憲法集会が5月3日、三木記念ホールで開かれました。
開会のあいさつは中富公一先生(岡山大学)
集会では新俳句人連盟岡山支部・三上史郎さんのお話と反戦俳句の紹介、岡山合唱団による「おばあちゃんの遺言2014」など反戦を綴った合唱、福島の原発事故から逃れて岡山に移住してきた人、また直接支援物資を送って福島県民の支援活動をしている岡山の4団体の活動を通して、憲法と政治を考えるシンポジウムなど、多彩な行事が集会を盛り上げました。
岡山合唱団の皆さん
シンポジウム「震災後、岡山で生きる」
福島原発事故から逃れ岡山へ移住、避難、保養に来た人たちを支援する皆さん
メインは小森陽一さん(東京大学大学院教授)のお話です。「安倍内閣はなぜ危険なのか、-その政治思想と手法を読む-」と題して、アメリカの軍事同盟国として、歴代政権が国民を騙しながら、憲法解釈によって自衛隊を海外派遣しようと立憲主義を踏みにじる「戦争する国づくり」にこそ安倍政権の「歴史的使命」があると強調しました。小森先生は冒頭に「なぜ安倍内閣が危険なのか?それは第2次安倍政権だから」だとして、「安倍内閣の支持率が高いのは、権力の側に代わる人がいないからだと」とその政権の危うさを説明しました。
小森陽一先生(東京大学大学院教授)
その上で、「1950年の朝鮮戦争からサンフランシスコ講和条約、旧安保条約まで日本再軍備の方向が狙われ、自由民主党は結党以来、一貫し自衛隊を海外に出す戦略をとってきた。しかし、憲法に違反した自衛隊の海外派兵を取り繕うほど、逆に自衛隊を個別的自衛権、専守防衛に縛り付け、歴代の法制局長官は自衛隊を戦闘地域に出せば、それは「憲法違反になる」と言い続けてきた。安倍政権の歴史的使命は自衛隊の軍隊化であり、集団的自衛権の行使を容認しようとすれば国民との対決点はますます先鋭化する」と述べました。安倍政権がやろうとしていることは、麻生太郎氏が「ナチスに学べ」と言ったように国民の知らないところで軍隊化を既成事実化し、閣議決定だけで派兵できる仕組みをつくることにあると話しました。
上着を脱がれて熱がこもっても弁舌さわやか。分かりやすいと好評。ユーモアも。
10年前に9条の会ができたとき「憲法を変えた方がいい」という世論は6割だった。今は全く逆であり、草の根の運動が世論を変えた。我々が頑張ればマスコミも情報を出してくる。小森さんは「連休明けがまさに正念場であり、改憲策動を押し返す運動をさらに進めよう」と訴え、話を締めくくりました。
閉会のあいさつは三上雅弘委員長(高教組)
小森先生の話は歴史を遡りながらも、とても分かりやすく、難しい言葉もやさしく、安倍政権の狙いと矛盾がよくわかる内容でした。参加者は目の覚めるような話に勇気づけられ惜しみない拍手を送りました。
0 Comments | Posted by kiyoshi in 県民運動