カテゴリ 県民運動
と き:2014年2月24日(月)12:15~
ところ:アリスの広場前
概 要
消費税増税反対岡山県各界連絡会は宣伝・署名活動を行いました。春がもうすぐそこまで来ているかのように暖かい中、8人が参加し23筆の署名を集めました。
マイクを握ったのは県労会議の伊原潔さんで、「政府がこれまで主張してきた財源のため、社会保障のためと言う主張がデタラメであることは、消費税増税といっしょに社会保障の諸制度が改悪されていることから明らかだ。安倍首相は、昨年4~6月の経済指標を判断基準に増税を決めた。しかし、昨年7~9月の経済指標は年率1.1%へ急落し、今も回復を見せていない。景気を本気で回復しようと思うなら増税を中止し、国民生活への直接支援を行うべきだ」と話しました。
また、「『生活を切り詰めており、下着も買えない』『年金の2割が税金や社会保険料に消えてしまう』といった声もある。地域の中小企業からは、『アベノミクスの恩恵などない』『増税を機会に廃業しようか悩んでいる』という声が上がっている。決まったことなのに中止できるのかと考えている方もいると思う。消費税法には附則18条の経済条項があり、景気が悪い時は増税を中止できることになっている。いまこそ政治の責任で増税を中止すべき時だ」と訴えました。
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とき:2014年2月21日(金)12時15分~
ところ:中国電力岡山支社周辺
原発ゼロをめざすイレブンアクション主催の金曜行動が2月21日(金)中国電力岡山支社周辺でデモ行進を行いました。事務局からは、「東京電力の汚染水管理は無責任極まりない。100トンもの汚染水がタンクから漏れているのに、すぐに点検もしていなかった。もう東電には当事者能力がない。国が責任を持って対応すべき」と抗議の声が上がりました。また、国内35の道府県で自然エネルギー普及の取り組みが進んでいることも報告しました。
参加者は32人で、最近の寒さの中で春の暖かさが伝わってくる行動でした。替え歌は「♪~春よ来いの替え歌」です。デモ参加者は「原発再稼働反対、締め名の原発を動かすな」と訴えました。
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とき:2014年2月23日(日)10時~
ところ:早島町ゆるびの舎
岡山県医労連は2月23日、早島町ゆるびの舎で医療・介護研究集会を開き、藤井嘉子弁護士(岡山パブリック法律事務所)が「憲法が危ない?~毎日の暮らしと子供たちの未来Ⅱ~」と題して記念講演を行いました。集会には県医労連の組合員約60人が参加しました。
開会のあいさつをする福田執行委員長
藤井弁護士は、「青年法律家協会では人権を守る活動をしている。弁護士は不当な人権侵害を受けた人の代弁者だ。危ない自民党の改憲発言に警鐘乱打するために講演に取り組んでいる」と自身の活動を紹介しました。藤井弁護士は「憲法とはなにか」と問いかけ、「個人は生まれながらにして基本的人権を有している。この権利を守るために国家権力に対して様々な制限を掛けているのが憲法であり、最高法規だ」としました。しかし、このような憲法の考え方は20世紀になって生まれたもので、「自由や人権という考え方も17世紀~18世紀になってロックやルソーによって提唱された。一方で自由権だけでは貧富の差は解消されず、社会権という考え方がマルクスやレーニンから提唱された。社会権は国に求める権利であり、人間は平等だとする考え方だ」として、「自民党の改憲草案はこの基本的人権を否定するものだ」と強調しました。
藤井嘉子弁護士
その上で、「自民党は権利と義務をセットで主張するが、そうではない。権利がぶつかり合うときに公共に福祉という考え方で解決されるが、自民党はその考え方を利用して、改正案のなかで、公益及び公の秩序を害することを目的とする結社は認めない、と公益をあいまいにして国民を縛ろうとしている」と話しました。また、集団的自衛権についても「積極的平和主義って、何?同盟国が攻撃されたからといって全く関係のない他国が攻撃するなどという勝手な理屈は許されない。赤紙が来る時代にならないように、私たちに何ができるのか?今の世の中、ありえないって思うことは山ほどある。あの人が言ったから大丈夫などということはない。国民の権利が奪われることを真剣に考えることが重要。治安維持法は本格発動するまで10年を要した。今、声を上げなくては。できることはある。戦争を止めるために声を上げよう」と締めくくりました。
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と き:2014年2月19日(水)18:30~
ところ:勤労者福祉センター4F
概 要
秘密保護法廃止!岡山県共同行動実行委員会は連続学習会第1弾を行いました。講師に小泉親司さん(日本共産党中央委員会・国民運動委員)を迎え、「国家安全保障基本法の危険性」というテーマでお話ししてもらいました。
小泉さんは冒頭で、「安倍内閣の暴走政治は止まるところを知らない。集団的自衛権の行使についても自分が最高責任者なのだから、全部自分が決めると言わんばかりの態度だ。暴走政治の具体的な形として名護への基地押し付けが象徴的だ。沖縄の名護市長選挙では稲嶺市長が再選を果たした。もともと沖縄の自民党県連と自民党本部では基地問題を巡って意見に大きな隔たりがあった。そこで、石破幹事長が沖縄に乗り出し、自民党県連を屈服させ、仲井眞知事をお金で屈服させ、埋め立ての承認を実現した。こうこうした動きに対して沖縄県民は大きな怒りを感じ、その結果が名護市長選挙に表れたと思っている」と述べました。最近の情勢について、「秘密保護法の反対運動はあらゆる階層で起こった。例えば、アメリカでは新聞各社が政治に対して明確な態度を表明する。これが欧米の特徴だ。今回秘密保護法の制定を巡って、国内の新聞協会だけでなく、マスコミが明確に秘密保護法に反対した。これはじつに画期的なことで、重要な出来事だ。しかし、安倍首相は秘密保護法の強行が間違っていたとは反省していない。現実問題として秘密保護法を巡るたたかいは続いている」と話し、「秘密保護法は憲法違反の塊のようなものだ。外交・防衛・有害活動・テロ防止の4つの分野にわたっているが、何にでも適用できる内容で、政府に都合の悪い情報はほとんど隠されてしまう。例えば、テロリストに原発の情報が流れるから、原発に関する情報は秘密だということもあり得る」と危険性を訴えました。秘密保護法の範囲の広さについて「一番大きな問題はこれまで政府にとって都合の悪い情報が隠されてきたことだ。例えば、核兵器の持ち込みに関する密約、自衛隊の情報保全隊の活動など、まだまだ明らかになっていないたくさんの秘密事項がある。秘密保護法の原案になった有識者報告があり、それに対して各省庁の報告が出た。その内容を公開するように要請すると、黒塗りの文章が公開されただけだ。秘密保護法がないのにこうしたことが現実に起こっている。秘密保護法が施行されればこうした政府の行いが増々強化されることになる」と国民弾圧の法律であると強調。また、小泉さんは、「秘密保護法は戦前の軍機保護法や機密保護法制を越え、国民を弾圧する面がある。軍機保護法を巡って、防衛省が『何が軍事上の秘密に該当するかを明確に定義していなかった』との見解を示している。しかし、秘密保護法は軍機に止まらずあらゆる分野にわたっている。また、今回の秘密保護法とは別に、刑特法と日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法(MSA秘密保護法)がある。刑特法は米軍基地を対象としている。MSA秘密保護法はアメリカから持ち込んだ武器の秘密を守ることに事実上限定されている。しかし、秘密保護法はそれ以上のことをしようとしている」と秘密保護法が従来の自衛隊法よりもさらに上にあることを話しました。
最後に改憲問題との関連について、「国家安全基本法では秘密の保全を明確に示している。それは、戦争をするためには情報を集中させる必要があるからだ。戦前の日本が情報統制を行ってきたことから明らかなように戦争と情報は密接な関係にある。秘密保護法は自民党改憲案と一体になり戦争する国づくりを進めるものだ。私は一番大きな問題は憲法に違反していることを法律で担保しようとしていることだ。ナチスは実際に憲法を変えたわけではない。憲法を棚上げし、法律で憲法と違うことをしていった。いわゆる解釈改憲だ。秘密保護法のようなものが作られれば、国民の知る権利は事実上侵害されていくことになる。このような行いは、麻生太郎が『ナチスの手口に学んだらどうか』と言ったように、実にナチスに酷似している」とし、「憲法9条を守る世論をさらに大きくしていくことが大切だ。実際、改憲に賛成する人でも、9条を変えることには反対と言う人が大多数を占めている。また、品川正次さんは、『元経団連会長の平岩外四さんは明確に憲法9条を変えることに反対していた』と話している。財界の中にも憲法を守ろうという人はたくさんいることがわかる。日本国憲法の先駆性に自信を持ち、草の根の運動を続けていくことが大切だ」としました。
第2弾の学習会は3月29日(土)に行います。秘密保護法廃止!岡山県共同行動実行委員会は学習会に止まらず街頭宣伝にも毎月とりくんでいきます。草の根の活動で秘密保護法を廃止させましょう!
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と き:2014年2月19日(水)7:30~
ところ:ビックカメラ前
概 要
2014年国民春闘岡山県共闘委員会・国民大運動実行委員会は春闘勝利に向けた地域総行動を開始しました。早朝は県下32駅頭で宣伝、チラシ配布を行いました。
ビックカメラ前には17人が集まり、チラシ1500枚を配布。伊原事務局がマイクをとり、「賃金を引き上げてこそ経済回復が実現できる」と強調し、「アベノミクスによる成長戦略で規制緩和、雇用の流動化が狙われている。派遣労働を自由化。解雇も自由化。労働時間規制も撤廃して残業代をゼロにする。これでは雇用は増えても不安定な低賃金が蔓延することになる。このままでは日本に未来はない」と訴えました。
また、4月から予定されている消費税増税について、「政府は社会保障の財源を確保するためには消費税は不可欠と言いながら、大企業や投資家には減税を行い、社会保障費の負担増と給付削減を行っている。言っていることとやっていることが全く違う。消費税は大企業減税の穴埋めに使われるだけだ。庶民に犠牲を強いる消費税増税を撤回させよう」と述べました。
早朝の駅頭宣伝終了後、アリスの広場前で最賃宣伝、署名行動を行いました。行動には22人が参加し、34筆の署名を集めました。
自治労連の田中書記長がマイクを握り、「今の地域別最低賃金は東京では869円。岡山県では703円だ。最も低い地域では664円にすぎない。これではフルタイムで働いても120~160万円にしかならず、暮らしは成り立たない。私たちは最低賃金を1000円にまで引き上げることを求めている。欧州先進諸国の最低賃金は購買力平価換算で時間給1000円以上、月額約20万円が常識とされている。労働者の賃上げが行われているのは欧州だけではない。中国、インド、ベトナムなどのアジア諸国では10%を超える賃上げが昨年行われ、今年も同水準の賃上げが行われる予定だ。国際的には、諸外国との競争があるから賃上げは困難という言い訳は通じない」と訴えました。
伊原事務局長は、「最低賃金を改善することは景気刺激策としても有効だ。低所得者ほど消費性向は高く、身の回りの衣食住関連・サービスなどの中小企業の得意とする商品を地域で購入する傾向が強いからだ。低賃金労働に頼る経営と労働市場は、企業の成長力と地域経済の消費購買力をともに失わせることになる。最低賃金を引き上げると同時に、企業間取引の力関係で単価削減・賃下げが行われないようにし、適正利潤を含んだ単価を実現させることが大切だ」と話しました。
宣伝終了後は、岡山市内でデモ行進を行いました。デモ行進には80人が参加。参加者らは「大幅賃上げを実現しよう!」「富裕層の税金を増やせ!」「公務員賃金引下げ反対!」と声を上げました。
デモ行進終了後は、岡山駅西口さんすて前に移動し労働法制改悪反対を訴える宣伝署名行動を行い、24人が参加し、35筆の署名を集めました。マイクを握ったのは生協労組おかやま・村上さんで、「いまや労働者の労働者の3人に1人は非正規雇用、年収200万円以下のワーキングプアだ。安易なリストラと非正規雇用の濫用、パワハラや労働者の使い捨て、ブラック企業の横行など労働者の置かれている状況は厳しさを増している。このような状況にありながら、安倍首相は『日本を企業が一番活動しやすい国にする』とし、派遣労働の自由化、労働時間規制の撤廃、残業代未払いの合法化など労働法制の大改悪を狙っている。こんなことを許してしまえば私たち働く者の暮らし、日本の未来は完全に崩壊してしまう」と力を込めて訴えました。
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とき:2014年2月15日~16日
ところ:勤労者福祉センター
2月15日~16日、原水協中国ブロックは原水協学校を開き(のべ)31人が参加しました。初日は参加者全員による討論と交流会が行われ、2日日は日本原水協代表理事の高草木博さんが講演を行い、参加者が問題意識を出し合って運動を前進させるための議論を行いました。
中国ブロック学校の様子
高草木さんはメキシコ政府が主催して開かれた「第2回核兵器の人道上の影響に関する国際会議」のまとめに触れて、核兵器使用の非人道性についての認識が共有されて、「核兵器を禁止する法的拘束力のある文書を通じた新しい国際的な基準と規範」とする議長総括が発表されたことを報道する赤旗新聞の記事を示しながら、世界の核兵器禁止の流れを説明しました。
高草木さんは「先日の理事会は、核兵器のない世界を実現するために2015年NPT再検討会議、被ばく70年にむかって全力を上げることを決めた。その闘いの出発点として、被災60年を迎えるビキニデーを成功させることを呼び掛けた。ビキニ事件は原水爆禁止世界大会の開催や日本原水協創立の契機となった事件であり、その教訓は、核兵器のない世界の実現をめざす闘いにとっても重要」と話しはじめました。
高草木博さん
「今年はビキニ被災60周年、アメリカは1954年3月1日未明、マーシャル諸島ビキニ環礁で水爆実験『ブラボー』を行った。その威力は広島型原爆の1000倍とされ、その実験を契機に爆発的に広がった核実験抗議の署名運動は、核実験に協力するとしていた政府の姿勢を変えさせた。しかし、アメリカが第5福竜丸の乗組員に支払ったのは見舞金であり、その他の漁船は廃棄された魚の補償金だけだった」としました。当時、水爆は放射能が少ないと考えられていた。第5福竜丸の汚染資料を持ち出した日本の西脇安氏はベルギーでロートブラット博士と会い、資料を解析した結果、人類絶滅の危険を予感した博士がラッセル・アインシュタイン宣言の起草に関わり、1955年に発表された「戦争そのものの廃絶を宣言するラッセル・アインシュタイン宣言」となったとして、「ビキニ事件は、『真の御抑止力』が国民世論であることを証明した」と話しました。
座っているところから撮影
2010年のNPT再検討会議の運動と到達点は、核兵器のない世界の平和と安全を達成する、自国の核兵器の完全廃絶など5項目の提案に留意して、世界の反核平和運動やNGOが核兵器禁止条約の交渉開始を一致点に共同行動する事だった、として、最後までもめたのは「いつまでにやるのか」「どうゆう形でやるのか」だった。世界はその時の確認の通り、核兵器廃絶の具体的な合意に向けて動き出した。核兵器の人道的影響についての共同声明は日本も含めて2013年10月に125カ国が参加をして発表された。こうした運動の原動力は圧倒的多数の国民の支持を結集することであり、「核兵器全面禁止のアピール」署名の達成が力だとしました。そして、「日本が動けば、世界が動く」とまとめました。
話の中で、高草木さんは世界の要人や日本の大使とも電話で話のできる人物だということが分かりました。日本原水協はまさに世界の反核運動のイニシアを握っていることが分かる講演でした。
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とき:2014年1月15日(土)13時30分~
ところ:おかやま西川原プラザ
2月15日、朝日訴訟の会は第9回総会を開き45人が参加しました。総会の前に愛媛大学の鈴木静さんが「人権としての社会保障を考える」をテーマで記念講演をしました。
鈴木さんは、「生活保護を抑制しようとする生活保護法関連2法によって、再び社会保障制度が注目されている。しかし、朝日茂さんが闘ったときは一人だったが、今では生活保護費削減に対する1万人を超す審査請求者、年金削減では12万人の審査請求者が異議申し立てをしている。生活保護の申請に於ける個別訴訟ではほぼ原告勝利、生活保護法改悪反対研究者の共同声明の賛同者は1130名にまでになっている」と話しました。その上で、朝日訴訟から課題を検討して、今日の運動に生かすことが重要だと話し、鈴木先生は朝日茂歌集を紹介しました。「朝日さんは当時、看護師や医師、友人から訴訟を起こしたことでバッシングを受け困っていた。そこで自分だけ生活保護基準を引き上げてくれと言っても要求は通らない。働く者の生活を豊かにする賃金引き上げの運動と連帯することこそ重要だと考えていた」「これが日本の社会保障の現実だ。朝日さんはハンセン病患者の会からのカンパを拒否した」そして、「ハンセンの人たちは自分たちの権利を療養所で闘ってくれ、生活水準をと上げる努力をしてくれ」と話し、らい予防法違憲国賠訴訟を闘うハンセン病患者会を励まし、幅広く生存権裁判を闘おうとした朝日さんの姿が伺えるとしました。
鈴木先生は、「政府はいわゆる水際作戦で扶養の強制を明文化し、稼働能力を強制しようとした。しかし、個別訴訟の勝利があり、これまでの判例の理論的変更は困難だ」として、裁判を闘っている弁護士は必ず勝てると断言していると話しました。
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TPP協定参加に反対する協議会は2月15日、「ほんまにええの?TPP大阪ネットワーク」から湯川喜朗さんを招き学習会を開きました。参加者21人でした。湯川さんは自己紹介をしながら、「大阪でもTPP阻止の運動は盛り上げに欠けている。生協連や日生協も県商連も消極的だったが、これではいけないと思って、ネットワークを立ち上げた」と話しました。
湯川さんは農水省に勤めていました。職場の組合は連合だったので思うような運動はできなかったが、農水省のやり方では日本の農業だけでなく、経済そのものが立ちいかなると感じ、仕事をやめて市民運動に飛び込んだと決意を述べました。「TPP、WTO、FTA、EPAこれらの言葉を聞いて区別が出来る人は少ないと思う」とそれぞれの性格について紹介しながら、「なぜWTOがあるのに、個別の貿易協定を結ぶのか?それはWTOが機能しないからだ。本来WTOは良く言えば、みんな同じ土俵の上で同じ条件でというのが建前だ。しかし資本力のある企業や金もうけだけが目的の投資家がWTOを無法地帯にしようとするために、参加国の多数を占める途上国などが抵抗して合意が得られないためで、何も決められないでいる」としました。「なぜマスコミや財界はTPPで大騒ぎするのか?」と問題を投げかけ、「経済発展は加速化している。先進国やアメリカ一国主義は通用しなくなった。発展途上国は発言力を持つようになり、先進国に対する不信は根強い。一方で日本は人口減もあって国内市場が縮小していると考えている。アジアの成長を取り込むという言葉に象徴されるように、TPPによる既得権益・投資利益の保護が狙いだ」と説明しました。つまり、「ヒト・モノ・カネの移動を自由にする」ことであり、「彼らはTPPに参加しようがしまいが消費税増税、規制緩和・構造改革を進める。したがって、TPP阻止だけに運動を終始するのではなく、消費者負担型価格支持制度から財政負担型の所得政策に転換させることが必要だ」と力説しました。そのためには、「規制緩和・構造改革との闘いとTPP反対運動の有機的連携が必要であり、嘘やでたらめに対する事実に基づいた徹底反論が必要」と話しました。
湯川さんは、「TPPは参加国間の協議に大きな溝があり、簡単に合意できる状況にない。各国それぞれにも反対の運動は起きている。闘いはこれからだ。TPPは国民生活のあらゆる分野に影響する。地域経済、生活の在り方を問う運動が必要になっている」と岡山の運動に期待しました。
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とき:2014年2月1日13時~
ところ:勤労者福祉センター3階小会議室
テーマ「労働と人権」ブラック企業とディーセントワーク
参加者は21名。参加者の特徴は農協の職員、中国銀行の職員、倉敷民主会館職員、科学者会議会員、市議会職員、地域労連の議長など前回の分科会が労働組合関係者のみだったのはと打って変わって多彩なメンバーが集った。逆に労組関係者は少ないという印象だった。
司会は福田、石倉のさんに依頼。分科会は予定通り、県労会議の伊原と藤田の報告から始まった。伊原は「アベノミクスと労働法制改悪」、藤田は「岡山県における非正規労働者の実態」を報告しました。詳細は省きます。
実態報告は岡山市職労と通信労組が行いました。岡山市職労の山崎さんは、「正規職員の削減は非正規労働者の増大を招き、非正規への責任押しつけと職員のモチベーション低下、業務量の増大がメンタル面で職員の疲弊が表れている。それは市民サービスの後退につながっている」と報告しました。NTT・通信労組の佐藤さんは、NTTの合理化計画の中で人員削減と同時に賃金削減が強行され、2002年には50歳以下の社員2万2,500人が在籍出向で子会社に移行させられた。同時に10年間で3割・2千万円以上の賃下げを実施、2013年には、」30歳から60歳代の賃金を20%・800万円の賃下げを強行するなど使い捨て労働が常態化している」と報告しました。
休憩を挟んで、県労会議の伊原が、笠岡天神会労組と公契約運動に触れて、「天神会は理事会の不正を告発した労働組合を結成した川之上さんを降格させ、でっち上げの事件で解雇させるという暴挙を行った。現在、裁判が闘われているが川之上さんは地裁で勝利し、現在は高裁で係争中だ。展示会は介護の質が問われたにも拘らず反省がない」と事例を報告しました。また、県労会議が10年以上継続している公契約運動について、「公共工事は低賃金の労働者で支えられている。しかし、下請け業者は疲弊して自分で設計すらできない状態。元請が下請け単価を削っているからだ。昨年、設計労務単価が13%上がったが、業者には反映されていない。公共工事の質が問われる問題だ」と話ました。
ここで基調報告を行った小畑さんが、再度、「企業のガバナンス能力が問われる国際情勢が現れている」として、「生産物の質が問われる国際的社会の中で、日本の企業が安くて大量生産さえすればいいとしてきたこれまでのやり方が通用しなくなっている。つまり、労働者がどういう状態で働かされているのか?労働に見合った賃金が支払われているのかが問われている。そうでなければ消費者は買わないという、グローバル社会の中で品質に対する新しい視点が求められるようになったことに着目する必要がある。消費者の側に立った労働運動の視点、合理化だけではガバナンス能力が低いと見なされる国際的な視点での闘い方が必要になっている。今はインターネット・携帯電話が発達し、これまで企業の中で処理されていた問題も簡単に公開される時代だ。これまで企業が表向きは良くても、中では人権侵害がまかり通っていたというようなことがあった。今でもあるが。企業が人権問題を考えなければならない時代になっている。一方で労働組合も横につながる運動が弱い。各組合の闘いは縦の運動になる傾向が強く、第3者機関の設置で解決される場合もあり、すべてが労組の闘いで解決というわけではない。闘い方は様々だ。労働の在り方や企業のコンプライアンスに対する社会的な視点が求められている」としました。
そこで、市議会議員の田中さんは、「天神会の話は初めて聞いた。小畑さんが言うように、企業のガバナンスが求められ、安部首相が労働法制の改悪をしようとしている時にどうして運動が広がらないのか?」と質問。
この質問に対して小畑さんは、「それは労組が縦の関係で運動していることが要因。企業内主義の運動に閉じこもっている」と答えました。これに対して、藤田さんは、「日本航空の解雇事件に見られるように、労働組合は横のつながりを生かして支援を強化、大会社の不正を許さない闘いが組織されている」と、労働運動の闘い方が単に解雇や賃金闘争だけでなく、会社の雇用や経営の仕方にも言及した運動になっていることを紹介しました。
参加者の中からは、セクハラやパワハラ防止の運動を紹介したSさん。JRの安全を求めて運動しているGさんは、「快適な輸送を求めて運動しているが、JR北海道に見られるように現場の労働者が責任を取らされ懲戒解雇になる一方で、現場長や課長は諭旨免職など労働者に責任転嫁がされ、行政も会社に対する指導を緩めている。国鉄の分割民営化の責任は国にあり、サービスやガバナンスに対する姿勢は労組も同じだが、会社や国は聞く耳を持たない」と話し、国際的な流れに対して日本は遅れていることを示唆しました。中国銀行のIさんは、「会社に組合はないが、セクハラやパワハラ、頑張っている人とそうでない人との処遇問題など対応の難しさもある」と職場の意欲や規律について言及しました。農協のNさんは、「10年前に労組のトップをしていたが、振り返って賃金や待遇に問題ばかりにとらわれていた気がする。人員削減がされる中で、労組が良い職場づくりを目指すのは当然であり、原点に返る運動が求められる」と職場の人間関係が悪化していることが気がかりのようでした。その他、全員発言で問題意識を共有した分科会となりました。
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ところ:岡山市勤労者福祉センター
午前中の全体集会
2月1日、3回目となった岡山県地域人権問題研究集会2014が開かれ、午前中は250人が参加して実行委員長・小畑隆資の基調講演を聞き、午後からは「労働者の人権」や「福祉と人権」など6分科会に分かれて議論されました。開会にあたって中島純男県人権連議長が主催者挨拶を行い、「今回は企業や法人の参加もあり、幅の広い集会となった。憲法の果たす役割や立憲主義という立場があるにもかかわらず、憲法改悪の流れが急速に強まっている。日米同盟の絶対視や大企業中心の経済政策が推進され、人権に制限を加えようとする動きが強まっていることは憲法上許されない。昨年12月6日に強行採決された特定秘密保護法や26日の名護市辺野古への普天間基地移設容認は憲法違反そのものだ。これに対しる運動として、人権を基本とする国家構想を基調とするネットワークを構成しながら連帯することが重要になっている」と話しました。
基調講演を行った小畑さんは、「日本国憲法の人権国家構想―立憲主義と基本的人権」をテーマに90分間話しました。講演は、「安倍首相は自著・美しい国の中で日本国憲法の良いとこ取りをして、集団的自衛権の合憲論を展開している。それは現在の憲法下でも集団的自衛権は自然権として行使できるとするもので4類型にわたって説明している。中でも基本的人権は侵すことのできない永久の権利として自然権だとしている点は重要だ。彼はこの自然権が戦争状態にあるとき個別的自衛権として発揮できる。自然状態の個人は命、自由、財産を守る主権者だとしている」として、集団的自衛権を固有の権利=自然権として理論展開している。しかし、集団的安全保障という考えは日本国憲法の国内秩序をつくる原理なのか?と問題を提起しました。
小畑隆資実行委員長(岡山大学名誉教授・憲法学者)
「立憲主義を精神とする日本国憲法は国民が三権の長に与えた規範であり、国民は権力を持たないが権力者が憲法を守るのなら、という前提で与えたのが権力だ。よく国家とは何は、国民は国家の一員かと問われると簡単には答えられない人がいるが、そうではない。国民は社会の一員であり、国民は統治者ではない」と国家や人権の性質を説明しました。そもそも基本的人権は侵すことのできない永久の権利とする理念は、もとを正せば米国の独立宣言であり、ここで言う自然状態の個人は命と自由を守るとしているが、財産も含まれているのかは正確ではない。現代における労働の成果は自分のものか?そうではない。当時の資本家も同じだった。すべての個人に財産権を認めていた訳ではない。しかし、現代の憲法では財産権を認めている。その憲法は、自然権として社会を構成する主権者が生命・自由・及び財産を守るために政府に権力者に委ねている。その憲法は紛争の解決のための戦争を否定していることが重要だ。そうでなければ専制政治になる。経済の幅は広く、自然権の行使だけでは世界から相手にされない。企業は人権意識を研ぎ澄ます必要がある」と、NHKが1月29日に報道した「クローズアップ現代―国際ブラック企業を許さない」を引用して説明しました。
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