岡山県労働組合会議

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日付 2011年7月4日

と き:2011年7月3日10:30~

ところ:岡山市勤労者福祉センター

概 要:

  岡山労働学校は前日に引き続き、関西勤労者教育協会の中田進さんを講師とし特別講義を開催ました。今回の特別講義には20人が参加し、歴史に学び、歴史をつくることをテーとした社会発展史の学習となりました。

 中田進さんは、「社会とは人と人のつながりです。しかも、それぞれ人は個人として独立しています」と話し、「つながりには①経済的つながり②政治的つながり③文化的つながりの3つがあります」と説明しました。人間社会は経済的つながりが最も基本的なつながりであることから、「人間は自然に働きかけることで、衣食住を生産します。工場や機械など主な生産手段を私的に所有する資本家が生産手段を持たない労働者を支配し、働かせ搾取するのが資本主義社会です」と説明しました。

 社会の発展法則について中田進さんは、「労働者には要求があります。賃金引上げ、労働時間の短縮などです。すべての人が要求意識を共有し、行動に参加したとき社会は発展に向けて動きます」とし、「しかし、資本家は少しでも利益を増やすために賃下げと長時間労働を要求しています。労働者と資本家の意識の違いが行動となり、対立しすることが階級闘争です」と話しました。

1919年に国際労働機関ILOが誕生し、世界の労働組合運動は大きく前進しました。中田進さんは戦後の日本の労働組合運動について、「1945年8月15日日本は無条件降伏しました。アメリカが天皇制を撤廃し、民主的な日本の建設を目指したこと、戦後368万人の労働者が組合に加盟したことなど、日本の労働者を取り巻く環境は飛躍的に変わっていきました」と説明し、「しかし、アメリカは急に日本に対する方針を変更し、安保条約による軍備再編、労使一体型の管理労働組合を形成し、利益最優先の資本主義社会を形成しました。日本政府はアメリカに追従して安全よりも利益を優先した原発推進政策を推進し、国旗掲揚・国歌斉唱を強制する右翼的再編が行われようとしています。いま日本は大きな危機に直面しているといえます」と危機感を持つことを促しました。

「社会を変えるためには闘うしかありません。闘い続けなけなければ社会は前進することはありません。そのために学習によって自身の文化と思想を磨くことが大切です。経済・政治的闘争だけではなく、思想的闘争も欠くことはできません」と中田進さんは力強く訴えました。

 2日間に渡る中田進さんの講義を聞いて、私たちの運動スタイルは一方的になってはいないだろうかと考えさせられました。情勢がめまぐるしく変化する中、労働組合の文化・思想を感じられるような訴えでなければ、大衆の心には届かないのではないでしょうか。今後活動を展開するにあたって、工夫することを考えていきたいです。

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と き:2011年7月2日18:00~

ところ:岡山市勤労者福祉センター

概 要: 

 関西勤労者教育協会の中田進さんを講師に招いた学習会が7月2日と3日の2日間で、開催されます。第1日目は26人が参加し、「ブラックな働き方ノン」と題して中田進さんに講義を行ってもらいました。

 講義に先駆けて各職場からの発言がありました。生協関連・一般労組の長尾和孝さんは、「生協の配達員をしています。これまでは休憩時間を取ることもままならい働き方でしたが、労働組合で要求を掲げて闘ったことで労働環境が改善されました。今後は、自分自身が活動し続けることでブラックな部分を変えたいです」と決意を表しました。

生協関連・一般労組の長尾和孝さん

岡山市学童保育労組の小野さんは、「私たち学童保育員は表面上市の職員という位置づけです。いま労働組合に加盟して岡山市を相手にした活動をしています。今日この場に参加して若い人が多いことに驚きました。これから一緒に学びを共有したいです」と学習への意欲を伝えました。

 中田進さんは、「憲法には政府は国民の幸福を最大限尊重しなければならないとあります。今の政府は社会保障、国民の幸福を増進させていると思いますか。働くことは国民の権利であるのに仕事がない。働く時間のルールが守られていない」と話し、このような状況がブラックだとしました。働くことについて中田進さんは、「働くことは社会に役立つことです。人間は生まれてすぐに何でもできるわけではありません。働くことで人は成長します」と労働が人を育てることを説明。

講師の中田進さん熱い講義を展開

また、社会的自立には一定のお金が必要だとし、「お金を得るには物を売ることです。しかし、物を作るのにもお金が必要です。そこで、資本力のない労働者は労働力を提供することでお金を得るのです。自分で稼いだお金で自立するのです」と説明しました。そして、「資本主義は①賃金を下げる②労働者を減らす③長時間労働の3つを行い、どんなに人がボロボロになろうとも利益を追求する恐ろしい性質を持っています」と資本主義の特徴を示しました。

全体の様子

ブラック企業が増加しているのは労働の内容が荒み、働くルールが崩壊したからです。また、日本はILO条約の批准が極端に少なく、日本の労働法では「36条協定」を労使の間で締結すればいくらでも残業させてもいいとなっています。いま若者の間に貧困とルール無視の働かせ方が広がっています。このような現状を変えるにはどうしたらいいのかについて中田進さんは、「労働者が団結して闘わなくていけません。団結できるのが労働組合です」とし、「日本の労働組合の組織率は18%と非常に低いです。日本人は自分たちの権利について無知すぎます。知識、人数があれば変えることのできないものはありません」と締めくくりました。

 

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