日付 2013年6月17日
とき:2013年6月15日(土)13時30分~
ところ:県立図書館多目的ホール
6月15日(土)、岡山マスコミ9条の会、日本ジャーナリスト会議岡山支部、新聞労連山陽新聞労働組合は「憲法と報道を考えるつどい」を開き、講師の豊秀一(元新聞労連委員長、朝日新聞社会部)さんが、「憲法改正をどう報じるか~メディアの役割を考える」をテーマに、報道の立場から記事や取材を通して、改憲お紹介しました。つどいには100名が参加しました。
主催者挨拶をする河重さん
豊さんは憲法問題の核心に触れて、「憲法は世代を超えた未完のプロジェクトだ」という憲法学者である奥平康彦さんの言葉を借りて、我々には憲法の中身を豊かにする使命があると話しました。しかし、それと逆光する動きが現実に起こっている。「安倍政権のやろうとしていることは立憲主義の破壊であり、憲法尊重義務を国民に課そうとするものだ。それはプレイヤーがルールを勝手に変えるようなもので、禁じ手だ」とサッカーを例に問題点を指摘しました。
講師の豊秀一さん
また、「96条に関して、一旦、緩くして都合よく過半数の発議で憲法を変えてから、改めて96条を厳しい条件をつければ、彼らには磐石の憲法となる」と、96条改憲に隠された意図をさらに掘り下げました。自民党はQ&Aで、「憲法も法であり、国民が守るのは当然」と権力者を縛る憲法に真っ向から挑戦しているとその危険性を強調しました。さらに安倍首相の言う「美しい国」に言及して、戦前の特攻隊の手記をもとに、「如何に美しく死ぬかが特攻隊員の生き様のように語られるが、実際には迷いを抱いて戦場へ駆り出された兵士の気持ちが手記に綴られている。本人は生きたかった。その記事を書きながら幻想と虚構を暴く役割が新聞にある」と具体的に紹介しました。また、大阪・橋下氏の発言と一連の報道に関わって、「橋下氏の行動と発言に希望を見出した人たちが、橋下氏の政治塾に集まってきた。閉塞感を持っている人たちが集まり、政治を変えようとしたが、結成された維新の会は自民党の補完勢力でしかなかった。やろうとしていたことが違ってきている。こうしたことも朝日新聞の連載企画「考・橋本流」で報道してきた。新聞の報道は国民の与論にも動かされる面があり、君が代や国家・国旗で『おかしい』と書くと、与論に叩かれる。かつてとは違った状況が生まれており、新自由主義と復古主義が同時進行している。このように正しいことが必ずしも支持されるわけではない。当然、新聞社の姿勢も揺れることになる」と説明しました。
100名が参加したつどい
まとめに絡んで、「新聞社には国民の支持と批判が必要であり、新聞社との日常的な関わりを強めて欲しい。いい記事があれば褒めていただけると有難い」と締めくくりました。休憩後の質問では、新聞社への批判も含めて原発報道や安倍政権の報道のあり方などを問う質問が相次ぎました。
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とき:2013年6月16日(日)13時30分~16時30分
ところ:倉敷駅前商店街ビオス憩いの広場
自治労連は6月16日(日)、倉敷駅前商店街ビオス憩いの広場で「生き活きフェスタinくらしき」を開き、家族連れなど600人が参加して賑わいました。午後1時30分のオープニングでは花田自治労連委員長が「私たちの街をもっと暮らしやすく、安全で安心して生活できる街にしようと今年も開催する運びとなった。一緒に楽しみながら、学び、働くことをみんなで考え交流しましょう」とあいさつしました。
オープニングでは高校生によるダンスパフォーマンスが披露され、男の子たちのブレイクダンスに盛んな拍手が送られました。第2会場では14時からアユ釣りやアユのつかみ取りに子どもたちが挑戦して、びしょ濡れになりながらアユを追いかける我が子に、盛んな声援を送るお父さん、お母さんの姿が見られました。
第2会場では、揚げパンと牛乳のセットやアユの炭火焼が格安で販売され、飛ぶように売れています。第1会場に戻り2階に上がると、そこは工作コーナーが開かれており、倉敷市内の学校図書館司書の皆さんによるパネルシアターが始まっていました。
クイズ形式で動物の生態がわかる特製のパネルの前には、子どもたちが答えを探して説明に耳を傾け、手品のようなパネルの世界に興味津々です。見守るお母さんたちからは思わず拍手が湧き起こりました。階段の下では保育士さん達ができたばかりの「アンパンマンちょうちん」をヨーヨーのように弾ませて子どもたちを誘っています。たちまち工作室の「つくって遊ぼうコーナー」の周りは人だかりができ、牛乳パックで簡単にできるヨーヨーに子どもたちは夢中になっています。
その間に、親たちは今話題の「子ども子育て支援新制度」の展示で学習するにくい企画が用意されています。学習と遊びが融合して「遊ぼうコーナー」はやる気と集中の世界となりました。となりでは、環境部会はリサイクルを意識的に取り組もうと、「マイはしづくり」「ペットボトルの竹トンボや空気砲工作」など楽しみがいっぱいの企画にとりくみました。
1階のメイン会場に戻り、給食試食コーナーでお腹を膨らませると、健康チャックコーナーで検査気分。落ち着いたところで、みずしま財団のパネル展示を見ながら、「倉敷の海の現状やアマモ場・干拓の役割」を学習。説明によると、マップは地元の中学生の作成と聞き、秀逸な作品に驚きながら係の女性に、「分かり易く描かれている。子どもたちにとっても記憶に残る作品」と感想を語りながら、しばらく会話が弾みました。
最後はTPPについて担当の宇野忠義さん(弘前大学名誉教授)と懇談です。街頭宣伝の参考にと質問しながらじっくりと解説を聞くことができました。TPPの関税撤廃の前に、日本のすべての産業がアメリカ企業の食い物にされることが分かっていながら、TPP参加が止まらないのはどうしてか?など。一部の輸出大企業が儲かると言うのも間違いだと分かりました。アメリカは利益のない協定に参加しようとする日本に驚いているそうです。
TPPは単に利益だけの問題ではなく、検疫もなくなり、世界の細菌がグローバルに蔓延する協定だと再発見。アメリカは世界の富を食い荒らし、破壊する恐ろしい怪獣だという認識が甘いと自覚しました。気がつくともう、フェスタは終わろうとしています。2年に1度の企画ですが、毎年の企画が望まれる内容でした。
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