月別 2011年10月
と き:2011年10月2日(日)11:00~3日(月)12:30
ところ:鷲羽山ハイランドホテル
概 要:
青年組合員を対象とした初級教育講座が「しっかり学べる、いっぱい話せる」をスローガンに、倉敷鷲羽山ワイランドホテルで開催されました。
県労会議議長・花田雅行さんは、「倉敷市は文化と歴史のある街です。気候も穏やかで過ごしやすい地域です。今日から2日間しっかり学びましょう」と開催地岡山県を代表してあいさつをしました。
全労連を代表して柴田真佐子副議長があいさつをし、「初級講座は3回目を迎えました。これからの組合運動の担い手として、若いみなさんにはしっかり学んでもらいです。2日間がんばりましょう」と参加者にエールを送りました。
講義①では、熊谷金道さん(労働総研代表理事、元全労連議長・事務局長、国公労連書記長)が「人間らしく生き働くことと労働組合~全労連の20年を振り返って」と題して講演を行いました。
熊谷金道さんは、「私は昔炭鉱現場で働いていました。とても過酷な仕事で、炭鉱が潰れることもありいのちの危険もあります。そのような光景を見て、私は何とかしたいと思うようになりました。労働組合で団結して闘えば変えることができると、運動に参加することで知りました」と自身の体験を話しました。また、「いま、成果主義賃金により労働者の意欲は低下しています。また、非正規労働者の低すぎる賃金と不安定な雇用のあり方が問題視されています。多くの人は労働組合に賃金・雇用問題の解決を求めています」と労働組合に求められていることについて話し、「賃金・雇用の問題についてのとりくみは進んでいます。しかし、非正規労働者の問題については、問題意識はあるもののとりくみが進んでいません。これからの労働組合には、正規・非正規の枠を越えた運動が求められます」と会場に訴えました。熊谷金道さんは、みんなが参加できる場としての労働組合が大切だとし、「労働組合の運動は仲間たちのいる職場が中心です。仲間たちの要求をつかむことが運動の出発点です。その上で、産別・支部・分会が県労連との連帯を強めることができる組合は大きな力を発揮します。経験主義にとらわれない、大きな運動を展開していきましょう」と締めくくりました。
続いて、中嶌聡さん(地域労組おおさか青年部)を講師とし、「労働法を通じて社会を考える」と題した講義②が行われました。
中嶌聡さんは、「労働組合は労働者が経験と知恵を出し合い、仲間と一緒になって編み出した最強の選択肢です。それまでは泣寝入りをするか、キレる(破壊行動に出る)しかありませんでした。今のわかものたちの置かれている環境も同じではないでしょうか」と話し、「まじめに働いていたとしても、全体の約半数は非正規という現実があります。正社員になれたとしても、長時間労働・サービス残業・パワハラに多くのわかものが直面しています。しかし、ほとんどの青年労働者はそれが当たり前だと思っています。私たちは泣寝入るでもキレるでもなく、働くルールを知り組合に加盟して「正しくキレよう」と呼びかけています」と活動報告を踏まえ説明しました。また、「賃金とは何か」という基礎的な学習が最も大切だとし、「地域労組おおさか青年部では、賃金とは何かという学習を行いました。その他、資本主義社会の構造などについても学習しています」と話し、わかものだからこそ学習することが大切だとしました。
講義終了後、班に分かれて討論が行われました。討論の中心となったのは、なぜ青年は労働組合に結集しないのかということでした。労働組合の組織率が低下し、運動の先頭に立っている活動家の高齢化が深刻な問題となっているいまを反映した内容でした。ある組合からは、「職場に青年がいないため青年部を組織できない。背景には、採用枠の削減がある。採用される青年は最長で3年契約の非正規労働者ばかり。今後は、非正規の青年の組織化に努めたい」という意見がありました。この意見は多くの人からの共感がありました。しかし、組織拡大の中では最重要課題であるにもかかわらず、ほとんどとりくみが進んでいないのも事実です。今後は県労連レベルでのとりくみ強化とサポートが必要だと意見がまとまりました。
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