連想分類語 市民のつどい
と き:2014年9月14日(日)14:50~
ところ:岡山市総合福祉会館
9月13日~14日、岡山市職員組合の「私たちのまち・岡山を考える市民のつどい2014」が開催されました。13日には前夜祭として金子修介監督の「百年の時計」が上映され、14日は午前中に5つのテーマで分科会、午後は金子勝さん(慶応義塾大学経済学部教授)の講演が行われました。金子さんは「日本の地域経済に持続可能性はあるか~地域づくりのすすめ」という演題で2時間近く語りつくし、参加者の笑いと共感を誘いました。
金子さんは最初に「演壇の前でしゃべるのは苦手。選挙の演説みたいだ。テレビを見ている人は安倍政権を批判するシリアスな人というイメージを持っている人もいると思うが全然違って普通のオヤジです」と会場を沸かせながら、マイクを持って舞台正面の前に立って話し始めました。「安倍政権を批判して悪役にされ、ネット右翼から大量の批判が来る。朝日新聞も狙われているが、ちょっとしたミスで叩かれる」と前置きしながら、「最近話題になっている地方創生とか、女性の悪用ならぬ登用について、増田レポートを見ていると、人口減少が続き自治体の半分がなくなるという。これは自治体を集約して減らそうというわけだが、集団的自衛権や特定秘密保護法で女性が危機感を持って行動している。原発も同じ。政治世界の中から生まれている現象だ。安倍政権は、支持率を上げるために経済政策を打ち出し、上がると集団的自衛権など戦争の話を持ち出す。安倍政権はこれに繰り返す。しかし国民にはお金は回らない。金融緩和と言うと何か良くなるような気がするがそうではない。国民は経済に弱い。すぐに騙される」と前置きしながら、具体的に安倍政権の経済施策を批判しました。
金融緩和政策について「政府は平常時からコツコツとお金を返すことをしない。返すための消費税増税と言いながら、公共事業にお金を使う無責任さだ。ステロイド剤を打っているようなもので、痛みが消えて感覚がマヒしている」と分かりやすく説明。安倍政権の支持率の高さについては「経済の循環に秘密がある。これまでの政権は株価の上昇や下落とともに支持率も連動してきた。経済界とマスコミが批判して首相を引きずり下ろすからだ。その為に、短命内閣で、文字が読めない首相、平成の元号意外に記憶にない首相など様々な首相が誕生した。その現象を打ち破ったのが小泉首相だ。安倍政権は経済をアピールすることで国民の支持を得ようとしている。しかし、その政策は法人税減税、株価アップだが実態経済は落ち込んでばかりだ。国民は何とかしてくれると思いこんでいる」としながら、「これからは脱原発が地方再生の突破口になる」と切り出しました。
「資金が地方に流れる分散型ネットワークに切り替え、生産から加工まで一貫した生産システムをつくり、中央の企業や政権を当てにしないことだ」としました。続けて、「それは原発のスマートグリッド方式と同じで地方分散型の社会という。これからはITの時代であり、膨大なビッグデータを使った管理システムで効率的な生産と消費の仕組みをつくることが大切。100年の安心と言うがこれほど不安なものはない。騙されてはいけない。高齢者の社会参加を促し、地域からポジティブなシステムを」と締めくくりました。
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9月15日~16日、岡山市職労主催による市民のつどい2013が開かれました。初日の映画「この空の花」では監督の大林宣彦さんも来岡されて、挨拶されました。監督は新潟県・長岡市が毎年打ち上げている8月の花火について、「花火はお祭りではなく、戦争や地震で亡くなった人達への追悼と復興の祈りが込められたもの」というお話されました。また、私たちが日頃、写真を撮るときに見せる「指ピース」は、「これはピースじゃなくてVだ。戦争に勝ったビクトリーで勝者が使うもの。平和は戦争をするVでは生まれない」と力説されたことが印象的でした。映画の中でもその事が描かれています。構映画の構成要素や配役が多くて分かりにくい部分を除けば平和のメッセージは過去の戦争と長崎・広島の原爆、そして現在の原発事故などが折り重なって、インパクトのあるメッセージとなって伝わり、とかく古いイメージとなり易い戦争と平和を現代的に描く監督の作風に引かれ方は多いのではないでしょうか?
310人が参加をして講演会
2日目は午前中に課題ごとの分科会が開かれた後、午後から鎌田慧(ルポライター)の講演会が行われました。テーマは「原発・憲法、怒りの今を刻む」です。会場は一杯で310人が参加しました。
鎌田さんは、週刊現代のアンケートで、「日本で一番住みやすい県は岡山県。原発から一番遠い。平和宣言都市もあって、非核・平和の意識が高い。人も環境も食べ物もおいしい」と話され、「お世辞ではなく、コピーを持てくればよかった」と会場を沸かせました。
鎌田慧さん
原発について、「どうにもならない、という気持ちが強い。避難している人達は、戻れない。住めない地域。原子炉がどうなっているのかさえ分からない。コントロールできない状態で苦しんでいる。今でも事故になる前に本気で走らなかった事が悔やまれる」として、「自身は平和憲法で世の中が変わると信じてきた世代。首相をはじめとして憲法を変えようとする勢力への反発と怒りが運動のエネルギーとなっている」と話しました。続けて、「昔軍隊、今は総評と言われた時代があった。今は市民と労働組合が一緒にやらないと新しい日本はつくれない。市職労の運動の役割は大きい。公務員賃金が削減されているが、これでは地域経済は良くならない。地方自治が議論されなくなっているが、民主化は自治体職員と労組、市民の課題だ」と市民のつどいを歓迎しました。
再び原発の話に戻って、「毎日400㌧の汚染水が流れている。これを止めるために国民的な英知の結集が求められているが、実権は推進派の人達が握っている。チリの炭鉱崩落事故では全世界の英知が結集された。物まねで輸入稼働させた原発を他国に売り出しているが、結局は安く売るしかない。日本の輸出産業は過去も同じだった。中国や新興国の台頭で輸出が厳しくなるのは当たり前で、日本の原発技術は高いなどと日本のトップが言うべき言葉ではない。私たちは危機一髪のところで生きている」と怒りに燃えた静かな口調に会場は緊張感で張り詰めていました。
憲法については、「自民党のやろうとしている事は、国民を憲法で縛る事。裁判所を軍法会議に変えることだ」「ものを良く考えない、軍事オタクに日本の未来は託せない。将来に対する責任は自分たちにあることを自覚して頑張ろう」と参加者に呼びかけました。
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とき:2010年12月18日14時~16時
ところ:岡山県総合福祉会館大ホール
概要:
岡山市職労などがすすめる「私たちのまち・岡山を考える 市民のつどい実行委員会」は、12月18日、岡山県総合福祉会館でジャーナリストの堤未果さんを迎えて、「希望をみすえ、貧困と格差社会を考える」と題する講演会を開きました。講演会には250人が参加しました。参加者はアメリカで起きていることは日本の5年後の社会であり非常に危険なものだ、とする堤さんのショッキングな話に釘づけになりました。
映像を使って、身近な話題から話は始りました。右側が堤未果さん
堤さんは10年前まで日本証券会社の社員であり、2001年9月12日にニューヨークで起きた同時多発テロ事件の時に、隣のビルに勤務されており、その時に受けた悲惨な体験がジャーナリストになったことが契機となったとして、以後、アメリカ社会をルポする毎日が始まったと言います。アメリカ社会は報道こそされてないが、ニュ-ヨーク街は空き家が多く、6割の人しか定職がない。失業すると再就職に18ヵ月も掛ることや女性は13.9%、若者は26%の失業率になっている、と話しました。何が原因なのか?なぜ貧しくなったのか?リーマンショック以降と言われるが、実施にはそれ以前から進んでいた。ある時から格差の中身はガラッと変わった。格差は人種格差という形から経済格差へと変化していった。中間層がどんどん落ち始めた。2極化が激しくなったと言います。
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