月別 2016年11月
とき:2016年11月6日(日)10時~16時
ところ:久米南中央公民館、久米南文化センター
11月6日(日)岡山県母親大会が久米南町で開かれ、県下各地から400名が参加しました。午前中は7つの分科会で学習討論が開かれました。第4分科会・働くものー生きづらさの根にあるものというでは20人くらいが参加、県学習協の長久啓太さんが1時間、労働環境や資本の儲けのために犠牲になり低賃金で働く非正規労働や長時間労働に苦しめられる正規労働者の実態が話されました。討論では労働組合のある職場とそれがない職場の違いが浮き彫りになりました。
苦しめられて最後に労働組合をつくるのは、救急医療のようなもので大事に至る前に労働組合をつくることが大切では?という提起に参加者は頷いていました。
午後の全大会では河重実行委員長が「今年は憲法公布70年の年。戦争を経験した日本国民は11月3日に公布された憲法を歓迎した。しかし、戦争法が成立し自衛隊が南スーダンに派遣される時代になった。核兵器廃絶の国連決議にも日本政府は反対した。失望した。日本を再び戦争する国にすることは絶対反対。子どもたちに明るい未来を」と挨拶、来賓として挨拶した地元久米南町の町長は「50回を記念する大会おめでとうございます。魅力ある地域をと奮闘している。住民と力を合わせて地域活性化に取り組みたい。大会の発展を祈念している」と激励しました。
記念講演を行った三上智恵さんは「私たちは戦争する国づくりを許さない」と題して、なぜ沖縄の高江にヘリパッドが建設されようとしているのか?アメリカの盾となって中国と戦争をさせられようとも付き従う日本の政府は何を考えているのか?とか、辺野古に基地はなぜ作ってはいけないのか?など彼女の取材や調査にもとづいて疑問に感じていたことを解きほぐすように話してくれました。三上さんはドキュメンタリー映画「標的の村」の監督であり、沖縄が過去もこれからのアメリカの最前線基地でありながら、米軍は日本を守ろうとしていない歴史と未来を沖縄の真実から克明に切り取っています。彼女は次回作「標的の島」を間もなく発表します。
自衛隊は国民を守らない、沖縄の米軍は日本を守らない。このことを三上さんは名護市の市長であった伊波洋一参議院議員が米軍の資料を元に明らかにしたエアシーバトルというアメリカの身勝手な戦争戦略。沖縄はまさにその前線基地だと話しました。南西諸島や宮古島を中国との戦争に備えた「最初の一発を放つ」基地にして、日本全体が大国間の戦争を避けるための緩衝材にされようとしている実態を次の映画で描く準備を急いでいると話しました。
沖縄の高江で起こっている現実、スラップ訴訟で住民を脅す政府、沖縄県民を土人、シナ人呼ばわりする機動隊員、住民の訴えに目を合わせようとせず、思考さえ封印して住民の抗議に立ちふさがる地元の県警。沖縄の不幸は本土国民弾圧の始まりです。戦争する国にとって住民の抵抗を邪魔な存在です。
マスコミが報道しない中で、三上さんの映画は再び国民に、政府の嘘と弾圧の実態を暴露し、闘いへの希望をもたらそうとしています。
三上監督の写真・録音はNGでしたので、写真はネットから拝借しました。
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とき:2016年11月2日(水)6時30分発~19時帰宅
医療職を離れて9年になりますが、オファーが来て11月2日、社会保障推進協議会のキャラバンの責任者として今年も県北の奈義町、勝央町、西粟倉村を訪問しました。正直言って、「現場の分からない私が責任者は務まるのか?」とは思いましたが、毎年引き受けているだけに断ることもできず、自分の関心に基づいて自治体との懇談に臨みました。同行したのは、津山社保協の井上さん、須田さん、宇谷さん、藤沢さん、西田さんの5人です。
介護制度は国の方針に基づいて新総合事業が自治体に義務付けられました。西粟倉村はすでに今年の4月から始めていましたが、他の2町は来年4月から始めるとのこと。この総合事業というのは、介護保険の「要支援」者向けの訪問介護と通所支援が、介護予防・日常生活支援総合事業に移され、来年にはすべての市町村で実施されます。法令で内容や報酬、利用料が定められていた介護が、市町村ごとに違うものになります。
ちょっと難しいですが、その特徴は「給付」から「事業」へシフトすることです。事業ですから、認定は必ずしも必要ではありません。さらに財政の枠内で実施するためサービスが自治体ごとに違うということになります。さらに、他の自治体のサービスを利用できなくなるというこれまでの保険サービスとは違ったシステムになります。もう一つは専門職からボランティアへということになり、無資格者が事業に関わることになります。それだけに自治体には様々な工夫が求められます。その事業内容ですが、大きく3つに分けられ、①予防を基本とするもの、②生活支援やミニデイサービス、③専門職が関わる短期集中の予防などです。
だからと言って、自治体の介護事業が大きく変わるというものではありません。しかし、問題点がいくつかあります。それは、政府の目論見が介護予算の削減であり、事業になることでサービスが選べなくなることです。もう一つは民間ボランティアと言っても簡単にボランティアをしてくれる人はいないという問題が出てきます。この点を自治体はどう考えているのかを聞きました。奈義町では国の予算が示されず組めないと困っていました。西粟倉村では要支援者が16人でやっていることは変わりがない。すでにスタートしているが困っているわけではない。勝央町では「包括支援をベースに事業を行う。民間ボランティアの関りは日常サポート要請講座で参加者を増やしているなどのお返事でした。国や県も指導というよりは情報交換程度。お互いにできることをやろうという姿勢だ」と話されました。
小さな自治体では支援者も少なく、予算的にも大きくないことから従来通りの事業の延長で今回の総合事業に対応できるとの印象でした。ただ、西粟倉村では従来のサービスがどうして受けられないのか?と戸惑う人はあったようです。しかし、総合事業になってからは自主的にかかわるサービスに変わり、逆に利用者は積極的になっているとの話も聞きました。決して総合事業が悪いということではないこともわかりました。
最後に国保の広域化ですが、県との間では情報交換を続けており、今年は2回の懇談が行われたようです。2年後に控えた広域化に備えて、地域自治体と住民とのかかわりが薄れないようにすることや保険料も地域差があり、関連自治体ともタイアップして地域の努力で抑えてきた保険料が一律に上がらないように情報交換しているなど、自治体の苦労が伺えました。
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