日付 2013年10月22日
青年革新懇は10月20日の青年大集会を前に、平和新聞編集長の布施祐仁さんを講師に招き、話を聞こうと39人が参加しました。参加者は布施さんの著書「イチエフ」に登場する福島第1原発で働く労働者の生の声と下請け労働者の過酷な実態に聞き入りました。
イチエフの作者・布施祐仁さん
布施さんが事故現場に支援物資をもって駆け付けたのは、事故から1週間後だったそうです。きっかけは女子高生のネットの書き込みだったと言います。「福島を見捨てるな!福島県民は東京に電力を送ってきた。事故で逃げるな」というものだったと衝撃的に語り始めました。布施さんは南相馬市に入ったそうですが、道中行き交うのは救急車と自衛隊の車であり、後に知った話だがそれらは死体を運んでいたと話しました。4月に入って再び現地に向かうと、原発事故から30㎞後点でサッカー場が対策本部となり、ヘリコプターがホバリングして、機材やテントなどは張り巡らされるなど戦場さながらの場面に遭遇したと事故の凄まじさを語りました。労働者の話を聞こうと宿泊施設になっている湯本温泉に向かいましたが、無口な原発労働者の話を聞くために、ちょっとした工夫が必要だったと言います。労働者は蒸し風呂のような作業現場でタイペックという作業服を着て、汗にまみれている。その為に洗濯が必要で旅館の洗濯場では間に合わず、コインランドリーに人が集まる。そこに出かけて声を掛けると、「旅館は8畳一間に6人、エアコンなしで夏は寝られない」と話してくれたそうです。居酒屋でも待っていると労働者が集まり、そこでも話を聞く事ができたとして、「当時、労働者の汚染問題がクローズアップされたが、労働者の被ばく教育や作業服、防護マスクの着用などの教育がそんざいで、多くの労働者が放射性物質を吸い込んでいた。そんな時、建屋の地下で、汚染水に足を付けて仕事をした労働者の話が浮き彫りになった。APDという放射能検出器が連続音を出しているのに、元請けの労働者は汚染水の中を入って行った。その為に、靴の中に汚染水が入り放射線による火傷を負った。勿論被ばく量は180㍉シーベルトと高い値を示した。この時、下請けの作業員も仕事を手伝わされたが、問題なのは命の危険ではなく仕事を続けられるかどうかが心配になる。元請けの社員は首にはならないが、下請は線量限度がくればポイ捨てになるということだ。健康診断も始まったが、いざ病気になるとすべて自己負担。事故から国民の命を救う英雄扱いもつかの間で、海外では年金と表彰までされるのに日本は作業現場から放り出され何の補償もない」と原発労働の人権が保障されてないと告発しました。
タイペックを見せながら話す布施さん
布施さんは最後に、「福島1原発の作業現場では絆とは無縁な世界があり、原発が続く限り使い捨てにされる労働者の実態が続く。多くの労働者は地元住民で故郷を守りたいという気持ちから原発で働いている」と話しました。
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とき:2013年10月18日(金)18時30分~
ところ:勤労者福祉センター4階大会議室
岡山県革新懇は10月18日(金)、清水善朗弁護士を講師に特定秘密保護法について、緊急学習会を開き約50名が参加しました。開会のあいさつでは代表の中尾さんが、「中曽根内閣の時にスパイ防止法が出されたが、国民の反撃に会い半年で潰された。自民党の2度目に挑戦だ」と述べました。
中尾代表が挨拶
秘密保護法はこれまで法案の内容さえ明らかにされていませんでしたが、15日から開会された臨時国会で提案、成立が狙われている天下の悪法です。政府は集団的自衛権の法案を提出していますが、アメリカとの国家安全保障会議の設置法案と一体で狙われているものであり、政府は秘密の範囲を勝手に決め、国民には何が秘密かさえ知らせない意図がはっきりと見える内容です。国民の知る権利や報道の自由を奪い、国会の立法権や国政調査権を制限する法案です。清水先生は、「9月3日に概要の発表があり、9万件のパブリックコメントの内8割が反対意見という中で、出てきた法案はさらに悪い内容になっている」と秘密保護法の悪法ぶりを紹介しました。先生は、その特徴を法案の条項に沿って特徴を5点にわたって説明した。「特定秘密にする事項3条にあるが、肝心なことは何を秘密にするかは誰にも知らされない事だ。故意だけでなく過失も処罰される。一度秘密にされると何が秘密なのかもわからなくなり、国民の監視を排除することになる。処罰規定があいまいで、勝手に取り締まりができるようになる。言論の自由や表現の自由の境界が不明になる」と悪法の本質を明らかにしました。
講師の清水弁護士
閉会のあいさつに立った氏平事務局長は、「法案の内容について各社の論評は取材の自由が担保されるのか?懸念を示しているが、問題の本質をとらえているものではない。週刊誌では女性自身が汚染水漏れも隠される?危険性を報道するなど的確に問題点を指摘している報道もある。早急に、廃案に向けた取り組みを行おう」と呼びかけました。
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とき:2013年10月18日
ところ:石山公園・集会 ~ 岡山駅前デモ行進
年金者組合岡山県本部は10月18日、岡山市北区の石山公園で集会を開き、約80人が県庁までデモ行進を行いました。その後、岡山県に対して、①年金の引き下げ中止②消費税によらない最低保障年金の創設③消費税増税の凍結④後期高齢者医療保険、国民健康保険、介護保険の保険料の引き下げなどを国に求めるよう要請しました。
東都支男県本部委員長は「年金をこの10月から1%、3年間で2.5%減らし、基礎年金で年間2万円、厚生年金で年間7万円も減額。さらにマクロ経済スライドで毎年1.3%もの減額を進めようとしている。現役世代が大変な打撃を受ける。年金引き下げの流れをかえるために不服審査請求をやり、仲間づくりを発展させよう」と挨拶。岡山県労働組合会議の花田雅行議長も連帯の挨拶を行い、岡山市の岡山北区、岡山南区などの4支部と総社市、新見市など主要6市の支部の代表が決意表明を行いました。署名に関して、「郵便局の前で署名に取り組んだ。次々に署名に応じてくれ絶対に許せないと声を掛けられた」「倉敷駅前では1時間で100筆を越える署名が集まった」「安倍政権は年金引き下げ、消費税増税の一方で大企業減税とは、全く許せない」「行政不服審査請求のとりくみを成功させ、最低保障年金の創設にむけての取り組みを強める」「仲間づくりもがんばるぞ」などと次々に決意が示されました。
デモ行進では「最低保障年金制度創設・年金の2.5%引き下げはやめよ」の横断幕を先頭に「最低保障年金制度をつくろう」「消費税増税反対」とシュプレヒコールを上げました。
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