日付 2012年5月17日
と き:2012年5月16日(水)18:30~
ところ:勤労者福祉センター4F
概 要:
岡山県労働組合会議・パート・臨時労組連絡会は最低賃金の最賃体験スタート集会を開催しました。最低賃金がいかに低いかを体験し、その時に感じたことを最低賃金審議会に報告します。今回の集会には全労連から伊藤圭一さんを講師として招き、25人が参加しました。
伊原事務局長は、「7月の最賃審議会に最賃体験の報告を提出します。最賃体験は今後の私たちの闘いを進めて行くうえで大きな支えになります。昨年は審議会のメンバー全員に懇談をお願いする手紙を出し、対話することを試みました。今年も継続して行います。最賃とは何なのかを仲間のみなさんの中に広げていきたいと思います」と集会に先駆けて話しました。
伊藤圭一さんは「最賃体験を力に時給千円の声を広げよう」というテーマで記念講演を行い、2012年最賃改定に関わる情勢と運動のポイントを話しました。まず最近のアジア諸国の状況に触れ、「アジア諸国が日本よりも賃金水準が低いのは確かです。しかし、各国では着々と最賃引上げが行われています。タイでは最賃日額約40%引き上げ、全国一律300バーツ(770円)になりました。中国では12.5%の最賃引上げが行われ、今後は年平均引上げ率を13%以上にすべきとの計画が公表されています」と話し、賃上げの流れはアジア圏にも波及してきていることを話しました。
また、社会的に劣悪労働に関心が高まりつつあることについて、〝居酒屋チェーン・ワタミ″の新入社員自殺事件。関越自動車道バス死亡事故について、「この問題は背景に低賃金・不安定雇用の拡大により正規は狭き門となり即戦力ばかりが求められているという問題があることを浮き彫りにしています」としました。伊藤圭一さんは、「今が夏に向け、最低賃金闘争を本格化させる時期です。一部の貧困は全体の危機であるという言葉を心に留め、賃金の底上げを勝ち取る闘いに力を注いでいきましょう」と集会参加者を激励しました。
日本の使用者・経営者側からは1円の引上げに対して「上げ過ぎだ」「低賃金が嫌なら他を探せ」という意見が出てきます。アジア諸国では賃金の底上げを図ることで自国の経済を守ろうとしています。しかし、日本だけは賃金を引き下げることで経済を守ろうとしています。日本がしていることは世界の流れに逆行することで、かえって国内経済は悪化していることは明らかです。最低賃金の引上げと合わせて、中小企業支援の拡充で内需拡大を図ることがいま必要とされています。みなさんの声を県労会議まで寄せてください。
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