岡山県労働組合会議

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10.2~3 第3回初級教育講座(第2日目)

と き:2011年10月2日(日)11:00~3日(月)12:30

ところ:鷲羽山ハイランドホテル

概 要:

 2日目の初級講座では「青年は労働組合に何を求めるか」をテーマとしたパネルディスカッションが行われました。五十嵐建一さん(全労連)をコディネーターとし、平野竜也さん(岐阜県労連)、龍尾由美子さん(愛知労連)、弓田盛樹さん(岡山県労会議)の3人をパネラーとして迎えました。

 平野竜也さんは、「建交労の書記長や岐阜教祖の役員などから、男女の出会いの場を提供してほしいとの要請がありました。そこで、恋するBBQという企画を立てました」と話しました。「せっかくやるのだから労働組合がない職場の人にも参加してもらいたいと思い、実行委員会形式で参加を呼びかけました。第1回実行委員会では女性参加者が少ないことが指摘され、職場訪問が必要となりました。初めはどうなることかと不安でしたが、実行委員は臆することなくどんどん職場に入り、青年にチラシを配っていました。ある実行委員は早朝、職場の前でチラシを配っていました。労働組合は内にこもり気味ですが、それではいけないということを痛感しました」と恋するBBQの実践から話をしました。

龍尾由美子さんは9月に静岡県で開催した「サマーセミナー」の経験から話をしました。サマーセミナーは青年アンケートで浮き彫りになった「学びたい」、「交流したい」という2つの要求を発端にスタートしたと説明し、「青年の間では自分を知ってほしい、話したいという要求が年々強くなっていると思います。要求はないのではなく、出し方を知らないのではないでしょうか」と青年の実態にも触れました。「サマーセミナーでは青年たちに役割を幅広く分け、すべてを一任しました。そうすることで、それぞれの青年の力が予想以上に発揮され、誰もが必ず1つは、誰にも負けない個性を持っているということに気が付きます」と経験を話しました。また、龍尾由美子さんは「聞く」ことよりも「実感」して覚えることが大切だとし、「仲間と実際に議論したことの方がより心に残ります。サマーセミナーでは分科会に模擬団交を取り入れ、青年に議論の場を提供しています」としました。

弓田盛樹さんは、インターネットを通じての組織活動について話しました。「ホームページによる活動報告だけではなく、facebookやtwitterを利用した活動報告にも取り組んでいます」と話し、「当初はインターネット・ツールを利用することには抵抗がありました。しかし、労働組合は開かれた場でなければいけないと思い、幅広い人たちに私たちの活動を知らせることを目指して取り組みを開始しました」と話しました。

 会場からは、「恋するBBQ、サマーセミナーにおいて次の世代の担い手としての青年はいくせいできているのですか」という質問が出ました。

この質問に対して平野竜也さんは、「参加者1人ひとりに組合活動に興味を持ってもらうことは大切です。しかし、色んな人が集まれる環境をつくることがより重要だと感じています。団塊世代の方が20代のときにどのような運動されていたのかは詳しくは知りません。しかし、労働組合活動と通じて他の職場の人との出会いがあったという話をよく聞きます。そういった意味では恋するBBQは成功したと言えると思います」と回答しました。

龍尾由美子さんは、「サマーセミナーでは必ずしも労働組合的な学習にこだわらず、知りたいこと・やりたいことを柔軟に取り入れています。遊びを大切にし、企画から当日の運営までのすべてを青年が担いました。すると中心となるリーダー的な青年が自然発生的に生まれます。そういった意味では成功していると思います」としました。

 最後に「青年は労働組合に何を求めるか」についてそれぞれ話しました。平野竜也さんは、「要求は多様です。労働組合ってこんなこともやる。岐阜県労連・全労連には色々な職場の仲間が集まっているからこそできることがあるのではないでしょうか。何より、青年の要求は出会いから始まるかもしれません」とまとめました。龍尾由美子さんは、「労働組合は特殊な団体ではなく、身近なものであると理解されないといけません。いくつになっても、思いを共有できる場所と仲間の存在が求められているのだと思います」としました。弓田盛樹さんは、「青年の間には労働組合ってダサい、暗い、事務所が汚いというイメージが蔓延しているのではないでしょうか。カフェのようにおしゃれでスタイリッシュな場所。なおかつ、仕事や生活をめぐる1人ひとりの切実な願いを持ち寄ることができる場所であることが求められていると思います」と話しました。 

修了証が受講者に授与されました。

 今回の初級講座では考えさせられることの多い内容でした。全国各地から集まった仲間たちもそれは同じです。参加した青年それぞれが労働組合運動の担い手としてどう成長するのかを考えさせられたのではないでしょうか。

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