岡山県労働組合会議

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6.23 安保学習会

と き:2011年6月23日(木)

ところ:岡山市勤労者福祉センター

概 要:

  安保破棄岡山県実行委員会は「安保のイロハから新防衛大綱の危険性まで」と題した学習会を中尾元重代表を講師として開催し、15人が参加しました。

県労会議の伊原潔事務局長は、「沖縄をはじめとして基地強化を求める米国の要求はエスカレートしています。東日本大震災により大きな打撃を受けた日本対して、辺野古がだめなら嘉手納基地と普天間基地の統合を要求するなど、やりたい放題です。学習を重ねて、基地強化に反対する運動を強めましょう」とあいさつをしました。

開会あいさつをする伊原潔事務局長

中尾元重さんは、「今、中国・北朝鮮を危険視した日米軍事強化が推進められています。米軍の要求は周辺国が自衛隊の威力を恐れるほどに日本の自衛隊を強化することです。そうして、日本を戦争に駆り出そうというのです」と日本がアメリカに追随し軍事路線を辿っているとしました。背景には日米安保があるとし、「日米安保は1952年4月28日、サンフランシスコ平和条約の調印から5時間後に吉田首相ひとりが調印し発効しました。最も問題なのが、日米安保の内容は国民、国会にも事前に通達されていなかったことです」と話しました。日米安保には、アメリカは日本の再軍備を期待する旨、アメリカには米軍基地を自由に使用できる権利があること等が明記されています。また、アメリカ軍は日本国内のどこにでも基地を作ってもいいという全土基地方式があり極めて不平等な内容です。日本では米軍基地に対する特権が保障され、世界一多額の財政支援を受けています。また、世界で唯一、米空母の母港が日本にはあります。在日米軍基地の異常性は明白です。

講師の中尾元重代表

中尾元重さんは、「不平等性を解消し、対等な日米関係をきづくことを名目にした新安保条約が1960年1月19日に調印されました」とし、「現在に続く新安保条約は、資本主義体制を強化することが盛り込まれています。安保条約に基づく同盟は人類の発展を資本主義で打ち止めにする同盟でもあります。社会主義を目指す体制変革の運動は、それ自体が国際共産主義の間接侵略とされるのです」と説明しました。「安保条約第10条ではどちらか一方が条約終了を通知すれば1年後に安保条約を終了できるとあります。そのためには安保破棄の多数派をつくって破棄通告をする政府を打ち立てなければなりません」と参加者に促しました。

学習会の様子

安保条約成立から51年経過し、条文は全く変わっていません。しかし、日米首脳会談や、2+2を重ねて運用の実態を拡大強化した結果、その中身は別の条約に等しいほどに変化しています。日本の労働市場で終身雇用・年功制が崩壊、非正規雇用・派遣労働者の規制緩和、郵政民営化。関税を原則撤廃し、農産物の完全輸入自由化を進めるTPP参加方針の閣議決定も米国の利益のために地域経済と国民を犠牲するものです。安保条約の実態はアメリカ経済に対する日本の従属と奉仕の経済関係に他なりません。安保の実態から目を背けることなく、しっかりと学習しながら安保破棄を求める運動に取り組みましょう。また、今回の学習会に参加した20代男性は、「青年たちの集会でも安保について学習したい。今回の話を聞いて問題点が明確になりました」と今後の学習への意欲を燃やしていました。今後の運動の発展に期待できそうです。

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