10.16~17第10回地方自治研究全国集会
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とき:2010年10月16日~17日
ところ:岡山シンフォニービル、岡山大学
概要
10月16日~17日、「輝け憲法と地方自治、連帯の力でくらし守る政治へ」のスローガンを掲げ、第10回地方自治研究全国集会が岡山市内で開かれました。全国からのべ3,125 人が参加し、全体集会の会場となった初日の岡山シンフォニーホールには1,600 人が開場を埋め、現地の歓迎行事や記念講演、基調フォーラムなど、開場は笑いと感動、共感に包まれました。全体集会後は、3つのナイタ―講座と、おかやまの民話・民謡を愉しむ「おかやま楽」、そして青年企画「青年とことん!しゃべり場in 岡山」が開催され、学習と交流を深めました。初日の全体集会では開催地・岡山の実行委員会が、保育園児による劇「桃太郎」で歓迎。子どもたちの歌声に会場の雰囲気も和み、クライマックスの「うらじゃ」踊りでは会場いっぱいの拍手が送られました。
保育園児による劇「桃太郎」
劇の続き
会場を盛り上げたダンス「うらじゃ」「YUI」
主催者として、中央21団体の全国実行委員会を代表して日本母親大会連絡会 代表委員木村康子さん、自治労連を代表して野村幸裕中央執行委員長、現地実行委員会を代表して実行委員長の岡山大学教授の岡田雅夫先生があいさつしました。記念講演は元イラン大使の孫崎享(まごさきうける)氏が「日米同盟の正体」と題し、「1960年の日米安保条約以来、改定はされてはいないが、内容は2005年に交わされた「日米同盟:未来のための変革と再編」という文書によってすでに変質をしている」と衝撃的に語りました。「アメリカは思いやり予算のさらなる増額を求めているが、日本の財政支援は、ドイツの3倍、イギリスの20倍、イタリアの10倍となっている」との事実を示し、「今こそ、安全保障を議論する時期にきている」と呼びかけました。
孫崎享さんの記念講演
岡田雅夫現地実行委員会委員長は「政治の世界では地域主権という言葉で地方自治の本質を隠してしまおうとする動きがある。これまでに我が国は困難になると、官から民へ、或いはグローバリゼーションというような奇をてらった言葉で乗り切ってきた。しかしそれは危機を先送りしただけで、国民の苦しみの方向に導かれてきた。地域主権も同様であり、繰り返し批判することが重要。しかし、地域とは?主権とは?という問いかけをすると相手の土俵に乗ってしまう。そうではなくて、身近なところから具体的に議論することが大切。高齢者や徘徊する幼い子供たち非正規労働者など、人権の問題を地域で何をすべきかを具体的に考えることだ。地域というのは地方公共団体のみの問題ではない。地域社会がコミュニティーともいえる自治をつくり上げることが求められている。自治とは私達の生活を自身の手で確保していく営みであり、多様な仕組みを持つものだ。自治にモデルはないというのが長年の考えだ。地方公共団体や政府は最後にあるものだと考えている。岡山は朝日訴訟の地であり、その後も社会保障闘争を与えて影響は計り知れない。憲法25条を肉付けしたもの。今年は50年目の記念すべき年。その後のハンセン病の国家賠償訴訟で人権を回復させた力にもなった。参加の皆さんに岡山で存分に学習し、楽しみ、味わってほしい」と歓迎のあいさつを行いました。2部のリレートークでは岡山農民連の坪井さんは「労働者のくらしがよくならなければ、農産物の価格も成り立たない」と訴えました。また、岡山県新庄村の笹野寛村長は、自然と歴史の資源が村の宝。農山村の美しい村として存続させたい、と表明しました。