岡山県労働組合会議

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連想分類語  木質ペレット

とき:2012年7月11日(水)18時30分~

ところ:勤労者福祉センター4階第2会議室

7月11日、原発ゼロをめざすイレブンアクション岡山実行委員会は6月22日に行った真庭市バイオマスツアーの報告会を開きました。参加者は9名でした。実行委員会事務局の弓田盛樹さんがパワーポイントを使って説明を行いました。

パワーポイントで説明する弓田さん

真庭市は高速道路ができてから市外へ人口が流れていく事を心配した若い事業家たちが集まって、木材を使った町おこしをしたのが、バイオマスタウン真庭市構想の始まりでした。今ではバイオマス観光ツアーが実施され、今回は私たちもこのツアーを利用しました。廃材を使った発電や暖房に使う木質ペレットや木チップの製造現場を見学したことや、木質ペレットを活用した温水プールを訪問して職員からお話を聞いた事などを報告しました。石油と比べて37%の節約になり経済的なメリットがある事、一方で燃料は自分たちで運び入れることが条件などデメリットも聞きました。農家では木質ペレットストーブによって温室栽培が経済的で安定的に行われている事も観光会社の方から聞きました。真庭市の庁舎も訪問しましたが、真庭産のヒノキ材をふんだんに使った柱や壁に圧倒されそうでした。贅沢かな?とも思いましたが、コンクリートと比べて遜色ない価格ということでした。経済的な維持費にするための工夫があちこちにあり、木質チップを使った暖房には驚かされました。装置も石油燃料を使うものと比べて変わりありません。焼却灰もわずかで効率はよさそうでした。雨水を使ったトイレの水など、再利用施設も併設されています。太陽光パネルも屋上に設置され、照明に自然エネルギーを使う仕組み施されています。暖房などの風が床から吹き出す工夫も魅せられました。最後に見学したコンクリートの会社では木質チップを使った花壇のレンガや花鉢などがあり、環境には優しそうな製品が陳列されていた事を報告しました。環境に配慮したコンクリート製品の開発も進んでいるようです。その知恵に感心した事など語ると尽きないほどの成果を報告し、参加者の間で自然エネルギーの利用を広げる課題を話し合いました。

討論では、「若い人が頑張っていて、雇用も十分ではないが増えている。参加してよかった」「市内の材木が100%使いきれてないのは残念だが、試みは評価できる」「「市民がいきいきしていていい」など積極的な意見が出ました。

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と き:2012年6月22日(金)9:00~

ところ:岡山県真庭市

概 要:

 原発ゼロをめざすイレブンアクション岡山は、全国的にも注目されている真庭市のバイオマスのとりくみを視察見学するため、6月22日、真庭観光連盟が運営するバイオマスツアーに参加しました。ツアーには労働組合、民主団体から17人が参加しました。

昼食をいただいたそば屋「郷宿」の前で(勝山)

 真庭市到着後、真庭市バイオマス政策課の方からバイオマスタウン構想の概要等を聞かせてもらいました。

マイクを握るのは司会の森脇さん(ツアーガイド兼任)

まず、真庭市の森林データについて、「真庭市は北部に中国山地を構成する蒜山三座をはじめ、標高1000mを超す山々が連なっている。岡山県全体では人工林率が41%となっており、真庭市だけだと60%にもなる。また、真庭市の山林面積は65,635haとなっている」とし、「真庭地域では木質副産物だけでなく、家畜排泄物や食品廃棄物等もバイオマスとして活用するための目標を定め、その達成方策をとりまとめた構想を2006年に策定。これにより国からバイオマスタウンとしての認定を受けることができた」との説明を受けました。

真庭市の説明を聞く参加者(質問時間が少なくて残念)

最後に現在のとりくみについて、「農業、林業、工業、商業などの様々な産業が連帯し合い、教育、福祉、技術、文化といった人々の暮らしと1つの輪で結ばれることを目指し、研究・実践している」と話しを聞きました。

昼の食事(そばと混ぜご飯を主体に茎わさびの和え物など)

 その後、勝山町並み保存地区に移動し、昼食をとりました。

銘建工業でバイオマスペレットの製造過程を聞きました。

ペレット製造の機械の前で(意外に単純なつくり)

  昼食後に向かったのは木質ペレットの製造を行っている銘建工業(株)本社工場です。ペレットとはおがくずやかんなくずなどの製材廃材や林地残材といった木質の副産物を粉砕・圧縮し、成形した固形燃料のことです。木質ペレットについて、「木質ペレットは環境にやさしく、CO2の排出量が少ない。化石燃料の代替燃料として注目されている。最近では、市内の大型施設の空調や温水プールなどにも導入されており、用途は広がっている」との説明を受けました。

銘建工業の発電機の前で(廃材を使って発電している)

 続いて訪れたのは勝山健康増進施設水夢です。ここでは、ペレット焚きボイラ使用についての見学を行いました。この施設では、ペレットを燃料とする2機のボイラでプールの水温、室内の温度管理を行っています。ペレット価格と灯油価格の比較について、「ペレットを使用した方が、灯油と比較して37%のコスト削減になる」との話を聞きました。

プールのボイラー室

その後、真庭市役所本庁舎を訪問しました。真庭市役所本庁舎は真庭産の木材をふんだんに使用した内外装、家具で整えられていました。また、周辺の歩道は木片コンクリートで舗装されていました。屋根には太陽光パネル。ペレットを活用した暖房設備など。化石燃料をできるだけ使わない仕組みがあちこちに。

真庭市役所の中の託児室。

最後に訪問したのは木片コンクリートの製造を行っているランデス株式会社です。製材工程で生じる副産物をチップ化したものを混ぜてコンクリート製品を開発しています。木片コンクリートは普通のコンクリートと比較して軽く、吸水性に優れています。敷き詰めると敷地内を涼しくする効果もあるとか。また、酸性土壌をアルカリの木片コンクリートで中性化させる効果があるため、植物が生育しやすくなる効果もあるとのことです。

木質レンガ

環境に配慮したコンクリート材の展示も

 

 ランデス株式会社の前で

 今回のバイオマスツアーでは実践的なとりくみを学びました。私たちが知らないところでクリーンエネルギーの利用は徐々にではありますが広がってきています。真庭市をはじめとするバイオマスエネルギーの普及に努め、原発に頼らなくてもエネルギーはまかなえるということを広めていかないといけません。

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