日付 2012年4月30日
と き:2012年4月28日13時30分~
ところ:津山市総合福祉会館
主催:津山農業協同組合、おかやま酪農業協同組合、津山森林組合、津山医療生活協同組合
概要
県北津山の農協・酪農業・医寮生活の3協同組合と森林組合は4月28日、「TPPから命と暮らし・医療と食を守るシンポジウム」を開き住民約200名が参加しました。冒頭、津山農業協同組合代表理事の最上忠さんは「TPP問題が正しく伝わっていない。野田首相は30日の日米会談でのTPP参加決断は中止されたとはいえ、予断は許されない。国民の中にも物が安くなるのであれば歓迎するとの声も聞かれるが、食品の安全は保障されない。農牛や経済に大きな打撃を与えることを知らせましょう」と挨拶しました。集会へは津山市長や議会議長、JAおかやま、岡山県酪農政治連盟、日本共産党志位委員長からメッセージが寄せられました。
主催者を代表して挨拶をする最上忠(津山農業協同組合理事長)さん
シンポジウムでの発言の趣旨はこちら最上忠さんの発言要旨
シンポジウムでは、JA津山の最上さんを含めて千葉靖代(おかやま酪農業協同組合代表理事)さんと垣内顕治(津山医寮生活協同組合・平福診療所所長・医師)さんの3人が務め、今日のTPPをめぐる情勢を報告しながら、それぞれの立場からTPPに参加した場合の地域経済に与える影響や誰のためのTPPか?などを詳しく報告しました。コーディネーターには津山医療生活協同組合理事長の中西考さんが勤めました。
千葉靖代(おかやま酪農理事長)さん 発言の趣旨はこちら最上忠さんの発言要旨
中西さんは各団体への協力要請など、シンポジウム成功のために尽力されました。会場からは6人が発言を行いました。県北経済の実態を報告する人や、屋根から落ちて複雑骨折をしたが無事回復することができたとして、公的医療保険制度の大切さを訴える人など、「日本をアメリカのようにしてはならない」「TPP参加で県北の経済は成り立たない」「TPPだけでなくすでに日本の農業は厳しい。どうすれば生き残れるのか」などと意見交換がなされました。このシンポジウムの中で津山農協の最上さんは、「日本の経済は8割が内需。農業生産額はアメリカへの輸出額と同じ。政府は意図的に農業を小さく見せようとしている」と話し、「TPPに参加しても影響が少ないかのような宣伝がされている」と警告しました。酪農家の千葉さんは酪農家の厳しい現状を報告しながら、「国会議員320名、44都道府県の反対、民主党の穀物自給率向上の公約にも拘らず、なぜ野田首相はTPP参加を進めるのか?納得できない」と報告に怒りを込めて野田政権を批判しました。
垣内顕治(津山医療生活協同組合・平福診療所所長)
発言の趣旨はこちら垣内顕治さんの発言要旨
垣内さんは、「TPPはアメリカや日本の民間保険会社と製薬会社の儲けが狙い。公的な保険制度ではなく自由診療が広がり、医者は儲かっても国民にとってはいいことではない」と話しました。県北津山地域では、地域の経済を心配する住民の協同が広がっています。今後の活動が期待されます。
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