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12.17 広島県労連青年部クリスマス・パーティー

と き:2011年12月17日(土)19:00~

ところ:広島県ホテルプロヴァンス

概 要:

 広島県労連青年部主催のクリスマス・パーティー(クリパ)が開催されました。2回目の開催となる今回のクリパには43人の青年が参加しました。

 自己紹介の後、青年は思い思いに交流を楽しみました。今回のクリパに参加した青年の多くは、8月に開催された原水爆禁止世界大会in広島でつながった青年が多くいました。広島県では平和をテーマにした運動が青年の間に広く浸透しているようで、実行委員会を形成し職場・職種、正規・非正規、組合の枠を越えて青年が結集しています。

 クリパの翌日は、広島県の青年革新懇と学習協が主体となり医療保障を中心とした社会保障についての学習会が行われました。主催者の佐々木路生さんは、「前回は税制度について学習し、もっと学びたいという声があり今回の学習会を企画しました」と話しました。今回講師として紹介されたのは、山地恭子さん(広島共立病院・医療ソーシャルワーカー、社会福祉士)で「医療って何?」と題して医療保障制度から医療の在り方までを講義しました。

 山地恭子さんは、「社会保障は所得保障(社会保険・金銭給付)、医療保障(社会保険・医療給付)、公衆衛生及び医療(医療施設関係の整備)、社会福祉(児童、母子、老人、障害者福祉)の4つの分野があります」と社会保障制度の守備範囲の説明をしました。

「日本には国民皆保険制度があり制度上、無保険者はいないことになります。この制度は日本が世界に誇れる制度です。また、日本では医療へのフリーアクセスが保障されています。イギリスなどでは地域医という制度があり地域医の診断がなければ自由に病院を選ぶことができません」と説明し、アメリカでは医療保険に全体の68.6%が加入し、公的保険には26.6%が加入していることなどについて話しました。(※アメリカの公的保険制度は社会保障プランであり、高齢者、障害者と低所得者など最下層が対象)現在政府が税と社会保障の一体改革で自己負担率が上昇していることについて、「全労連が発行した春闘白書(P66)によると、国庫負担と企業負担が低く抑えられています。そのため、自己負担が上昇することになります」とし、税と社会保障の一体改革が行われることで医療制度の崩壊を招くことになると話しました。

続いて医療ソーシャルワーカーの仕事に触れ、「私たちの仕事は、患者や家族の方が安心して医療を受けることができるように社会福祉の立場から支援することです。具体的には、治療や療養の妨げになる生活上の不安を解決に向けて共に考えることで援助します」との説明がされました。実際に寄せられた相談を紹介しながら相談者の置かれている現実についても触れられ、相談内容で多かったのは50代男性というケースです。職を失いそのまま無保険状態に陥るというケースが多く見受けられました。また、正確なデータはありませんが、日本では医療ソーシャルワーカーが不足していると言われています。山地恭子さんは1人で40件くらいの件数を担当されているとのこと。

 社会福祉を充実させることはディーセントワーク実現のためには不可欠です。しかし、社会福祉においては自治体により差があるため受けられるサービスに格差が生まれています。労働者が働くためには健康でなければいけません。まずは、失業しても充実した保障により人間らしい生活を送ることができるような体制を整えなければなりません。

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