5.27イレブンアクション5月企画「福島原発の内部被ばくを考える」
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とき:2012年5月27日(日)
ところ:勤労者福祉センター5階第3会議室
概要:
5月27日、イレブンアクション岡山は「福島原発の内部被ばくを考える」をテーマに東神戸診療所の郷地秀夫先生を招いて学習会を開きました。学習会には30人が参加しました。
詳細な資料をもとにパワーポイントで説明する郷地先生
郷地さんは自己紹介をしながら、「自分は広島の生まれで原爆への関心は高い。広島の被爆者から福島原発の被ばくについて、原爆と比して被害の程度は軽いと言われる事があるが、原発事故と原爆では質的な違いがある。しかも福島原発では広島型原発の13500倍(ウラニウム総量)、168倍(セシウム137)の放射性物質を放出された。福島原発事故は放射性粒子の内部被ばくちなり、局所集中型の内部被ばくによって今後がんの発生が増えると考えられる。広島のケースでも内部被ばくがあるが、発症までの潜伏期間は長くて60年~70年を要している。分からない病気も多く、こうした事が原爆訴訟にも影響している。放射線の中でもα線とβ線を出す粒子は身体に止まると強いエネルギーによって、がんになる確率が高くなる」話しました。また、甲状腺のがんについて、「甲状腺はがんになる潜伏期間が30年であり、甲状腺には誰にでもがんがわずかだが存在する。簡単には大きくならない。医療機関でも1cm以上でないと手術はしないので、慌てず経過を観察する事が重要」とアドバイスしました。福島県に行かなくても放射性粒子は飛んでいるとして、近県を通過した車のフィルターから無数の放射線粒子を見つけたことや野菜に取り込まれた放射性物質のレントゲン写真を紹介するなど、自らが作成した資料を紹介しながら、飛散した粒子の存在を説明しました。低線量被ばくや内部被ばくの影響は分らない事が多いとしながらも、「その影響は計り知れない。多くの研究課題がある」として、降り注いだ粒子が食物連鎖や自然環境の中でさまざまに変化しながら広がっていく様子を詳しく説明しました。
30人が参加した学習会
参加者からは放射性粒子の散らばり方や検診への対応など、多くの意見が聞かれました。また、今回の講演を受けて参加者が30人ではもったいない。更に多くの人に聞いてもらう機会を設けては?などの積極的な意見も聞かれました。