日付 2018年7月30日
と き:2018年7月30日(月)13時~
ところ:倉敷真備町箭田
7月30日、県災対連として、東京地方労働組合評議会と東京土建労働組合の3名をご案内して豪雨災害被災地倉敷市真備町の調査に入りました。道案内は倉敷箭田在住で先々代県労議長の妹尾さんにお願いしました。東京地評の阿久津さんは取材を兼ねて、県災対連を訪ねて来られました。東京地評とボランティア派遣の具体的方法と受け入れ態勢に関心をお持ちで、社会福祉協議会のボランティアセンターを訪問して、受け入れ機能や具体的な活動について聞きました。県災対連も対策本部としている新田事務所の受け入れが十分でない中、団体の支援を受け入れる機能がボランティアセンターにあるのか心配でしたが、事前連絡さえしていれば被災者とのマッチングが可能であり大丈夫との返事でした。
現地は先週までに聞いていた凄惨な状況も、ゴミの撤去が進み、泥水が引いていることなど若干ですが変わりつつあり、なかなか入ることができなかった箭田地区へスムーズに入れたのは意外でした。その理由は台風の影響もあって、今日はボランティア活動が中止され、交通量が軽減されていることもあると思われました。
真備町に入るとまだ泥の匂いがしました。地域によっては水が引いていない処もあります。道路脇には生活ごみや畳、タンス、ドアが高く積まれていました。道路は乾いた土で汚れています。重機があちこちでゴミを持ち上げトラックに積んでいました。
住宅街は一見すると普通の団地ですが、近づくと人は住んでいません。家屋は窓もドアもなく、浸水時の生々しさを残しています。
真備町は土壁の家が多く、壁を取り除けば再建できるのか?判断が難しそうです。新築の新建材を使った住宅は壁こそ残っていますが、水が入った壁は取り換えが必要であり、条件は同じですが、全壊・半壊の判断がどこまでされるのか?専門的な判断が待たれます。すでに重機が家屋を取り壊しています。町中に入ると、後片付けに入っている住民の方もいました。土埃は多く、ゴーグルなしの作業は無理な様子です。
今日はボランティアの支援を中止していますが、自衛隊は復興作業を継続しています。被災した家屋を見ようと家屋に近づき車を止めると、隣の家に自衛隊員が20人くらい休憩していました。挨拶をすると若い隊長さんが笑顔で対応されました。「民家を借りて休んでいる」と明るい声が返ってきました。できるだけ人目につかないように奥まった場所を休憩場所に選んでいるようでした。被災家屋は深刻です。「調査が前提だがこのままの再建は無理、ほぼ建て替えと同じになる」と東京土建の方が話され私も頷きました。
ボランティアセンターでは受付をしている方にお話を聞きました。ご自分もボランティアだと言われ、「十分な説明はできないが、平日800人、土日は1600人くらいのボランティアが来る。事前に被災者からの要請があり、グループで支援に行っている。支援先へはセンターが用意しているバスで行ってもらう。長時間の作業は猛暑で困難であり午後2時には作業終了です。お弁当やお水はご自分でご用意ください。団体での受け付けはグループでの活動を希望される場合は事前にご連絡ください」とのことでした。センターにはスコップや土嚢、鋤簾、バケツ、ロープなど支援に必要な道具の用意がありましたが、持参がベストです。受付では初めての方、2回目以降と分かれており、順番に受け付けている見取り図も貼ってありました。地域にはサテライトセンターもあり、そこで休憩はできることもわかりました。
今日はボランティア活動が中止になっているにも関わらずセンターを訪れる人もいて、作業道具の点検や並べ替えを手伝っていました。
案内役の妹尾さんは被災地域が一望に見渡せる小田川福間橋付近に車を止めて、浸水した地域の広がりや水の深さについて説明してくれました。左に箭田橋付近の決壊場所が見えます。小田川は6カ所が決壊しました。そのために水害は一気に広がったものと思われます。支援学校が手前に見えます。目の前は広大な田園地帯です。支援学校にバスが何台も止まっています。ボランティアでもないのになぜ?と思いましたが、よく考えると被災して使えないバスだと分かりました。
右手には二万橋が見えます。妹尾さんは、その向こうに広大な浸水地域があると話しました。見通すとゴミの山がいくつか見えます。自衛隊員が活動しているのは迷彩服で分かります。穏やかな田園風景の中に被災した街が広がっていました。
0 Comments | Posted by kiyoshi in 西日本豪雨災害
7月26日(木)~28日(土)、第29回全労連定期大会が開催されました。全国から352人が参加。会場では、西日本豪雨災害の復旧支援カンパが行われ、69,025円が集まりました。
小田川議長が開会あいさつを行い、「先の国会で企業の働かせ方の自由を拡大し、生産性向上に寄与するための労働法制改悪が強行された。労働者保護の底を抜く規制緩和であり、劣悪な働き方をさらに悪化させることになる。労使関係だけで、職場への導入を止めるだけは事足りない。制度の廃止をめざし闘う決意を固め合おう」と語りました。
議案の提案を行ったのは橋口事務局長代行で、「この2年間の闘いの最大の特徴は安倍9条改憲ノーにある。これまでにない共同行動を実現し、現時点でも自民党改憲案を国会で発議させない状況をつくりだしている。憲法学習を強化し、改憲策動を打ち破るとりくみを進める」と安倍憲法9条改憲との闘いが第一義的課題として提案されました。
69人が討論に参加。県労会議の弓田事務局次長は豪雨災害の被害状況の報告と支援へのお礼、おかやまいっぽんの活動を報告し、労働組合を継承していく青年への支援を訴えました。また、全労連青年部からは、「憲法は何色だと思うか」と質問が出されました。多彩な発言で強化された議案は、満場一致で採択されました。
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