2.4地域人権研究集会第4分科会
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とき:2017年2月4日(土)13時~
ところ:勤労者福祉センター3階小会議室
2月4日(土)人権研究集会第4分科会は14名が参加しました。「市民運動と労働組合運動、野党共闘の展望は?」として、伊原が「共同行動や共闘を意識した活動の中から、その困難や楽しさを語り、労働組合員の政治参加を市民運動の中に見出した」と経験を語りました。おかやまいっぽんの共同代表である榊原氏は「政党にアプローチしていく過程は簡単ではなかった。野党共闘を実現するまでは公式な懇談も根回しも困難だった。選挙に勝てなかった大きな要因は基礎票の少なさだと思うが160%の得票は大きい。衆議院選挙に向けて政策が課題になるが、アベ政権を倒すメッセージを強く打ち出すことが重要だ」と話しました。
討論では連合の動きに左右されやすい民進党の弱さを指摘する発言もあったが、「市民運動が大きくなれば原発ゼロに動き出した民進党の政策転換に見られる動きもあり期待できる」などの意見が出ました。かつては労働運動の中で政治的な自覚も生まれ、政治活動の参加する組合員もいたが、現在では政治的自由を掲げる組合の中で、政治に関心を示す組合員が少なくなっている。政治が暮らしや組合員の要求実現に深くかかわっていることを分かっていても、政治参加は経験しなければ参加しづらい面がある。その解決策としての市民運動の役割や今日的な意義も強調されました。
いっぽんの運動について、「政策をづくりや政党間の合意に努力する反面、活動が高度になって、所謂、敷居の高さが気になっている。参議院選挙ではとにかく共闘することで盛り上がった。ある程度の弱さがあっても認め合いながら、参加しやすい運動を提起することが大切だ」とする意見も出ました。締め付けの厳しい企業の連合系の組合では組合員の意識を変えることは困難だとして、市民運動の果たす役割が指摘されました。榊原氏はこれに関して、「運動に答えはないと思うが、連合にも素晴らしい政策はあり、ここに共同する力がある」としました。市民参加を広げる力は何かという問いかけもされ、その原動力についても意見が出ました。「一つは自由のない社会に対して表現するしか道がないことだ。二つ目は政治がおかしいと気づいている人はいるが、様々な情報が流され、自分の階級性に目覚めていない人がいることだ」とするハイレベルの意見も出ました。
こうした討論を踏まえて、小畑氏が「政治的自由を取り戻すためにどうするのか?主権者として個人の尊厳を守ることを基本としながら、遠い存在に見える国政レベルの課題を地方政治の場から市民が変えていくことが必要だ。例えば議員とは何か?議員同士の議論がなくて当局とのやり取りになっていないか?地方政治は議員任せではなく、市民が議員を動かし、横で繋がることも考えられる。押しつけ政治ではなく、市民が主人公でこそ憲法を政治に生かすことだ。政治を下からの運動に切り替えることを考えよう」と市民運動と政治との関係が整理しました。
司会の福田さんからは「主権者としての市民が見えてきた。総がかりのような下支えする運動は市民運動を元気にする」と締めくくりました。