岡山県労働組合会議

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日付 2017年2月2日

公契約キャラバンを24自治体を訪問してのまとめ

雪のために県北の自治体訪問を延期せざるを得なくなっている公契約キャラバンですが、今回の訪問でこれまでになかった大きな変化と成果に気付きました。

その第1は同一労働同一賃金が求められる労働市場ですが、多くの自治体がこの問題に真剣に取り組んでいることが分かりました。かつては初任給にも届かなった臨時職員の給与が一部の自治体を除いて同額(時間給)になっていることです。

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本格的な公契約運動をはじめて9年になりますが、自治体は地域活性化や労働力の質の向上という観点から着実に臨時職員の賃金をあげてきました。それだけではありません。時間給だけで言うなら保育士の時間給は正職に比べて高くなっていることも分かりました。労働条件も夏季休暇や冠婚葬祭に際して休暇制度があり、臨時職員の一時金や産休などへの代替え要員を配置する自治体があることも分かってきました。

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問題点は正職の初任給が低いために勤続年数の短い臨時の職員は相対的に賃金が低くなっていることです。

地域の自治体では経済活性化が課題です。どうやって地域の経済を立て直し、人口流出を防ぐのか?或いは地域に雇用の場をつくることも重要です。そのためには公契約の予定価格を国の通達に従って早くから引き上げました。できるだけ地域の業者に仕事を発注するために、大きな仕事も小分けして発注するなど、その工夫はきめ細かい配慮がなされています。かつてのように安ければいいというものではなく、高い落札価格がいいというわけでもなく、限りある財源を有効に自治体内の業者に振り分ける努力がなされていることです。そう意味では大手中心の国の通達には不満を持っている契約課の担当者もいます。

大手の企業に発注する際にも地元業者の下請けを要請するなど、10年前には殿様商売のように思えた公共工事は様変わりしてきたと思います。

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総合評価という質を重視する落札基準があります。こうした問題でも単に発注する側の都合ではなく、業者のレベルを上げてもらうための手段として、評価制度を取り入れている自治体も出てきました。そのために、負担感のある総合評価に対して予定価格を他の契約と比べて高く設定するなどの工夫も見られます。また、その評価の配分は多くが10%に対して20%に引き上げている自治体が出てきました。

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公契約運動は条例を制定する自治体が表れるわけでもなく、表向きの変化は見えませんが実は大きく質的転換をはじめています。9年の歩みは無駄ではなかったと確信したキャラバンでした。今回、美作市の萩原市長が条例化を検討してみると言われたことが何よりの励みとなりました。

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