岡山県労働組合会議

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12.10 公契約キャラバン報告(津山・美作・鏡野)

と き:2015年12月10日(木)

概 要

 

県労会議は2015年公契約キャラバンをスタートしました。現在、公契約条例を実施している自治体は17自治体であり、昨年と比して3自治体増えました。公契約条例は、公共事業、公共サービスの質を確保するとともに、低賃金を背景としたダンピング受注を抑制することにつながります。

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10日に訪問したのは3自治体です。津山市では、「公契約条例が広がりを見せる中、市として検討はしが、本来は国が政策として責任をもって実施してもらわないと困る。いきなり公契約条例を制定することは難しい。しかし、最低制限価格を設定し、あまりにも低価格な入札は再入札にするなど対策を行っている」とのこと。また、「手抜き工事がないよう、組織的なチェック体制を設けている。2級建築士資格を有する職員も複数名いることから、業者と同レベルで話をすることができる」と質の確保が重要との認識を示しました。指定管理者制度については、「問題になるのは施設の修繕費だ。軽微なものなら管理業者で対応してもらうが、財政がないことから大きな修繕は困難な状況だ」と実態を話しました。

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美作市では、「2級建築士資格保有者はいる。工事については設計書にあったもので行うようにしているが、美作市ではそんなに大きいな工事があるわけではない」と話し、「市で働く非正規職員の賃金は定期的に見直しをしている。少しでも賃金を改善するために、2行政職基準に合わせている」と話されました。

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最後に訪問した鏡野町では山崎町長が同席してくれました。地域経済活性化について聞くと、「田舎の魅力を引き出すためには、仕事があり、賃金の保障がなくてはいけない。政府も、老後は地方で過ごしてくださいと田舎暮らしを勧めているが、それでは税収が減ってしまうというデメリットがある。保育園無料化で定住促進と言われても、財政が十分なわけではない」と厳しい財政状況を話しました。公共工事について、「手抜き工事などは監督しているが、常に見ているわけではない。最新版の建築法でなければ設計・段階から認められないなど厳しくなっている。また、金額を上げないと大手ゼネコンからの応札がない。10億円を見積もった斎場建設は4回入札をやり直した」と地元の大手業者がないため、都市部の業者に発注すると高くなるなど困難さを述べました。

横浜のくい打ち偽装事件のような専門家でもわかりにくい問題など、建築をめぐる質の向上のためには地元で責任の持てる業者を育成していくことですが、現実は簡単ではありません。ルールある公契約で重層的な下請け構造を抑止し、公共工事の最低賃金やルールを明確にして、質の高い業者と労働者が地方でも生きていけるように自治体が支援することが大切です。TPPが安い労働力の外国人を市場に招き入れ易くすることは誰もが知っています。にも拘らず、安いことはいいことだと、この流れを認めてしまうと経済のバランスは壊れてしまいます。ルールある社会こそ地方経済を救う力です。

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