日付 2014年1月28日
と き:2014年1月25日(土)13:00~
ところ:岡山市勤労者福祉センター
概 要
第40回県労会議幹事会終了後、国民春闘岡山県共闘委員会により2014年春闘共闘実行委員会発足総会が開かれました。
総会前の学習会では「人間らしい労働と生活を考える」というテーマで熊谷金道さん(労働総研)にお話ししてもらいました。熊谷さんは、「安倍首相と自公政権は『企業利益拡大が国民生活を豊かにする』と喧伝し、聖域なき規制緩和を推し進め、企業活動を妨げる障害を解消するとしている。労働者・国民の生活改善よりも企業利益の拡大を最優先にしている」と述べ、「大企業には『異次元の金融緩和』による円安誘導、公共事業の大盤振る舞いで、『復興特別法人税の前倒し廃止』や各種減税など歴代政権と比較しても、最も露骨な財界・大企業本位の政治を行っている。その一方で、労働者・国民には労働法制の大改悪、消費税引き上げ、社会保障の相次ぐ改悪とさまざまな負担増を強制している」と労働者・国民の置かれている状況を説明しました。2014年春闘のたたかいについて、「こうした政府・財界の動きを受けて大企業労組のなかでも数年ぶりに賃上げを要求する動きもおきている。これらの動き事態は、一面では今年の賃金闘争が近年にない追い風のもとで展開されようとしていることを明らかにしている。しかし、重要なことは安倍首相と財界トップ、さらには連合会長までが合意した『企業収益の拡大を前提』とした賃上げという、財界の思惑・許容範囲内での賃金闘争に閉じ込められないことだ」と強調しました。
日本のこうした異常な状況が作り出されている背景には労働組合の社会的影響力の弱さがあるとし、「世界的にみて日本だけが賃下げが続いており、年間の労働時間は独仏と比較すると数百時間の単位で多い。そして、先進国の中でも異常に労働争議が少ない。全労連などたたかう労働組合の力の不十分さもあるが、これらの潮流を排除あるいは寡少に扱う政府・行政・マスコミにも問題がある。そして、わが国最大のナショナルセンター・連合が労資一体路線で大企業の横暴を容認していることは大きな問題だ」としました。最後に、「2014年春闘での賃上げ要求の前進、労働諸法制の改悪阻止などと同時に、国内法で確立されている権利や諸制度、たたかいのなかで勝ち取ってきた積極的な判例や国際的な経験からも学ばないといけない。中長期的な戦略をもって、ディーセントワークの実現にむけての運動を職場と地域を土台に全労働者的、全国民的な運動へと大きく広げていくことが求められている」とまとめました。
学習会が終了後、2014年春闘共闘実行委員会発足総会が開催され、県労会議の花田議長が開会あいさつを行いました。花田さんは、「地域から春闘の風を巻き起こし、私たちの要求である大幅賃上げを勝ち取らなければいけない。賃上げの風は吹いているが実態はそうではない。県労会議が行った公契約キャラバンでは、設計労務単価が15%引き上げられたことについて調べた。15%引き上げられた場合、1万円なら1,500円の賃上げがされることになるが、現実は数百円にとどまっている。アベノミクスによる景気回復と言われているが、地域の地場の産業にはまったくと言っていいほど反映されていない。そして、これだけ国民の暮らしを破壊する悪政が進められている。政治的なたたかいも重要になる。職場の中から真正面からたたかっていく運動を起こそう」と話しました。
その後、伊原事務局から運営要綱、役員体制、行動計画が提案され、全会一致で採択されました。
閉会あいさつを行ったのは県国公・神宝さんで、「すべての労働者の賃上げ、ベースアップの実現、労働条件の向上、労働法制の改悪阻止、消費税増税中止、TPP参加反対、社会保障の充実など国民の暮らしを守るために一歩でも前進を勝ち取りましょう」と話し、総会は幕を閉じました。
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と き:2014年1月25日(土)10:00~
ところ:岡山市勤労者福祉センター
概 要
岡山県労働組合会議は40回目となる幹事会を開催しました。37人が参加し、2014年春闘方針が満場一致で採択され、賃上げにとことんこだわり春闘を闘い抜くことを決意しました。
花田議長は、「全労連の春闘方針では誰でも時間給120円、月額16,000円以上の要求とすると確認された。例年よりも引き上げた要求だが、4月からの消費税増税など様々な課題での私たちの生活を守っていくうえでこの要求は大切だ。今春闘の柱は、ベア要求と非正規労働者を含む職場の全ての労働者の賃上げ、最低賃金1000円の実現、公務員労働者の賃金引下げを許さない運動、消費税増税・TPPなどの国民的課題でのたたかいだ」と話し、「経団連は数年ぶりに賃金引き上げを容認する姿勢を示した。しかし、ベースアップまですべて認めているわけではない。従来のように一時金での対応になる可能性もある。賃上げムードが漂っているが、私たちがたたかうことなしに賃上げは実現できない」と訴えました。
来賓として、森脇岡山県会議員が出席されました(^o^)丿
その後、伊原事務局長から議案の提案がありました。伊原事務局長は、「労働者の切実な要求である賃金引き上げが、経済政策の中心課題となり、財界も一定の対応姿勢を示し始めるという変化の中で2014年春闘を迎えることになる。しかし、情勢頼みではなく、『経済効果を労働者・国民に』『賃上げこそ最大の景気対策』の世論を最大限利用しつつ、職場と地域の双方で大幅賃上げの声を上げ、成果につなげよう」と2014年春闘をたたかう決意を述べました。
議案提案後の討論が行われ、県労おかやま・松浦さんが初めに登壇し、「県労おかやまは今期組織拡大として、協立保育園に労働組合を設立することができた。郵便局やその他地域労組で25人の組織拡大を実現できた。目標にはまだ達していないが、12月に行われた大会を組織増大で迎えることができた」と話しました。
続いて、自治労連・鷲尾さんが登壇し、「地方自治体は深刻な財源不足が続いている。地方交付税の引上げの必要があり、地方六団体も地方財政の拡充を求めて意見を出している。しかし、今の政府はリストラ行革を中心に、リストラを進めている自治体には交付金の加算を行うという政策誘導的な地方自治破壊を行っている。今春闘でも公務員バッシング、官民分断とたたかっていく必要がある。県民とともに考えていくことができる春闘にしたい」と訴えました。
生協労組・三上さんは、「生協労組の2014春闘は①消費税反対、②賃金の引上げ、③最低賃金引上げの3点を中心にしている。消費税が増税され苦しむのは私たち労働者やその家族だ。消費税増税は生協に与える影響も大きい。最低賃金の引上げについては署名活動や神奈川の最賃裁判などを利用して、重要性を職場・地域に広めていきたい」と発言しました。
生協労組・村上さんは補足として、「労政審の問題を考えてもらいたい。常用代替の禁止をなくし、正規の仕事を非正規の仕事にどんどん置き換えていくことが議論されている。同時に、派遣労働者を3年間で他の労働者に変えれば、一つの仕事を永続的に派遣で行うことを可能にするということまで議論されている。絶対に許してはならない」と訴えました。
高教組・竹内さんが登壇し、「いま県内の公立学校に教職員の育成評価システムが導入されている。これは民間企業でも行われていることだが、教育委員会はこの評価を給与(勤勉手当)にリンクさせようとする議論がある。すでにこの評価システムは県の行政職に導入さえている。これが教員にも適用されれば、評価が上がりそうな仕事や目立つ仕事ばかりするようになり、困難を抱える子供たちが見落とされる危険性がある」と話しました。
最後に年金者組合・東さんは、「世界には最低保障年金制度がある。そのため、日本では高齢になり年金が少なく生活ができなくなったら、生活保護しかなくなる。最低保障年金制度がないのは日本だけだ。制度の創設を求めて、14春闘をたたかっていく」と訴えました。
討論終了後、議案の採択に移り、満場一致で採択されました。その後、岩佐副議長が閉会あいさつを行いました。「いま道徳が教科にされようとしている。子どもたちが『戦争に行くのは国民の義務だ』と言い出すかもしれない。憲法を変えなくても戦争に進んでいくことが可能にされようとしている。今踏ん張りどころだ。小さな県労会議だが果敢にたたかっていこう」と岩佐副議長は訴えました。
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