岡山県労働組合会議

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4.13 人権と文化のつどい

と き:2013年4月13日(土)13:30~

ところ:総合福祉会館

概 要

  東日本大震災による福島原発事故から2年が経過しました。悲惨な原発事故は、皮肉にも私たちの生活のあり方そのものを見直すきっかけとなり、いま全国各地で原発ゼロを求める運動が巻き起こっています。未来に続く世代に、「負の遺産」を残すわけにはいかないと、ここ岡山県でも原発に反対する声が上がっています。

今回、40年間原発の廃止を訴え続けておられる、小出裕章さんを岡山に招き「原子力発電の現実~福島の事故から~」と題した講演会が開催されました。主催したのは地域人権運動岡山市連絡会(人権岡山)で、岡山市、岡山市教育委員会、イレブンアクション岡山、子ども未来・愛ネットワーク協賛のもと480人が集まりました。

 小出裕章さんの講演に先立ち、蛯名宇摩さんにより津軽三味線の演奏が披露されました。蛯名宇摩さんの力強い演奏から故郷を思う気持ち、脱原発・子どもを守りたい思いが伝わってきました。

 小出裕章さんは、「福島原発事故によって一体どれくらいの死の灰が降り出したのか。ヒロシマ型原爆のでは800gのウランによって広島の町は一瞬で壊滅した。原子力発電では1tものウランを核分裂させないといけない。1tのウランを核分裂させることで1tの核分裂生成物を作ることになる。つまり、ヒロシマ型原爆の1000倍の死が灰を一つの原発で作られていた」と原発の恐ろしさを説明しました。続いて、「原子力発電を動かすためにはウランが必要。しかし、ウランを得るために初めから膨大なエネルギーが必要になる。ウランを得るために莫大な化石燃料が投入されている」と原子力発電がいかに非効率な発電施設であるかを話しました。放射能のゴミの処理について小出裕章さんは、「みなさんがお住まいの岡山は日本の原子力の発祥の地と言える。1954年に人形峠でウランが見つかり採掘が行われた。結局ほとんどウランは採れずに閉山してしまったが、採掘の際に出た残土(放射能のゴミ)はその場に残され、野晒しにされたままだった。住民は放射能のゴミの処分を巡って国を訴え、当然住民側が勝訴。最終的に放射能のゴミはアメリカ・ホワイトメサの処理施設に運ばれた」と述べ、「もともと、ホワイトメサはアメリカ先住民の占有地だった。その地でウランが発見されたことによって、採掘がはじまり多数の先住民は被爆した。日本は自国で処理できない放射能のゴミをここまで運んで捨て、人形峠で出た放射能のゴミを泥水のように川に流すということを行った」と放射能を巡る恐ろしい事態について説明しました。

 福島原発事故により膨大な放射能が散乱し、多くの人を苦しめ、自然環境を汚染しています。小出裕章さんは「放射」は所有者である「東京電力」が責任を持って処理しないといけないとし、「放射能のゴミの所有者は東電だ。東電に責任を持って処分してもらうために、発生する放射性廃棄物を東電に送り返えしましょう」とまとめました。

 講演終了後、参加者からの質問は後を絶ちませんでした。多くの人が「原発をなくしたい」「原発は危険だ」との思いでいることがわかります。

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