1.12岡山県労災職業病・過労死連絡センター2013年総会と県労健康講座
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とき:2013年1月12日(土)10時~12時
ところ:勤労者福祉センター4階第2会議室
岡山県労災職業病・過労死連絡センターは1月12日2013年総会を開き、働く者のいのちと健康をめぐる情勢を報告すると同時に、1年間の活動の経過報告と活動方針を拍手で確認しまた。また、総会に続いて県労会議の健康講座が開かれ、清水善朗弁護士が「労災認定が高裁で棄却された事例が地裁で損害賠償を勝ち取った12年間の闘い」が報告されました。総会には約40名が参加しました。
報告をする藤田事務局長
総会では藤田事務局長が、「死傷病災害はH21まで減少傾向にあったが、22年から震災を除いても増加している。これは昨年のJX日鉱日石エネルギー水島製油所でおこった掘削中の海底トンネル崩落事故や中日本高速道路笹子トンネル事故の背景に見られるように、極限までの人減らし、コスト削減が安全無視の経営体質を生み出し、安全教育をおろそかにした結果だ。こうしたコスト削減、規制緩和による利益は大企業の内部留保に回っている」と批判しました。また、自殺者数が14年間連続で3万人を超えている状況に、政府は2007年から「自殺総合対策大綱」を決定してその防止に取り組んでいる。厚生労働省も精神疾患を2011年から5大疾患に加えているとして、労災職業病対策が求められていると強調しました。
アスベストの報告をする小林さん
活動の報告では、「高梁市職員森宏之さんの過労死では、岡山地裁で公務災害認定を勝ち取ったものの基金が控訴した経過」や「県貨物運転手中上さん過労自殺事件の民事訴訟地裁勝利報告」、福祉施設でのいじめによる自殺事件の過労死認定訴訟の経過」などが報告され、労働組合の労働安全委員会の活動やアスベスト被害根絶の運動も討論の中で発言として紹介されました。今年は第5回のブロックセミナーが6月1日~3日に広島で開かれることもあり、積極的な参加をしようと確認されました。
中上さん損害賠償訴訟地裁勝利までの経過を報告する清水弁護士
健康講座では、清水弁護士が「裁判の過程で、会社側は被災者の上司が当時、不正行為をしていた事実を隠していたが会社側の証人尋問でその前提が崩れたことも要因としながら、パワハラや長時間労働を立証する証拠を積み上げた成果が、地裁勝利につながった」としました。労災が求められなかったにもかかわらず損害賠償が認められた理由は、「一定の被害について責任のある立場のものに償いをさせることによって損害の公平な分担を実現する損害賠償制度の原則が生かされた」と、制度の原則を説明しました。
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