2.11~12県学習協・資本論学習会
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とき:2011年2月11日(金・祝日)14時~
ところ:1日目:国際交流センター4階サロン、2日目:勤労者福祉センター4階第2会議室
講師:吉井清文さん(関西勤労者教育学習協会)
概要:
2月11日、岡山県学習協は関西勤労者教育協会の吉井清文さんを招き、2日間にわたり、「学習運動と私~労働者にとっての資本論学習」をテーマに学習会を開きました。初日には会員ら14人が参加し、吉井さんの資本論学習に対する情熱と50年の資本論サークルの経験から来る多様な人間の生きざまなどが資本論と絡まって、資本論の中身ではなく、学習することの面白さや学習人生とも言える圧巻の人生劇場に聞きいり、充実した時間を過ごしました。
講演する吉井清文さん
吉井さんは、「政治が流動的な時に資本論をどう生かしていくのか」と問題提起しながらも、関西勤労教には資本論の講義ができる人が2人居る、と切り出しました。「日本の資本論学習はすごい」と学習会で話すと、その1人が「そんなことはない、フランスでは散髪屋の女店員が資本論を読んでいる」と切り返されびっくりした。今、混迷する世界の中で資本論は労働者の闘いを励まし、資本の本質を解いたマルクスが注目されている。一方で吉井さんは「資本論を読むにはコツがいる。最初から読もうとすると難しくて読めない。特に剰余価値説は、価値の対象性などと言う言葉も出てきて混乱し絶対に挫折する。だから、わからないとことは読み続けて、理解は無視することだ。飛ばしてもいいから最後まで読めば自信が生まれ、もう一度読むとわかってくる。それがコツだ」と話してくれました。
その間にも子どもの頃から学生になるまでの労働者の苦しみや戦争のこと、レッドパージにあった学校の先生、そして文学との出会いなど縦横無尽に話が飛び、資本論の話に行きつつ戻りつつで、吉井さんが資本論に行きつくまでの人生の紆余曲折が折り込まれ、興味深くも資本論に行きつくのが当然の帰結であったことを感じさせる話が次々に出てきました。また、共産党の不破哲三さんから20年前に対談を申し入れられて「なぜ、自分が?」という疑問もあったが、資本論サークルで労働者から聞いた疑問が対談に役だったとして、資本論の研究者は多いが労働者の疑問に応えた論文は少なく、資本論研究に役立てたことが誇らしげでした。また、資本論の労働時間問題は大衆運動にとって大切な課題だと、また熱がこもった解説が始まりました。特に8章7節「労働時間は短縮しない限り、政治的、経済的、思想的な闘いは前進しない」とした部分では、労働時間が長いから政治闘争が前進しないと話し、1人になって頭を冷やし切り換えることが必要と強調しました。吉井さんの話は尽きず、夜の懇親会でも大いに盛り上がりました。