岡山県労働組合会議

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連想分類語  食物連鎖

と き:2013年2月9日(土)13:30~10日(日)12:30

ところ:静岡県藤枝市

概 要

 全国農民連青年部第21回総会が静岡県で開催されました。青年部部長の杵塚歩さんは、「2011年が大きな転機の年となった。4月に収穫したお茶から350ベクレルの放射能が検出され、すべて廃棄した。これからどうしていこうかと真剣に考えたとき、全国に仲間がいることがとても心強かった。それぞれが色々な形で3.11と向き合うなか、これからどう生きていくのかをみんな真剣に模索している。原発に限らず、TPPなど社会はとても歪んでいる。今まで日本社会は開発による都市化で農村と自然から生活が離れていった。それによって社会が歪んだ面は大きいと思う。だからこそ社会に対する私たちの役割は非常に大きいものがある」と開会あいさつを行いました。

 その後、4人のパネリストを招いての特別企画「農のススメ・農のおいしさ~ハングリーな情熱~」が行われました。

 植田修さん(京都府・京都の和茶園)は、「2003年、私は縁あって京都府和束でお茶を作っている農家に出会ったことがきっけとなり農家になることを決意し、和束町で就農した。よそ者である自分がお茶畑で働く姿を毎日見てもらうことで本気で農業をしたいという思いが伝わり、周囲から認めてもらえるようになった」と就農したての頃を振り返り、「皆さんにも自分の中にしかないオリジナルの農業、生き方を表してもらいたい。そうすることでこれから起農しようとする人が増えると思う。何よりも畑仕事が大好きで、自分の農業スタイルを楽しむこと。そして、仲間内で楽しくやっていくこと。そういう人こそ周囲から共感を得ることができ、支えてもらえるはずだ」とまとめました。

 続いて、大坂俊広さん(静岡県・藤枝農民組合)が登壇しました。大坂俊広さんは、「現在、私一人で多品目栽培を行っている。年間50品目、連作を避けながら栽培している。できた野菜は10種類をセットにして販売している。いいものをできるだけ近く消費することに重きを置いているため、地元での売り上げが90%を占めている。また、そうすることで生産者と消費者のつながりを深めることができる」と話しました。「私はこれまでの5年間がむしゃらに農業に打ち込んできたが、ここにきてこれからどうやっていこうかと立ち止まって考えている。やはり多品目栽培には手間がかかり、24時間が自分の時間ではない。普通の人は土日が休みだが、『農家で好きなことをやっているのだから休みはなくてもいい』ということにはならない。農業で生計を維持していくためにも、しっかりと自分の栽培方法を見つめ直し、効率化をしていかないといけない」と農家独自の課題を提示しました。

 安形真さん(愛知県・合同会社アグリホリック)は、「大学卒業後、就職をしたが給料未払いの問題で社長ともめたこともあり、人に雇われて生きるのはしんどいと思うようになった。その後様々な職を転々としたが、会計事務所に就職したことが転機となった。当時農家を担当していのだが、高齢者が多く会計のことは全く理解してもらえなかった。経営努力もなく、このまま日本の農業は滅びゆくのかと漠然と思っていた。そして、自分の祖父がスイカ農家を営んでいたが、あるとき農家を辞めることを祖父から告げられた。その2つが相まって農家になることを決心した」と自身のバックグラウンドを話しました。「アグリホリックは農業を活性化し収益を上げ、生活を成り立たせ、その先にはまちの活性化があるというビジョンのもと活動をしている。今後農業をしたいと言う若者を増やすためには給与水準を上げていかないといけない。そのため、3年以内に、給与水準を上げること。5年以内にアグリホリックを全国展開することを目標にしている」と農家も計画経営していくことが大切だと主張しました。

 最後に小野邦彦さん(京都府・野菜提案企業―坂ノ途中代表)がマイクを取り、「私は生産をしておらず、販売をしています。私たちがいつも言っているメッセージは、『未来からの前借り止めましょう』です。農業が持っている環境負荷の軽減の側面を意味します。こういう意識で新規就農する人は多いのですが、途中で続けられなくなる人が多い。その一番の原因は、栽培技術はあっても、販売技術の難易度が高い点にある。自分は作るのは好きだが、売っていくことには才覚がないと言う人が農業をしてはいけないということはない。私たちは農薬化学肥料不使用を条件に新規就農者や若手農家と提携して、ネット通販や店頭での販売をしている」と事業について紹介しました。世界経済フォーラムに参加したことについて、「昨年の世界経済フォーラム東アジア会議に参加した。私が持続可能な開発のためにオーガニックの拡大を目指していると言うと、『それはいいことだ。とても大切なことだ』という反応が返ってきた。しかし、この反応は日本ではなかなかない。日本ではオーガニックと言うと健康志向と解釈されがちで環境保全とはなかなか結びつかない。小さな農地を守るスモールファーマーをいかに増やし支援していくのかと言うことまでも議論されていた。日本ではいかに管理していくかということが議論されるが、国際社会とのギャップを感じた」と話しました。

 4名の発言はどれも農業の可能性を強く感じさせるものでした。有機栽培をするのは良いものをつくりたいということだけではなく、自然環境の循環を守りたいという感慨深いものがあります。経済成長を優先するあまり私たちは生命のサイクルをなおざりにしすぎていたのではないかと反省させられる会でした。


総会は2日目に開催されました(^_^)/

 その後の総会では、①地域農業や環境を考えた安心・安全な農作物をつくり届ける②新たな出会いと繋がりを!総会、夏の学習会を充実させる③地域・青年部の充実の3点が提案され、満場一致で採択されました。


茶畑の見学も行いました(*^^)v

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