岡山県労働組合会議

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連想分類語  沢山美果子

と き:2011年12月3日(土)11時~12時

ところ:勤労者福祉センター4階第2会議室

12月3日、県労会議パート・臨時労組連絡会は記念講演に沢山美果子さんを招き、「生きることとジェンダー」をテーマにお話を聞きました。

参加者の目を見ながら問いかけるように話される沢山先生

沢山先生は福島県のご出身で故郷がホットスポットになり住めなくなっていると少し悲しげでしたが、どうしてこんな社会になったのか?自分たちは子ども達に何を残せたのかと自問自答されたそうです。息子さんが福島県に転勤となり、不幸にも原発事故で会社を辞めて京都に逃れて住まれていることなどを話され、こうしたことが生きることをテーマに選んだ理由だとしました。また、自身が大学で25年間の正規職員の生き方を止めて、非正規職員としての生き方を選んだ理由は、「いやになったといればそれまでだが、大学が自由な研究の場ではなく、学生を集めることに熱心になり、これではいけないと思ったことがきっかけだ」とも話されました。子どもを抱えながらも、仕事を優先する生き方に疑問を持たれてとも言います。しかし、そんな自分を支えてくれたのはネットワークであり仲間づくりではないか?との問いかけは新鮮な響きが感じられました。仲間に諭され、救われて生き方を問い直すこと、仕事が中心ではなく生活者としての生き方を選ぶことが、人生80年とされる人間の姿ではないか?と問い掛けられました。

話されることが生活に結びつきよく分かります

大学でジェンダーを教えていると、講義を終えてアンケートに男子学生が「所詮、男と女は違う」と書いていることを見て、「所詮では何も始まらないし、進歩もない」と話されました。ジェンダーは刷り込まれていることが多く、生活の中で意識は変わってくると。最近は大学の工学部の中にも女性が入学してきて、男子学生の女性感も変わってきている。また、学校の授業で家庭科を男子が専攻することで認識が変わってきていると。ワークライフバランス(仕事と生活に調和)についての岡山県がアンケートには、できていると答えるのは男生の方が多く、その理由は男生の家事労働に従事する時間が短いことにあり、女性と比べて自由な時間が多いことにあると分析されました。こうして見ると生活の中から生き方に対する認識は変わってくるもので、決して男女差などではないと。先生は、非正規の生き方をされている方には、賃金は低くとも生活を大切にしたいと考える方が多いのではないかと問い掛けられ、ジェンダーとは居心地の悪さを問い直すことであり、生活を大切にし、常識を問い直す視点ではないか?と話されました。

 やさしさと人間への信頼にあふれるお話しでした。

最後に、「サンタクロースはいるの?」(てるおかいつこ著)の絵本が紹介され、子どもが欲しがっているものが分かる人だけがサンタになれること、また、絵本の中に人間を信じる空間をつくることで、自分たちの子どもも同じ空間で子供を育てることができるのはないか、と話されました。先生の講演は、生活を中心にした人生を見つめ直す契機になっただけでなく、人とのつながりや仲間の信頼、生き方の選択などを考えさせられる時間となりました。子どもには刷り込まれた生き方ではなくて、自由な人生と生活の選択ができるような社会を実現したいと感じさせられるお話でした。(筆者の感想を込めて)

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とき:2011年12月3日(土)10時~11時

ところ:勤労者福祉センター4階第2会議室

12月3日、県労会議のパート・臨時労組連絡会は第11回総会を開き、28名が参加しました。総会後は記念講演として沢山美果子さん(岡山大学、ノートルダム清心女子大非常勤講師)が「生きることとジェンダー」と題してお話をされました。

高木議会長(生協労組)

総会冒頭で高木会長は1年間を振り返り、「非正規労働者の運動は広がっているが、財界の巻き返しもあり、労働条件も良くなる方向が見えない。運動をさらに強化する必要があるが、来年は全労連の非正規で働く仲間の全国交流集会が岡山で開かれる。成功に向けて頑張りたい」と挨拶しました。

花田県労会議議長

花田議長は、「全労連の春闘討論集会の内容に触れて、構造改革を進める野田内閣の誕生で闘いの課題が山積している。労働者派遣法の規制緩和を許さない闘いが重要になっている。2012年春闘では誰でも時間給1千円、日額7千5百円、月給16万円の実現を目指して奮闘しよう」と訴えました。

総会では伊原事務局長が議案を提案し、3組合から活動の報告がされました。

生協労組おかやま・松田さん

生協労組おかやまの松田さんは、「尾道に配送センターができてからパートやアルバイトの雇用継続が問題となり、労働組合が1人1人に寄り添って交渉を続けた。1人でも入れる組合にアルバイト職員を組織しながら雇用を守っている」と話しました。

岡山医療生協労組・遠藤さん

岡山医療生協労組の遠藤さんは、「昼食懇談会を継続しながら、パートの要求をまとめて団体交渉でも1万円の寸志を獲得した。共済などで加入を進め、40%の組織率となった」と報告しました。

岡山市職労・森本さん

岡山市職労の森本さんは、「4分の1の職員が非正規であり、正規職員と同じように頑張っている。人事委員会の勧告で正規職員は0.13%マイナスとなったが、非正規職員は一歩も引かず据え置きとなった。家族の看護休暇も正規と同じようにとれるようになった。また、臨時保育士が36%に増えており、支部の結成で運動を広げている」と奮闘の様子を語りました。この他、倉敷医療生協労組からは文書での報告がされています。総会はすべての議案を全員の拍手で承認し、高木会長をはじめ次年度の役員を選出しました。

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