連想分類語 女性差別撤廃
と き:2013年3月28日(木)18:30~
ところ:岡山市勤労者福祉センター
概 要
85期労働学校が5月から開校されます。岡山県労働者学習協会は長安めぐみさん(香川大学男女共同参画推進室副室長)を講師に招き、「学び、気づき、変革していくために -生き生きと働くためのジェンダー学習」というテーマの85期労働学校プレ講座を開催しました。講座には様々な職業の人が立場を越えて集まり、14人が参加しました。
労働学校運営委員長・西本菜美さん
いつも楽しそうです(^_^)/
長安めぐみさんは冒頭でお茶の水大学を発足した保井コノの生涯を紹介し、「保井コノは日本の女性で初めて理科研究生となった人。研究意欲が強く、アメリカに留学をしますが、結婚をせず、生涯研究を続けると言う暗黙の誓約のもとだった。当時の時代背景からすると女を捨てるということを意味した」し、「女性の歴史は社会参画への歴史だった」と話しました。
「1945年、日本女性に平和と平等、幸福追求と自己決定権が日本国憲法9条・24条・13条で初めて認められた。1967年には女性差別を国際社会が認め是正しようとし、女子に対する差別撤廃に関する宣言が出された。そして、1979年には国際的な女性の地位向上のムーブメントの最兆期を迎え、どんな時も、どんな場所でも、性別によるあらゆる差別をなくすために、『女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約』が採択された」と説明しました。1979年に採択されたこの条約は「世界女性の憲法」「男女平等の国際基準」と言われています。
しかし、日本では女性差別撤廃のとりくみがまだまだ不十分と言われています。長安めぐみさんの解説によれば、賛成一般労働者の所定内給与額を100とした場合、女性の所定内所得は70.6%、非正規で働く女性の場合54.7%になります。また、正規として女性が継続して働いた場合の生涯賃金は2億7645万円になり、育児休業を1年間利用した場合でも2億5737万円もの金額になります。しかし、出産後、いったん仕事を辞めて、他企業で再就職した場合は1憶7709万円になり継続して働いた場合と比較すると9936万円もの差があります。
長安めぐみさんは、「仕事を辞めるか、休むか。子供を産むか、産まないか。これは女性にとって大きな運命の分かれ目。一人ひとりが大切な社会の支え手。パートナーである男性の責任も大きい。しっかり話し合うことを大切に」とまとめました。
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