岡山県労働組合会議

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カテゴリ   県民運動

2022年3月18日(金)、岡山県議会において「家庭教育応援条例」が可決されてしまいました。家庭教育応援条例は、国家主義的な特定の価値観・道徳観を押し付けるもので、政治の家庭への介入を可能にする極めて危険な条例です。

9人、立っている人、水域の画像のようです

岡山県議会前では条例制定に反対する県民が約40人集まり、議場入りする議員に向かって条例を制定しないように求めました。参加者からは、「こんな条例をつくるとは恥ずかしい」「まったく応援になっていない」との声が聞こえました。

5人、立っている人、アウトドアの画像のようです

家庭教育応援条例を推進する自民党岡山県議団の福島恭子議員は議場で、こどもを社会全体で守ることになり、子どもに関わる行政の縦割り解消が期待される旨を説明。反対討論を行った民主県民クラブの高原俊彦議員は、個人の尊厳、両性の平等、子どもの権利を侵害することになりかねないこと述べました。日本共産党の須増伸子議員は、条例は「親学」に類似した内容になっていることから、「文教委員会の中でも親学推進のためのものではないと委員長が発言しているではないか」と反対を主張しました。

2人、立っている人、アウトドアの画像のようです

また、高校生のタブレット端末の無償化を求める陳情も審議されましたが否決となりました。コロナ禍で経済的にも困窮する家庭が増え、労働者の賃金は下がり続けています。県政で多数を占める自民党には応援する気は本質的には欠けていると言わざるを得ません。

3月9日(水)、県労会議は岡山県原水協と共同し、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻に抗議する宣伝行動を行いました。17人が参加し、抗議の意を表しました。

ウクライナへの攻撃を続けるロシア軍は、国内最大の原子力発電所を攻撃しました。もし原子炉が爆発すれば「チェルノブイリの10倍の被害」(ウクライナ外相)となります。市民の犠牲も2000人を超え、罪もない子どもの命が奪われています。戦争が長引けば繰り返しのつかない事態になります。ロシアのウクライナ侵略をやめさせることは一刻を争う緊急の課題です。

岡山県原水協の平井事務局長は、「プーチン大統領は大虐殺をしていると勝手に決めつけ、ウクライナへの軍事攻撃を正当化し、核兵器による威嚇まで行っている。しかし国際社会は一切認めていない。3月3日国連総会の緊急特別会合は、ロシアによるウクライナ侵略を国連憲章違反とし、ロシア軍の即時、完全、無条件の撤退を求める非難決議を141カ国が賛成し、採択した。プーチン政権を圧倒的な国際世論で包囲し、無法な侵略をやめさせよう」と訴えました

県労会議の西崎議長は、「ロシアによる軍事侵攻によってウクライナでは多数の死傷者が出ている。こうした行為は断じて許すことはできない。ロシアは核兵器の使用まで持ち出し、全世界を脅かしているが、これに乗じて日本も核保有すべき、アメリカとの核シェアなどとんでもないことを言いだす政治家がいる。非核3原則と憲法9条を守らせよう」と述べました。

被爆国の日本から「ロシアは侵略をやめよ!」「核兵器をつかうな、なくせ」の声をあげましょう。

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12月12日(日)、市民のつどい2021の特別分科会「いちから学ぶSDGs」と第三分科会「SDGsを活かした持続可能なまちづくり」が開催されました。ふたつの分科会は連動したものとなっており、特別分科会で基本を学び、まちづくり分科会で実践事例を学ぶことができるよう組み立てられています。岡山県労働組合会議は特別分科会の運営を担いました。

<いち>から学ぶSDGs

SDGsは地球上の「誰一人取り残さない」ことを誓い、全世界で取り組むべき目標として定められています。しかしながら、その壮大さゆえに身近なものとして考えるのを難しく感じている人や具体的に何をしたらいいのかわからず悩んでいる人は多くいます。この分科会はSDGsを基本から学び、自分ごととしてとらえ、行動をしていくためのヒントを得ることを目的に開催されました。

小桐登氏(岡山SDGsネットワーク事務局)が講師を務め、「SDGsは持続可能な開発・発展のための目標のことで、人類が人間として生き抜くための知恵ととりくみと解釈できる」とし、私たちの暮らしの構造について地球環境⇒社会⇒経済の順番で成り立っていることを解説。小桐氏は、「空気や水、土、食べ物があるから社会生活を維持できる。しかし、いつの間にか経済が最優先になってしまった。もし今のままの経済活動やライフスタイルを続けると、2030年初頭に気温は1.5℃も上昇することになる。すると私たちが生きていくための土台である環境が崩壊し、生活が成り立たなくなる」と危機感を述べました。

SDGsの日本の取り組み状況について、ジェンダー平等がまったくと言っていいほど達成できていないこと、貧困・格差の拡大が大きく拡大していることから世界でも最も評価が低い現状であることを紹介し、「最初に経済成長しその後で改善をはかるというこれまでのやり方ではいけない。先にビジョン=未来を描いて逆算してとりくみを具体化することが必要だ」と話しました。

講演終了後、SDGsカードゲームを行いました。仮の社会課題を想定し、カードに書いてあるリソース(社会的資源)を利用して課題解決の方法をグループごとに考えました。

参加者の中には中学生もおり、SDGsとは何かを理解するとともに、これから自分ごととして考える一助になったものと思います。

SDGsを活かした持続可能なまちづくりを考える

誰一人とり残さない社会を実現するために多様な人々や団体が行動しています。この分科会では、4つの事例報告を聞き、持続可能なまちづくりを進めるにはどうしたらいいのかをディスカッションしました。

NPO法人岡山マインド「こころ」の多田伸志氏が「当事者が傍を楽にするまちづくり」と題して報告しました。マインド「こころ」は精神病院にあっても24時間開放型として運営しているまきび病院に入院している仲間たちと一緒に2002年にNPO法人を結成されました。多田氏は、「私たちの活動の中心は当事者。暮らしの練習からはじめ一人暮らしを支えている。10年間地ビールをつくり続けており、醸造からビアホールの運営、イベント販売、配達まで当事者が行う」と日々の活動を紹介しました。そして、西日本豪雨災害を機により一層地域とのつながりが強くなったとし、「まちの人に帰ってきてもらうためにできることを考え、地ビールと音楽の夕べを開催。要援護の人たちのためにお互いさまセンターまびを開設し、通院や買い物などを手伝っている。そして、毎月開催される真備連絡会では精神障碍者当事者も参加し発言するようにしている」と地域住民と顔の見える関係性を構築したことが活動の広がりをもたらしたことを述べました。

続いて、NPO法人きずなの相談員・川元みゆき氏が報告を行いました。川元氏は、「ホームレスとは家がないだけを言うのではない。経済的貧困と社会的孤立はちがい、家がない(ハウスレス)状態が経済的貧困であり、関係の貧困がホームレスだ」とし、「私たちは問題を解決するだけでなく、そこを乗り越えた後の生活をはじめ人生全体を考えた支援を実施している。大切なのは、相互的な支援であり、支援するという一方的な関係性ではなく、時には当事者に助けられる関係性を大切にしている」と話しました。また、新たな施設を開設しようとした際に住民反対にあった経験を語り、「住民との関係構築が課題になっている」と今後について語りました。

2つの事例から、日々の活動において地域住民との関係性が、とりくみを活発なものちとし持続可能な社会につながっていくこと知ることができました。

○高校生のとりくみ

後半は、岡山県立奥高等学校と岡山学芸館高等学校の生徒がSDGsの実践例が報告されました。

邑久高校の生徒たちは、瀬戸内市の抱える課題を若者人口が少ないことと位置づけ、課題解決のために教育旅行プランの作成を行ったことを報告しました。楽しいだけでなく今の日本が抱える問題を間歩ことができる学習観光をテーマに、ハンセン病の歴史と患者への差別偏見の実態を盛り込んだ内容となっています。

学芸館高校の生徒たちは、五福通りを中心にした地域活性化プランを報告しました。五福通りは映画の撮影に使われるなど観光資源でありながら、高校生や若者が足を運ぶことはなく、高齢化による景観維持が困難になっています。そこで、五福通りに愛着を持つ高校生を増やし、将来的な担い手になってもらうことを目的にイベント開催を提案し、実践しています。

SDGsといえば国際的な課題や社会的な課題をイメージしがちですが、自分たちの生活の場である地域の課題を解決することも大切であることを考えさせられました。

 

はじまりは言葉かけから

すべての土台になるのは環境であり、社会、経済はその上に成り立ちます。私たちはそうした前提の上に様々な交流を行っています。コミュニティコーディネーターの小川孝雄氏は、「SDGs目標を達成するためには、協働関係を気付いていくことが大切である。大切なのは言葉。言葉をかけることで関係性は広がっていく」と全体をまとめました。

と き:2021年8月9日(月)14:00~

ところ:おかやま西川原プラザ

概 要

8月9日(月)、ゆきとどいた教育を求める岡山県民の会は、県内署名のスタート集会を行いました。

スタート集会に先立って、岡山県民の会第33回総会が開催され、共同代表の弓田盛樹氏が議案を提案し、「昨年は16,183筆の署名を岡山県議会に提出した。しかし、署名内容がどれだけ県民の要望に合致した物であっても、提出団体が私たちであるという理由で不採択にされた。こうした不誠実な姿勢を改めさせるためにも圧倒的な県民世論を組織しよう」と述べました。

スタート集会では、高教組・執行委員長の村田秀石氏が記念講演を行いました。村田氏は、「小学校での35人学級が実現した。学級編成の基準が改訂されるのは41年ぶりだ。私たちがとりくむ署名は毎年不採択にされているが、情勢は私たちが求める方向に動いている」と前置きし、岡山県と岡山市が提出した政府・文部科学省への要請内容を分析しました。

岡山県と岡山市の要請内容を見ると、教員定数を増やすことや教職員の給与制度のあり方の見直し、専科加配の拡充などを教育署名と同じような求めをしていることがわかります。村田氏は、「確かに県と市の要望には同意できる部分もある。しかし、教育費・給食費の無償化についてはいっさい触れられていないことは大きな問題だ。ICT教育を進める岡山県では、高校生からIC端末を購入しなければならない。貧困家庭やひとり親世帯への配慮が全くない」と怒りを込めて訴えました。

給食費や教材費などを支払うことができない世帯が一定数存在します。教育現場では、事情を考慮しながら集金することが求められ、教員・事務員にとって精神的にも大きな負担になっています。保護者・生徒・教職員の負担を解消するためには完全無償化を実現するのが最も望ましいことです。

最後に村田氏は、「経済的な心配なく学ぶことのできる環境を作ることは、学力向上にも好影響を与える研究データもある。署名を成功させ教育条件を改善しよう」と呼びかけました。

3月12日(金)、原発ゼロ目指すイレブンアクション岡山は中国電力岡山支社にて、脱原発を求め抗議行動を行いました。東日本大震災による福島発事故以降活動を開始し、10年が経過しました。

行動には17人が参加し、原発再稼働をやめ原発のない社会を求めて声を上げました。

現在、事故を起こした福島第一原発は廃炉作業の完了まで20~30年かかるとされています。放射線量が高すぎるため、内部の状況がわからず、溶け落ちた燃料棒がどうなっているのかもわからないままです。今年2月に発生した地震によって損傷個所が発生した可能性もあり油断できない状況です。

東日本大震災から10年を迎えましたが、菅首相を筆頭に自民党政権は原発推進政策に固執し続けています。国民世論の70%以上が脱原発を望んでいるのとは裏腹です。10年という節目を境に3.11を風化させてはいけません。

原発をなくし、公正なエネルギー環境での生活を求めて今後も運動を続けていきます。

今年は、東日本大震災から10年を迎えます。失われた多くのいのちを悼むと同時に復興の現状を考えるため、3月7日(日)、3・11震災祈念のつどいが開催されました。

おしどりマコ&ケンの講演

つどいに先立ち、おしどりマコ&ケンによる記念講演が行われました。マコさんは、「福島の地元住民の甲状腺被ばくの実態はほとんど調査されていない。その理由は、家族や本人に過度に不安を与えることになるというものだ。しかし、わたしが取材をしていく中で、福島で健康調査をしている研究者や専門家は“調査をしても影響があるかどうかがわかるのは50年、100年先なのだから意味がない”という呆れた認識だ。国と東電が責任を認めたくない姿勢が明らかだ」と語り、「福島の農家の現状は風評被害が問題なのではなく、農地の放射能汚染が本質だ。政府は何の補償もしなければ、除染もしようとしていない」と怒りを込めて訴えました。

最後に、自身がドイツやフランスで講演した経験から、「ドイツやフランスの学生は自分から進んで日本の原発問題を調べ学びを深めている。私たちも認めたくない現実から目を背けてはいけない。自分の思いを語ることが民主主義を育てる」と述べました。

祈りと誓いと想い

主催者を代表して大塚愛さんが誓い文を読み上げ、改めて脱原発に向けた決意を固め合いました。

蛯名宇摩さんは、津軽三味線で相馬の思いを奏で、避難者としての自身の10年間を振り返り、林業を営む土屋暢樹さんは、故郷を取り返すために福島原原発訴訟を闘っていることを語りました。

宮城県から移住してきた牡蠣養殖業の渡辺由紀子さんは、「理不尽にも原発事故によって故郷を離れ、岡山でようやく暮らしを取り戻した10年を振りつつも、今なお故郷に帰りたい」と10年を迎えるにあたりそれぞれの想いが語られました。

閉会あいさつで佐伯隆快さんは、「昨年はコロナの影響で中止となったが、今後も原発をなくす社会のために集会は続ける」と述べました。この後、35人が岡山駅までデモ行進を行いました。

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と き:2019年12月6日(金)

ところ:東京都

概 要

ゆきとどいた教育をすすめる会は、2019年度教育全国署名の請願内容について国会議員に対して要請行動を行いました。

はじめに小畑雅子さん(全教中央執行委員長)が、「日本の教育予算はOECD諸国の中で最低だ。OECD平均並みに予算を引き上げるだけで、小中高で35人以下学級の実現ができ、就学前から大学までを無償化することができる。国会議員一人ひとりに訴え請願項目を実現させよう」と呼びかけました。

岐阜県・高知県・福島県の代表がとりくみ報告を行いました。3者に共通していたのは、深刻な教員の過剰労働の実態と教員不足問題です。地方財政は厳しく、国の責任で教員定数を増やすこと、1年単位の変形労働時間制度を導入しても教員の労働環境改善にはならないことが述べられました。

ゆきとどいた教育を求める全国署名は、35人以下学級の実現、教育無償化、教育条件の改善の3点を柱に構成されています。国会議員要請では、少人数学級の実現、教員定数の抜本的な改善が教職員の長時間過密労働解消につながること。貧困と格差が教育格差につながらないようにするための、教育無償化の実現。すべての高校生・大学生の学びを支える奨学金制度を確立し、私立高校や大学の学費引き下げを進める必要があることを訴えました。

国会議員要請終了後は、全国署名集約集会が開催されました。全国で389万8834筆の署名を集約しました。

波岡知郎さん(全教中央執行委員)が基調報告を行い、「教職員の長時間過密労働解消が重要な課題になっている。国会では現役の公立高校教員が参考人質疑で意見陳述を行った。1年単位の変形労働時間制は残念ならが可決されてしまったが、都道府県・市町村、学校でのとりくみではね返して欲しい」と述べ、「当事者が声を上げることで実際に政治が動いている。福井県では、私立高校生が父母とともに対県要請を行った結果、年収910万円未満世帯までの授業料無償化と私立高校に通う全生徒の入学金を公立高校入学金と同額にすることが発表された」と会場を励ましました。

また、英語の民間検定試験利用に対して、拙速な導入は中止せよとの声が上がりました。最初に声を上げたのは大学生や共通テスト一期生となる高校2年生でした。Twitterを駆使して仲間を集め、文科省前、国立大学協会前、官邸前で抗議行動を展開し民間検定試験利用を延期に追い込みました。社会の問題を自分事にしていくことで、仲間が増え、社会・政治を変えることになります。

教職員・父母からの発言では、「教員はあまりの多忙さゆえに大局的な見方ができなくなっている。そのため、自分で考える余裕もなく言われたこと、与えられた業務に何の疑問もはさまないでいる」「教員が多忙であるためにきちんと子どもに向き合ってもらっているのかどうか不安。署名にとりくむことで教員を励ましたい」とありました。私立高校に通う生徒たちからは、学費の負担に苦しめられている実態の告発が行われ、「学ぶことは自己責任とされる考え方を変えたい」と発言がありました。

最後に集会アピールが読み上げられ、誰もが経済的な心配をせずに学ぶことができる社会を実現する決意を固め合いました。

と き:2019年11月9日(土)10:00~

ところ:岡山市勤労者福祉センター

概 要

民主県政をつくる会は岡山県知事選挙を1年先に控え、総会を開き30人が出席しました。

活動のまとめでは今年1月31日に提出した災害関連と日米地位協定の要望書の内容に触れ、県議会へ政務活動費の使途不明金の解明を求める陳情書が審議未了となったことなどが報告されました。

活動方針では若干の情勢として、県議会議員選挙で共産党が1議席減となったこと、参議院選挙で改憲勢力が3分の2を割ったこと、西日本号豪雨災害から1年5ヵ月が経過した中でのダムや河川改修の状況、県民満足度調査の結果などに触れながら、今後の具体的な取り組みとして、候補者擁立、政策レポートの作成、JR高橋駅高架事業中止、財政確立、役員体制、会計報告と予算案が提案され、全員の拍手で議案が採択されました。

総会では3名が特別報告を行いました。災対連岡山の伊原潔さんが「被災者支援の今日的課題」、県民医連の佐古さんは「病院再編問題」、県高教組の三上さんが「教員の変形労働制」について報告。そして、日本科学者会議岡山支部の小畑隆資さんが「地域政策づくりについて、市民と科学者と政党の共同を模索して」と題する講演を行いました。

 小畑氏さんは、科学者会議の6年間の研究活動の結果、安倍政治に対抗する「市民と野党の共闘の要」は「市民と科学者と政党の対等平等な共同による市民共通政策の提案」にあり、それは地域に根差した組織と運動の実現だとしました。その成果を踏まえて、これから幅広い分野の個人や組織の意見を得て、具体化と方法を検討することが求められていると今日的な課題を提起しました。

 なぜ共通政策が重要なのかについて、「政策は市民運動が立憲野党との共闘を選挙共闘へとつなぐ要に位置づけられるものであり、選挙共闘の結節点だ。さらに、市民連合やおかやまいっぽんの共通政策の基本としての3本柱に、①安保関連法の廃止、②立憲野主義の回復、③個人の尊重を擁護する政治の実現がある。その基盤には日本国憲法の平和主義、国民主権、基本的人権を確認することができる」としました。共闘勝利のために必要なこととして、「政策原理は綱領だが立憲野党の場合、憲法の3原則が共通基盤でもその理解は一義的ではない。市民と野党の共闘の発展のためには市民相互、市民と立憲野党、立憲野党相互の政治的コミュニケーションのネットワークが重要と考える」と述べました。

 その上で、市民主体の「政策」提言活動の一翼を科学者が担うことを目的に、「岡山人権政策研究委員会」を設立したことにも触れ、「平和主義も民主主義も基本的人権のためにあるという視点を据えて、政策論議をする」と研究委員会の内容を紹介。

 小幡さんは、人権政策研究を「人権問題」→「人権要求」→「人権政策」→「人権政治」というプロセス定式化できるとします。「政策は、理念やビジョンから自動的に出てくるわけではなく、総合計画としてプラン化、プログラム化され具体化されていくもの。しかし、要求は体系的である必要はなく、政策化されなくても実現可能。私たちは、問題を議論しているのか、要求を論じているのかを整理する必要がある」と課題を提起しました。

と き:2019年11月13日(水)13:00~

ところ:国際交流センター

概 要

 

11月13日(水)、「倉敷民商弾圧事件、禰屋さんは無罪、2019秋の全国決起集会」が開かれ、315名が参加しました。

集会では鶴見祐策弁護士男の記念講演に続き、弁護団から則武透弁護士、千田卓司弁護士が禰屋裁判の現状と課題について報告を行いました。

全国からの9都道府県からは闘いの報告が行われました。岡山県からは県商連の福木実さん、倉敷国民救援会の倉田ひろ子さんが取り組みの経緯などを発言しました。倉敷民商の小原淳さん、須増和悦さんが民商弾圧に対する抗議の声を上げ、原告の禰町子が支援に対する感謝と闘いの決意を述べました。

鶴見弁護士(記念講演)は「禰屋事件の現状と今後の闘いに方向」と題して、高裁での破棄差戻しの経緯から、検察の杜撰(ずさん)な起訴は脱税をほう助したとする禰屋さんの実務に故意の形跡がないこと、或いは利益を得た金品がないこと、そもそも脱税をしたとする「所得隠し・たまり」がないことなどを明らかにした。さらに戦後の刑事法制の転換に伴う当事者主義の立場から、検察の公訴権の乱用を認めず裁判所は「公訴棄却すべき」という弁護団の要求には正当性がある。さらに弾圧の手法についても公判で追及すべきだ。逋脱法違反(税を逃れること)については証拠能力がなく広島高裁で差し戻されたが、地裁では、「憲法に基づく納税自主申告権などはない」という学会でも通説とされる権利を否定している。これは我慢ならないとしました。

則武弁護士は「証拠能力の問題について」として、税法違反事件の証拠構造の特徴を指摘しました。そのなかで証拠は伝票原始記録の積み上げでなければ、帳簿や査察官の報告だけでは証拠にならない。そのために各種伝票や証人尋問が必要になってくる。供述が伝聞証拠という形で出てくると反対尋問ができない。したがって証拠能力は否定される。さらに伝聞法則の例外についても話しました。その事例として河井法務大臣のスピード違反を県警が見逃した事件を週刊文春がすっぱ抜いた記事を紹介しました。しかし、そのやり取りが聞き間違いや記憶違い、或いは言い違いなどによって歪曲されたことも考えられるために法廷での証言が必要になるとしました。この原則に照らして広島高裁は、査察官の報告書は鑑定書面として採用できず、訴訟手続きの法令違反だと言っていることを具体的に説明しました。

千田弁護士は「どう闘うのか」として、検察の立証計画は4度も変更された。それには、売上高の立証のために仕訳日記帳を用いるとしている。しかも裏付けは必要ないとし、検察は伝聞例外である特信書面だといってきた。しかし、それでは真実性は吟味できず、弁護団が求める証拠の開示にも応じていない状況で、検察の証拠は全く大ざっぱな立証計画に過ぎないと反論した。今後、公判がどう展開されるかはわからないが、検察側の立証計画の問題点を指摘して立証できないと思わせることが必要と強調しました。

今後の展開にはまだまだ時間がかかるようです。支援団体の裁判所への要請行動や宣伝、全国への組織の広がりが訴訟を支えていることも強調されました。

と き:2019年9月4日(水)10:00~

ところ:岡山県庁

概 要

9月4日(水)、おかやま教育文化センターは子どもたちが大切にされる教育づくりのために岡山県に要請を行いました。要請行動には8人が参加し、ゆきとどいた教育の実現を訴えました。

今回の要請行動では、教員を増やすことを主な課題として、岡山県教育委員会と意見を交わしました。正規の教職員を増やして欲しいという要請団の要望に対して、「退職する教員が増え続けており、正規の教職員を増やさないといけないと考えている。業務量や生徒数に対して教員が不足していることは承知しているが、募集をしても応募がないことや採用辞退などなり手が不足している」と県も対応に苦慮している様子が見えました。

県民満足度調査の結果によると、学力テストは「重視すべき施策ではない」と県民が判断を下していることが明らかになっています。要請団が学力テストに対する現場の意識はどうかと質問すると、「教員に意識調査をすることはない。県の施策への理解をしてもらうために説明会を行っている(ので教員の方々には理解を得ることができていると考えている)」との回答でした。スクールカウンセラーやスクルールソーシャルワーカー、養護教諭の増員についても「国の方針」以上の回答は得られませんでした。

その他、教育現場における会計年度任用職員制度導入の問題について触れました。会計年度任用職員制度が導入されることで現行水準よりも低い時間給1500円に引き下げることが考えられています。この点について、「現行の水準を維持できるようにしたい」と言及がありました。

要請終了後の振り返りでは、広く県民に教育問題を知らせる必要があることが話し合われ、父母と連携し、県民発の教育大綱作成にととりくむこことの大切さを確認し合いました

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