日付 2021年3月9日
今年は、東日本大震災から10年を迎えます。失われた多くのいのちを悼むと同時に復興の現状を考えるため、3月7日(日)、3・11震災祈念のつどいが開催されました。
おしどりマコ&ケンの講演
つどいに先立ち、おしどりマコ&ケンによる記念講演が行われました。マコさんは、「福島の地元住民の甲状腺被ばくの実態はほとんど調査されていない。その理由は、家族や本人に過度に不安を与えることになるというものだ。しかし、わたしが取材をしていく中で、福島で健康調査をしている研究者や専門家は“調査をしても影響があるかどうかがわかるのは50年、100年先なのだから意味がない”という呆れた認識だ。国と東電が責任を認めたくない姿勢が明らかだ」と語り、「福島の農家の現状は風評被害が問題なのではなく、農地の放射能汚染が本質だ。政府は何の補償もしなければ、除染もしようとしていない」と怒りを込めて訴えました。
最後に、自身がドイツやフランスで講演した経験から、「ドイツやフランスの学生は自分から進んで日本の原発問題を調べ学びを深めている。私たちも認めたくない現実から目を背けてはいけない。自分の思いを語ることが民主主義を育てる」と述べました。
祈りと誓いと想い
主催者を代表して大塚愛さんが誓い文を読み上げ、改めて脱原発に向けた決意を固め合いました。
蛯名宇摩さんは、津軽三味線で相馬の思いを奏で、避難者としての自身の10年間を振り返り、林業を営む土屋暢樹さんは、故郷を取り返すために福島原原発訴訟を闘っていることを語りました。
宮城県から移住してきた牡蠣養殖業の渡辺由紀子さんは、「理不尽にも原発事故によって故郷を離れ、岡山でようやく暮らしを取り戻した10年を振りつつも、今なお故郷に帰りたい」と10年を迎えるにあたりそれぞれの想いが語られました。
閉会あいさつで佐伯隆快さんは、「昨年はコロナの影響で中止となったが、今後も原発をなくす社会のために集会は続ける」と述べました。この後、35人が岡山駅までデモ行進を行いました。
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3月6日(土)、岡山県労働組合会議は春闘共闘決起集会を開催しました。今年の集会はコロナウイルス感染拡大防止の点からWEBでの開催となりました。今回は、29スポット70人の参加がありました。
事務局ブースの様子
呪いの言葉を乗り越えよう
記念講演は上西充子さんを講師に『「コロナだから仕方ない」の呪いの言葉を解く』をテーマとした学習会を行いました。
上西さんは呪いの言葉について、「相手の思考の枠組みを縛り、心理的な葛藤の中に押し込め、問題のある状況に閉じ込めるために発せられる言葉。つまり、黙らせ、従わせることが目的である」と解説しました。そして、社会に溢れる呪いの言葉として「嫌ならやめればいい」「女子力がない」「野党は反対ばかり」「恥をかくぞ」等の言葉を例示しました。
一見もっともらしく見える“呪いの言葉”は、問題の本質を隠し、相手の土俵に乗せるよう作用します。呪縛を抜け出すためには、呪いの言葉から距離を置き、相手が隠している不都合な本音を浮かび上がらせ、問題を可視化するような切り返す言葉を考えることが必要です。そして、「本質を明らかにすることができれば、一緒に解決すべきことが明確になり、連帯をつくることができる」と語りました。
最後に、呪いの言葉に対置するものとして「灯の言葉」の紹介がありました。呪いの言葉が、相手を怯えさせ萎縮させるのに対し、相手に力を与え、引き出すような言葉を灯の言葉だと上西さんは言います。
「例えば、“がんばって”は気持ちの押し付け(プレッシャー)になる可能性がある。灯の言葉は相手に期待をかける言葉ではない。相手の行いを丁寧に認め、共感を示す言葉だ。それがエンパーワメントになる」と話しました。
春闘勝利に向けた決意
集会では4組合から決意表明がありました。医労連と高教組からは、コロナ禍での労働者の深刻な実態が訴えられました。自治労連からは、会計年度任用職員など非正規・正規を問わずすべての労働者の賃上げを実現するために最賃引き上げが大切であること。生協労組からは、春闘で前進前進回答を勝ちとると同時に、担い手つづくりなどで組織強化を追求していくと強い発言がありました。
春闘勝利を!
岡山県春闘共闘代表委員の萩野敦士さんが、「コロナ禍で社会的弱者におかれている非正規や女性労働者にしわ寄せが行き、新自由主義の矛盾は一層明らかになった。今こそ、大幅賃上げが必要であることを明確に打ち出すことが必要だ。格差をなくし、1日8時間働けばまともな生活ができる労働条件と安心安全に暮らしていける公正な社会を実現しよう」と行動提起しました。
最後は、春闘勝利をめざしWEB上での団結ガンバローで締めくくりました。
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