岡山県労働組合会議

はい、岡山県労会議です。086-221-0133

12.12公契約キャラバン初日・鏡野町

とき:2016年12月12日(月)14時30分~

ところ:鏡野町役場

12月12日(月)公契約キャラバンの初日となりました。議会の関係で他の自治体は延期となり、訪問できたのは鏡野町だけとなりました。山崎親男町長と総務課参事に対応していただきました。

お話したポイントは3点です。第1はパート・臨時の賃金は年々急上昇しており、岡山労働局管内では昨年を100円上回り1070円となった。これによって自治体労働者の最低賃金も引きあがり、正規労働者の初任給以上に時間給を上げられないという理屈が成り立たなくなりつつあることです。第2は最低制限価格に誘導される低入札を国も問題視していることです。歩切りの廃止や労務単価や材料費の引き上げがされてきたが、適正な価格で落札されるよう基準額がモデルとして示され、下請け業者が疲弊する低価格の落札防止対策が始まったことです。第3は12月9日に建設工事従事者健康推進法が成立したことによって、工事価格とは別に下請けの業者を含めて保険料などは支払われる(あるいは明示される)措置が義務付けられたことです。

cimg8139

県労会議はこうした措置が取られている背景には、「建築・土木工事に従事する専門職が少なくなり、低入札のよるしわ寄せが労働者の賃金に跳ね返っている。中央に流れる専門職の流動化を止めようとする意図がある」と話しました。さらに、「健康増進法は保険料の支払いと下請け労働者にも配慮した対応が国、自治体、業者の義務付けられたことは、重層的な下請け構造を把握するよう迫られていることであり、公契約条例を求められていることに近いところまで来ている」と説明しました。町長は「率直に言って、自治体がそこまでするのは無理がある。保険料を別で支払うのは難しい。最低賃金は労働局の管理責任ではないか?」と小さな自治体としての困難さを吐露されました。また、「建設業者ともめるのも本意ではない」と辛そうでした。

そこで、鳥取県が実施している「建設工事における下請け契約等適正化指針」を紹介して、2次下請けまでを認める条例にすれば下請けの把握がしやすくなる、と話しました。

cimg8141

国がしている最近の建設工事に関わる通達からは、公共工事に携わる労働者や業者の疲弊を食い止めようとする意図が伺えます。いわゆる建設業者はグローバル企業のように販路を海外に求めにくく、どうしても国内で利益を出さなければいけないからです。そのためには競争入札では建設産業が衰退してしまう危険性があるからです。現にその危機は迫っています。自治体は困難でもこれに対応することで、安定した公共工事ができるのではないか?と決断を求めましたが、まだまだそこまでは遠いという感じでした。自治体には人材も少なく、県北では専門職の公務員が少ないのも理由です。もちろん財政も厳しく、公共工事をどんどんやるほどの財力はありません。

それだけに公契約条例が必要だと思うのですが、労働運動をする側の勝手な言い分とも思いませんが。規則ある条例こそが、少ない財政を効率的に使うことにつながるように思います。今日は初日でしたから、明日はもっと整理した話ができそうです。

 

この記事の感想は?
  • がんばれ!! 
  • いいね! 
  • 静観-- 
  • ちょっと… 
  • どうよ? 

RSS Feed

No comments yet.

コメント募集中

<<

>>

Find it!

Theme Design by devolux.org

アーカイブ

To top