日付 2016年4月9日
とき:2016年4月9日(土)11時~
ことろ:岡山市勤労者福祉センター4階会議室
4月9日(土)、日本原水協中国ブロック原水協学校が開かれ32名が参加しました。日本原水協の代表理事でもある高草木博さんが講師を務め、各県からは①被ばく証言を平末豊さん(岡山市被爆者会会長)、②岡山「被爆2世・3世の会」の取り組みを志賀雅子事務局長、③朗読劇「母の被爆体験」被爆2世・竹永光恵さん、④広島から黒い雨訴訟とカキ船反対闘争、⑤島根から戦争体験の語り部活動、⑥山口から岩国基地の現状と上関原発反対闘争の報告がされました。討論では核兵器廃絶新署名や平和行進、世界大会などについて意見交換を行いました。
高草木さんは講演の中で、被ばく70周年、地域原水協60年を迎えて取るべき方向を考える」として被爆者が発表した新しい署名の呼びかけ「ヒロシマ・ナガサキの被爆者が訴える核兵器廃絶国際署名―被爆者は核兵器廃絶を心から求めます」を紹介し、その特徴を説明しました。その特徴は①被爆者が呼びかけた署名であること、②思想・信条を超えた国民的な協力と協働の署名であること、③核兵器廃絶の人道的視野のなかで核兵器のない世界へページを開く署名だとしました。ヒロシマ・ナガサキの核兵器廃絶運動はその原点が国連憲章と第一回総会第一号決議だが、米国は核軍備の道を選び、広島・長崎を隠蔽した。1952年の日本占領終結まで原爆報道は禁止され、資料も没収され、被爆者は放置された。米国は被爆者、被ばく国民を黙らせれば世界は黙ると考えたと話しました。この状況を変えたのが1954年3月1日のビキニ環礁水爆実験に対する日本国民の立ち上がりと3158万筆の署名だった。文字通り国民的運動がベトナム戦争での核兵器使用の手を抑え、世界の反核平和運動の発火点となり、原水爆禁止運動を生み出したと歴史を振り返りました。
高草木さんは、核兵器廃絶運動の到達点や課題、核の傘や戦争法に関わって、日本がアメリカの核使用に組みする危険性が高まっているとして、戦争法の下で、非核と平和な日本の針路を守る選挙として重視すべきだと意見を述べました。日本原水協の責任は、人類唯一の体験、広島・長崎の被爆の実相と被爆者の声・闘いを世界に伝え、国際政治と市民社会の垣根を超えて国際的な共同を発展させることだ。さらに2016年世界大会を時代のページをめくる画期的な大会として成功させようと訴えました。
被爆2世の会や竹永光恵さんのお母さんの体験を綴った朗読劇は市内の学校や団体の中でも評価され、岡山の新しい運動として注目されています。
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とき:2016年4月9日(土)9時45分~11時
ところ:岡山市福祉文化会館
4月9日(土)、岡山県自治体問題研究所主催で、「16年度予算に見る伊原木県政の特徴」とする学習会が開かれ森脇県議が講師を務めました。森脇県議は学生時代から障害者福祉のボランティア活動に取り組み、岡山肢体障害者の会事務局長などを歴任し、2003年4月から県議となり、一貫して住民の目線で県政をチェックするベテラン議員です。
その森脇さんは伊原木県政について、予算の面からその特徴を話しました。最初に4年目となる伊原木知事の予算案が2月議会に提案されたとして、自身が発行しているニュースを紹介しながら、「一般会計は7191億円で前年度比135億円(1.9%)増と4年連続増となっているが、その特徴は教育分野で82億円(前年度比11%増)、産業分野で32億円(同4倍)、福祉や防災など安全・安心の分野は110億円(同49%減)と暮らしに関わる予算が大幅に削られ、教育や産業への予算を重点とする内容になっている」としました。増えている教育費もその内容は「グローバル化社会を勝ち抜く人材育成」や「学力向上で学力テスト全国10位以内を目標とするとして、頑張る学校という名目で、問題行動解消や学力テストで成果を出せば奨励金を支給するやり方」だと批判しました。また、学校の荒れ対応として、道徳教育の導入や学校警察連携室祖設置して5人も警察官を採用するなど「力」に頼る教育でいいのか?障害児教育は劣悪な詰込みになっていると疑問を投げかけました。岡山県の小中学校に於ける講師(非正規の教員)比率は12,44%(全国6.57%)と高く、教員配置に歪みがあり疑問だとしました。産業分野では儲かる企業や岡山県へ移転する企業への応援費用は増えているが、中小や小規模事業者への支援については消極的だとして、アベノミクスで破綻済みの経済政策では県内経済の好循環は生まれないと主張しました。
さらに、県民満足度調査の結果から、「医療・福祉・子育て支援」について知事が「優先度が低い」と答弁していることや障害をもつ子どもたちへの冷たい予算に対する知事の姿勢も浮き彫りにしました。参加者からは「なぜ岡山県は障害児教育や教員配置の予算が少ないのか?」「地方創生など県の長期的な政策はあるのか?」「教員の配置で講師の比率が高いのは質の面で問題がある」などの質問や意見が出されました。森脇県議の回答の中で、奈良県の視察で「障害児教育では運動が圧力になっている。県も力を入れないわけにはいかない」との話は印象的でした。
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