岡山県労働組合会議/パート・臨時労組連絡会第14回総会
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と き:2014年12月6日(土)10:00~
ところ:岡山市勤労者福祉センター
概 要
岡山県労働組合会議/パート・臨時労組連絡会は第14回総会を開催しました。今回の総会には29人が参加し、活発な発言で議案を深めました。
学習会前に来賓として県労会議・花田議長があいさつを行いました。花田議長は、「まだまだ最低賃金は低く、地域間格差が激しい。最低賃金1000円を実現するために、より一層奮闘してもらいたい。今選挙が行われているが、選挙は私たちの要求実現のために非常に重要だ。また、選挙を通して何が要求実現を阻んでいるのかが明らかになる。この前、テレビで各党の党首がインタビューを受けていた。その時、安倍首相は『アベノミクスを続ければ労働者の賃金は上がるか?』との質問に対して○とも×とも答えていない。効果をはっきり言えないところにアベノミクスの実態が隠されている。また、雇用が100万人増えたと言われているが、正規雇用が22万人減少し非正規が増えたという実態がある。パート・臨時労組連絡会の方針を確立し、全力で今後も奮闘してもらいたい」と述べました。
「TPPでどうなる!?食の安全」というテーマで総会前に学習会を開催しました。講師に宇野忠義さんを招き、話を訊きました。宇野さんは、「TPPとは例外なき関税撤廃、非関税障壁の撤廃を求めるものだ。TPPで経済が活性化すると言われているがそんなことはない。自由貿易が徹底されれば、相対的に生産性の高い鉄鋼・機械産業に比べ生産性の低い農業や繊維産業は輸入が拡大し大打撃を受けることになる。輸出拡大どころか空洞化が促進され、内需は停滞することになる。今日本はデフレ不況に悩んでいる。それなのに内需が縮小すればデフレはいっそう深刻となる。地域格差、所得格差、賃金格差を拡大させる結果になる」と述べました。食の問題については、「日本のカロリー自給率は異常に低く40%で、穀物自給率は28%となっている。農業就業者人口も激減しており、農家の過半数は高齢者だ。2008年に世界的な穀物価格の暴落が発生し、世界18ヶ国で食糧暴動が発生した。日本は人口比率2%であるにもかかわらず、世界全体の食料輸入額の内11%を占めている。食肉28%、水産物26%だ。今世界の人口は上昇しており食糧確保が重要問題となっている。そのような状況で日本の食糧自給率の低さは大きな問題だ」と話しました。また、食品の安全基準が引下げられていることについて、「コーデックス委員会の食品規格(安全性検査・認定基準)が緩和されている。農民連食品分析センターが輸入食品を検査したところ、中国産冷凍野菜から発がん性物質、アメリカ産ブロッコリーから農薬が検出された。その他の輸入果物からも残留農薬が検出されている」と指摘しました。食の問題を解決するために必要なこととして、「正確な知識・情報を提供することと責任を明確化することが大切だ。従来食品の安全の損なう汚染は、生産・加工・貯蔵・販売などの段階における様々な無知や過失によってもたらされてきた。食品輸入依存体制を変革し、食糧自給率も高めないといけない。そのためにはTPPに断固反対することだ」とまとめました。
講演終了後、総会に移りました。高木会長が、「選挙が始まった。私たちの要求を実現するためにも投票で意思表示をしていこう。いま、非正規労働者が増え、労働者の多くは賃金低下、さらに消費税増税で苦しい生活を強いられている。全国一律最低賃金1000円を医日でも早く実現し、真の経済回復を実現させよう」と話しました。
弓田事務局長が議案の提案を行い、「今年も10円台の最賃引上げを実現させることができた。新年度の最低賃金は岡山719円、東京888円、神奈川887円、大坂838円、埼玉802円、愛知800円と800円台は5地方にとどまっている。一方、最低額は677円(鳥取、高知、長崎、熊本、大分、宮崎の6地方)となっている。地域間格差は今や211円にまで広がってしまった」とし、「次年度は生計費調査、募集時給調査にも新たにとりくんでいく。地域間格差を解消し、全ての労働者の賃金引き上げを実現するために全国一律最低賃金1000円の実現は急務だ。2015年度も奮闘していこう」と話しました。
その後、各組織から発言・活動報告が行われ、議案は満場一致で採択されました。