岡山県労働組合会議

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5.9 最賃体験スタート集会

と き:2014年5月9日(金)18:30~

ところ:勤労者福祉センター4F

概 要

 岡山県労働組合会議/パート・臨時労組連絡会は毎年恒例の最賃体験スタート集会を開催しました。記念講演には全労連から伊藤圭一さんをお招きし、20人が参加しました。

 開会にあたり、高木さん(パート・臨時労組連絡会・会長)は、「岡山の最低賃金は現在703円。これではまともな暮らしができないことは明らかだ。今回の最賃体験を通して最賃703円での生活がどういうものかを知り、最賃引上げの運動に経験を活かしていこう」と話しました。

 その後、「最賃をめぐる情勢と課題」と題した伊藤さんの講演に移りました。伊藤さんは、「春闘の賃上げ波及は一部にとどまった。それでも、増税とインフレ政策は容赦なく強行されている。マスコミも中小企業労働者と非正規労働者の賃上げが実現しなければ、日本経済を回復させることはできないといる論旨を展開している。安倍首相自身も、『賃金が上がらなかったら我々は失敗』と公言していた。彼らに成長戦略の失敗を認めさせ、最低賃金の大幅引き上げを迫っていこう」と話しました。

 昨年の最賃引上げは10円台の引上げが行われました。今このことに対する財界・使用者側の激しい巻き返しがあります。伊藤さんは、「財界・使用者側委員は最賃引上げの政治圧力を警戒している。日本経団連は経営労働委員報告の中で昨年の最賃引上げについて、『大幅な引き上げが示された』と不満を表明している。今年の最賃引上げの運動では、審議会の運営そのものが改悪されることのないように労働局と審議会に働きかける必要がある」と説明しました。

 まとめとして伊藤さんは今年の運動の方向性を述べ、「①最賃決定の際、考慮要素として置かれている『事業の支払い能力規定』の削除。他国の制度ではマクロ経済的にみて、最賃が引上げすぎか、大量の雇用減少や経済成長の妨げを招かないかをチェックする視点はあるが、支払い能力規定はない。国連も日本に対して最賃決定の考慮要素を見直すように勧告している。②地域間の格差をなくす『全国一律最低賃金規定』を盛り込むこと。最低賃金の地域間格差について、「賃金の地域格差に反対する声が、自治体や中小企業家からも上がるようになってきた。売り買いする商品やサービスは東京都と地方で変わらない。同じ仕事をしても賃金だけが大きく変わることによって、低賃金の地方から労働者が出て行ってしまうのは当然。最賃が地方の過疎化を生み、労働力の流出を招いている」と提起しました。

 その後、県労会議の弓田事務局次長が最賃体験の進め方を説明し、集会は幕を閉じました。

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