日付 2011年12月15日
と き:2011年12月14日(水)13:30~
ところ:東京労働会館
概 要:
2011年度全国労働委員会民主化対策会議の総会が東京労働会館・ラパスホールで開催されました。
開会にあたり議長・根本隆さん(全労連副議長)は、「労働委員会は労働者救済の場であり労働者の権利の場です。最近、偽装請負を扱った裁判で、派遣体系の一つであるという判決がされました。こんなことになるなら派遣法はいらないという声が噴出しています」と労働委員会の果たす役割が問われていることを話しました。
その後、事務局長・斎藤寛生さん(全労連組織局長)から2011年度議案が提案されました。まず、活動報告が行われ、「①第32期中央労働委員会の公正任命を見据えた準備と都道府県労働委員会での公正任命を求める取り組み②労働委員会の活用と活性化をめざす取り組みの二つに重点を置いてきました」と話しました。報告の中で、初めて候補者を推薦した山形県では県から「どうしますか」という問いかけがあり、候補者の推薦が具体化したことに触れられました。任命を果たすことはできなかったものの、候補を擁立する流れができてきています。活動方針について、「①来年の第32期中央労働委員会の公正任命を求め、候補者を早期に決定し、具体的な推薦活動をこれまで以上の規模で展開する②都道府県労働委員会での公正任命を求める取り組みの拡大③労働委員会の活用と活性化をめざす取り組み」の3点が提案されました。
議案が提案された後、質疑と討論が行われ、「全労連がいかに労働委員会を活性化させるのかが重要だ」「労働委員会を組合はどう活用するのか。組合はあくまで運動体だ」との発言がありました。
いったん休憩を挟み、道幸哲也さん(放送大学教養学部教授 北海道大学名誉教授)により「労働委員会の活性化」をテーマにした記念講演が行われました。道幸哲也さんは、「労働基準法は改正され続けているが、労働法そのものは戦後60年間変わっていません。現代の実態と大きくそぐわない」と話し、「労働委員会の命令は経営者に対して強制力が非常に弱い。その理由の1つは、企業に対する罰則金が10万円と非常に低い額になっているからです。そして、昭和24年の規定でも10万円でした。昭和24年と現代の10万円では貨幣価値に差がありすぎです」と法整備を実態に即した内容にすることを強調しました。
記念講演終了後、先に提案された議案の採択が行われ、満場一致で承認さました。
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