連想分類語 整理解雇
と き:2013年10月31日(木)~11月1日(金)
ところ:岡山市内
概 要
JAL争議は全国から10,000通の団体署名が寄せられ、9月13日に高裁に提出されました。解雇後も新人が800人も採用されており、解雇の必要がなかったことは明らかです。12月24日には客乗が26日には乗員が結審を迎えます。岡山県労働組合会議はJAL原告団を支援するための宣伝行動を原告12人と共に行いました。
行動は岡山駅西口サンステ前の宣伝からスタートしました。宣伝には原告団と合わせて33人が参加しました。まずマイクを握ったのは乗客原告団の西岡ひとみさんで、「2010年大晦日、日本航空は165名を不当解雇した。翌年9月の裁判で当時の稲盛会長は『その時の会社収益からいけば、解雇の必要はなかった』と証言をしている。日本航空の目的は企業の言いなりにならない労働者の排除と労働組合の弱体化にある。もし、このような判決がまかり通るなら、日本は首切り自由の社会になってしまう」と訴えました。
続いて、齋藤晃さんがマイクを取り、「2011年11月に不当解雇とたたかう日本航空労働者を支える会が発足し、原告団は勝利判決に向けて全力を尽くしてきた。ところが、2012年3月29日乗務員裁判、30日客乗裁判において整理解雇を容認する不当判決が出された。この判決は整理解雇の4要件を反故にするものだ」と怒りを込めて話しました。
また、神瀬麻里子さんは、「JALでは安全よりも利益最優先の経営が行われており、稲盛会長は、『利益なくして安全なし』とまで発言している。解雇の真の目的はたたかう労働組合つぶしだ。解雇された人の中には、航空連・日乗連・安全会議の議長や副議長など、労働組合で活動の中心を担ってきた人たちが大勢いる。私たちは長い間、女性の権利向上や労働条件のためにがんばってきた。そして、過去事故を多く経験してきたことから安全について会社にきちんと物申していた。そのため、長い間昇差別や賃金差別を受け、最終的に経営破綻を原因に整理解雇されることになったのだ」と解雇の不当性を述べました。
宣伝で集めた署名はパイロット157筆、客室乗務員159筆でした。また、署名をしてくれた人たちからは、「安全を守るうえで大問題だ」「毎週飛行機に乗っているから怖い」「不安だ」という声があり、安全よりも利益を最優先するJALの経営姿勢に不安を抱いていました。
お昼からは、宣伝行動と労組訪問のグループに分かれて行動しました。宣伝行動は岡山市内4カ所で街頭宣伝を行いました。帰宅途中の高校生が署名に応じてくれました。原告団の訴えに対して、「それはおかしい」「許せない」と口々に話していました。
夕方18時30分からは裁判報告集会を開催しました。集会では則武透弁護士があいさつを行い、「2010年1月にJALは会社更生法の申請をした。JALの経営悪化の原因は歴代経営者が放漫経営をしたことと国の航空政策の誤りにあり、決してJALの労働者が悪いわけではない。にもかかわらず、会社更生法を利用した首切りを行った。その結果、JALは空前の利益を上げた。今回のJALの整理解雇が許されるならば、会社が金もうけをするためなら解雇は許されるということになる。今回の問題は当事者だけの問題ではない。国民一人ひとりの問題だ。署名やカンパなどできる限りの協力をしてもらいたい」と話しました。
その後、原告団の方から話がありました。パイロットの齋藤晃さんは、「2010年12月31日私たちは不当に解雇された。昨年の3月29日、30日に東京地方裁判所は会社側の主張を全面採用するという不当な判決を出した。いま私たちの闘いは高等裁判所へと移っている。来年3月には判決が下されることになる。今回の整理解雇では今まで労働組合の役員、執行部を担っていた人が中心になっていた。一定の人たちだけを狙った不当な解雇は許すことはできない。万一一審と同じように会社側の主張を全面採用することがあれば、日本の司法は終わりだ。私たちは現職復帰、解雇自由社会をつくらせないためにたたかっていく」と話しました。
客室乗務員の藤田由美子さんは、「今回の整理解雇は会社に物言う労働組合に結集する労働者を排除することを目的としていたことは明らかだ。東京地裁で裁判長は私たちに対して『解雇されても被害度が少ない』と言いったが、そんな人がいるわけがない。親の介護や老後の生活など人によって様々な事情がある。会社のやり方、裁判所のやり方、国のやり方は脅し、騙し、放り出すというもので本当に悔しい思いで一杯だ。私たちは何としても職場復帰を果たしていく」と決意を込めた訴えでした。
翌日は岡山市役所前で早朝宣伝を行い、岡山での行動は終了しました。早朝宣伝には原告団を含め21名が参加しました。
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と き:2013年3月28日(木)14:00~
ところ:ビックカメラ前
概 要
2010年1月に経営破綻し、わずか1年間でパイロット、整備士、客室乗務員など合計5250人が早期退職・希望退職しました。12月31日に165人もの大量解雇が強行されました。しかし、165人が解雇されたときには人員削減目標を上回る人数がすでに退職していたことから、165人の解雇は意味のない不当解雇と言わざるをえません。
県労会議は国労と連帯して、JAL不当解雇とたたかう支援キャラバンのとりくみに協力しました。
マイクを握ったのは乗務員原告団の清田均さんで、「JALが経営破綻した責任は社員にはない。真の原因は航空行政のあり方、放漫な経営にある。不採算航空の建設、日米貿易摩擦を理由としたジャンボジェット機の購入、先物取引による巨額の損失、リゾート開発などを強行したことにある」と話し、「私たちは職場復帰をし、安全を最優先したJAL再生をしたい」と訴えました。
乗務員原告団の斉藤良子さんは、「『経営側は利益が無くては、安全性は確保できない』と言っているが、『安全性が無ければ利益は上がらない』のが本来の航空業界のあり方だ。JALの経営は安全よりも利益最優先になっている。今回の解雇は解雇しなければならない必要性のあった解雇ではない。解雇する時点で、1400億円以上の利益があり、希望退職者数は削減目標を200人も上まっていた。しかも、稲盛会長自身、解雇の必要がなかったことを認めている」と述べ、「私たちが職場復帰を果たすことだけが裁判の目的ではない。整理解雇4要件を守ることも大きな目的の一つ。企業による解雇自由の社会を阻止するためにも、私たちは勝利を確信してたたかい続ける」と力強く訴えました。
2012年3月に出された判決は解雇「有効」という、会社側の言い分をそのまま受け入れた判決でした。この裁判では、働く者の権利が守られるかどうかが問われています。
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