岡山県労働組合会議

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連想分類語  公共工事

と き:2013年12月17日(火)~19日(木)

訪問先:17日―奈義町・勝央町・西粟倉村・津山市

    18日―井原市

    19日―倉敷市・早島町

概 要

 12月11日から公契約キャラバンを始め、5日目を終了しました。

 17日に訪問した自治体には人口減少にどう歯止めをかけるかが課題としてあることを話していただきました。奈義町では、「人口がどんどん減っていく。Iターンなど、田舎暮らしを推進しようにも、仕事がない。田舎で暮らすには生活できるだけの仕事が必要だ」と厳しい実態を話していただきました。しかし、西粟倉村の場合は移住者が増えているというお話を伺いました。「Iターンで西粟倉村に定住する人がここ2年間で増えている。老後を西粟倉村で過ごしたいという人からの問い合わせもあるくらいだ」とし、そのきっかけとなったのが『百年の森林事業』。「移住者は現在120人。その内70人が百年の森林事業に参加したことがある。さらに㈱森の学校が雇用の受け皿となり、林業に従事する人が多い」と貴重な事例を話してくれました。残念ながら、両自治体とも公契約条例について現在は検討していないとのことでした。

 勝央町では、「工事自体が減っている。今は昔のような箱モノの時代ではない。アベノミクスで景気が回復しているように言われるが、それはほんの一部だけ。地方には恩恵はない」と胸の内を聞かせてくれました。一方津山市では、「昨年から全国的に公共工事が増えている。そのため、業者が人手を集めるのに苦労している。また、設計金額よりも高い価格を設定しなければ、応札すらないということも起きている。津山市はそこまでではないが、安い工事に応じる業者が減少している」と勝央町とは対照的な状況です。両自治体は、「新しいものを作るより、現在ある施設の補修をしてくことが大切だと考えている」と言う点で一致していました。

 18日に訪問した井原市は、「発注先の条件として市内業者であることを第一条件としている。下請けになればその分、賃金が下がることは想像できる。井原市では下請に出す場合も地元業者を利用することを条件にしている。ダンピング、低入札ということはなく、適正な価格で入札され、下請にも適正な価格が支払われていると考えている」との見解を示していただきました。19日に訪問した、倉敷市では、「発注は出来るだけ地元業者を優先している。業者の立場からすると金額の引上げを求めるのは当然のこと。元請、下請の関係については国のガイドラインと倉敷市の基準に照らしているため、適正価格で発注できているはずだ」とのことでした。いずれも公契約条例については国の動向を見て判断するとのことでした。早島町では、「自治体としては出来るだけ安い金額で発注したいが、現実には思うようにはいかない。建築は専門コンサルタントに依頼し、公共土木は建設課で対応している。入札で若干競争してもらい、その上で一定の収益を出せなければ業者にも自治体にもいいことはない」と業者自身の技術を高める必要性に言及されました。

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と き:2012年1月17日(火)

訪問自治体:美作市・勝央町・奈義町・西粟倉村

 県労会議は2012年の公契約キャラバンを再開。先日に引き続き、美作市・勝央町・奈義町・西粟倉村を訪問しました。花田議長、伊原事務局長ら5人が参加しました。

①自治体内の職員数の非正規職員の処遇の動向②公契約に伴う問題点や入札の課題など③3,11の震災を受けて、自治体の防災計画の3つのポイントについて自治体と懇談を行いました。

美作市

 美作市では非正規職員が増加していることについて「保育現場を中心に非正規職員が増えており、募集をしても人材が確保できない中で、延長保育など住民のニーズの対応するため」との回答でした。いわゆる3K的職場で働く非正規労働者の賃金は高めに設定することで人材を確保しているなど人材確保に苦労が見えました。公契約条例について制定は難しいとの回答。また、総合評価制度について時間がかかりコストが増す、地元外業者が参入する可能性があるなどのなどの理由から導入していないとの回答でした。防災対策については、水害を重点項目として防災計画の見直しを図ると回答がありました。

勝央町

 勝央町では非正規職員の賃金が低くいことについて、非正規で働く人たちの賃金を確保するためには、見直しが必要との回答がありました。また、保育士の人数が年数ごとに増減が激しく、臨時で対応するしかない状態にあるとのことです。公契約条例の制定は考えておらず、最低限度価格制度がないため金額の低い業者が入札しているという回答でした。低価格な分、「安かろう、悪かろう」も考えられるため、現場でのチェックを実施しているとのことでした。防災対策については自治消防組織の拡大を図るとの回答でした。

奈義町

 奈義町では、非正規職員の賃金は800円が基本となっており、有資格者の場合は別の基準を設けているとのことでした。ここでも、保育士不足が深刻な問題となっており、非正規で対応しているのが実態であるとの回答でした。公共工事が年々減少しており、公契約条例の制定は今後の課題との回答をいただきました。防災対策については、県の防災計画に基づき、来年度中には地区ごとに防災体制を整えることを目指すとの回答でした。

 西粟倉村

 西粟倉村では、本来臨時的な働き方をしている方には契約期間終了後、交替してもらうのが原則だが、次の人が見つからないのでは引き続き働いてもらうしかないとの回答でした。また、非正規という働き方は不安定であるために、自治体としても悩んでいるとのことでした。地域主権改革で県の業務が各自治体に割り振られることについて、「私たちの実態がどうなのか知ってもらいたい」と話されました。今後は、林業を活かして活性化を図れないかと模索しているとのことでした。

 今回のキャラバンでは、人手不足で悩む小規模自治体の苦悩が見えた気がします。

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