いらないよ!岡山県家庭教育応援条例
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☆ホントは危ない家庭教育応援条例
「岡山県家庭教育応援条例」という名前から、困難を抱えている家庭への支援や、コロナ禍に対応するオンライン教育環境の整備など、家庭教育を応援してくれるものでは?と思うかもしれません。しかし、その実態は「親として成長していくこと」「子どもが将来親になるために学ぶこと」を目的にしています。多様でプライベートな私たちの「子育て」や「家庭生活」に、一律の価値観を押し付け、介入するためのものなのです。
☆パブコメに約7割の反対意見
岡山県議会が募集した条例素案へのパブリックコメントには276人・団体から約7割の反対意見が寄せられました。また法律の専門家である岡山弁護士会からも反対の会長声明が発表されています。
そんな中でも条例を提案した自民党岡山県議団は、粛々と成立させようとしています。県民を代表しているはずの議会が県民の声を無視しています。これを止めるには一人ひとりの署名が必要です。署名への賛同と拡散をお願いします。
■子育てから自由を奪わないで
条例素案は、「就学前における家庭教育」が繰り返し言及されています。就学前における子育ては、学校教育以上にプライベート性が強く、就学前の子どもをどのように育てるかは、保護者によって考え方や価値観に違いがあって当然です。
しかし、条例素案では、「保護者は、就学前における家庭教育を充実させるため、学校等との連携及び協調を図るよう努めるものとする」とあり、人格形成期とされる乳幼児期に特定の価値観を刷り込もうとしているかのようです。
■優先すべきことは他にある
それぞれ苦労をしながらの子育て、困難を抱えている家庭もあります。新型コロナウイルスの感染拡大で、さらに生活が行き詰まっている家庭も増えています。行政が果たすべき支援は軽視しておきながら、保護者や地域住民の役割を強調する。これは協力しない人を
仲間外れにするような、不寛容を助長することにしかなりません。安心して子育てや教育ができる条件整備や予算措置こそ今の議会が提案すべきことです。
■少子化は私たちのせい!?
この条例をつくる理由は、少子化、核家族化によって地域のつながりが希薄化し、家庭や地域の教育力の低下が大きな問題となっているためであるとされています。本当にそうでしょうか?むしろ、少子化・核家族化の最大の原因は、低賃金労働が蔓延していることにあると考えることができます。県内最低賃金額は862円(2021年10月2日以降)です。この時間給で1日8時間、週休2日で働いたとすると収入は15万円程度にすぎないため、賃金のより高い地域に人口が流出するのは当然です。条例をつくるよりも先に、行政の責任として結婚して、子どもを産み育てることのできる条件を整えることが求められます。
■改憲を先取り
自民党は、全国の地方組織に「家庭教育支援条例」の制定を呼びかけています。岡山県議会の動きも自民党の運動に呼応したものと考えられます。この間、自民党は憲法改正を「党是」としており、個人の尊厳と両性の平等を規定した現行憲法第24条の内容を「家族、婚姻等に関する基本原則」と改め、条文に「家族は、互いに助け合わなければならない」を追加しようとしています。今回の「家庭教育応援(支援)条例」は、改憲を先取りするものです。
■主権者は私たち
条例の目的を定めた第1条には、「保護者が親として学び、成長していくこと及び子どもが将来親になるために学ぶことを促す」と定められています。本来、条例というものは、地方議会が地方自治体に対して命令を下すものです。条例によって間接的に住民が拘束されることはあっても、主権者である住民に対し命令を下すことは本末転倒です。
署名への協力は以下からお願いします。
キャンペーン・いらないよ!岡山県家庭教育応援条例