岡山県労働組合会議

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月別 2021年10月

本日(10月14日)開催された臨時国会において、岸田内閣は衆議院を解散し、10月19日公示、31日投開票の総選挙となった。任期満了(10/21)を超えての選挙は現憲法下では初めてであり、解散から投開票までの17日間というのも戦後最短である。

そもそも、コロナ禍で苦しむ国民の声を受け、野党が求めた憲法53条に基づく臨時国会の早期開催を拒み続けた挙句、やっと開催された今臨時国会も予算委員会も開かず、解散を決めるだけのものとなった。まさに国民のいのちの問題についての論戦を避け、自民党総裁選を最優先したゆえの日程であり、党利党略そのものである。

今回の総選挙は、岸田政権が“継承する”とする安倍・菅政権が行ってきた憲法を踏みにじり、国会論戦を軽視する強権的な政治の継続を許すのか、それとも憲法に基づく政治=立憲主義を取り戻し、民主的な議論が尽くされる政治を実現するのかという、民主主義の根幹が今まさに問われている情勢のもとでの選挙となる。

同時に、コロナ禍の下、国民のいのちと生業を守るための政治に転換できるかどうかも極めて重要な争点である。自公政権が打ち出す感染対策は、補償無き自粛=自助努力でしかなく、多くの労働者や事業者が壊滅的な打撃を受け、特に非正規労働者・女性・若者、零細企業、個人事業主への影響は甚大であった。また、医療崩壊によって自宅療養を余儀なくされた方が多数亡くなられるという事態は、まさに経済を最優先し、自己責任と弱者切り捨ての新自由主義の政治がもたらした結果である。今こそ、こうした政治を転換し、すべての国民のいのちと生業を守り、将来に希望を抱くことのできる新しい政権が求められている。

岡山県においては、2区の津村啓介衆議院議員(現職)と4区の柚木道義衆議院議員(現職)が市民と立憲野党の統一候補とすることが確認された。岡山県労会議は、立憲主義と民主主義を取り戻すという大義のもと、2区と4区の統一候補の勝利を目指し全力で奮闘する所存である。残念ながら1区、3区、5区では野党統一の候補者を擁立するには至っていないが、それぞれの候補の政策を見極め、県労会議に参集するすべての労働組合員が投票に行くことを呼びかける。

改めて、立憲主義と民主主義を取り戻すという大義のもと、自公政治を転換し、働く者の未来と国民のいのちを最優先に守る当たり前の政治の実現のために全力で奮闘するものである。

 

2021年10月14日
岡山県労働組合会議
議長 西崎直人

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☆ホントは危ない家庭教育応援条例
「岡山県家庭教育応援条例」という名前から、困難を抱えている家庭への支援や、コロナ禍に対応するオンライン教育環境の整備など、家庭教育を応援してくれるものでは?と思うかもしれません。しかし、その実態は「親として成長していくこと」「子どもが将来親になるために学ぶこと」を目的にしています。多様でプライベートな私たちの「子育て」や「家庭生活」に、一律の価値観を押し付け、介入するためのものなのです。

☆パブコメに約7割の反対意見
岡山県議会が募集した条例素案へのパブリックコメントには276人・団体から約7割の反対意見が寄せられました。また法律の専門家である岡山弁護士会からも反対の会長声明が発表されています。
そんな中でも条例を提案した自民党岡山県議団は、粛々と成立させようとしています。県民を代表しているはずの議会が県民の声を無視しています。これを止めるには一人ひとりの署名が必要です。署名への賛同と拡散をお願いします。

■子育てから自由を奪わないで
条例素案は、「就学前における家庭教育」が繰り返し言及されています。就学前における子育ては、学校教育以上にプライベート性が強く、就学前の子どもをどのように育てるかは、保護者によって考え方や価値観に違いがあって当然です。
しかし、条例素案では、「保護者は、就学前における家庭教育を充実させるため、学校等との連携及び協調を図るよう努めるものとする」とあり、人格形成期とされる乳幼児期に特定の価値観を刷り込もうとしているかのようです。

■優先すべきことは他にある
それぞれ苦労をしながらの子育て、困難を抱えている家庭もあります。新型コロナウイルスの感染拡大で、さらに生活が行き詰まっている家庭も増えています。行政が果たすべき支援は軽視しておきながら、保護者や地域住民の役割を強調する。これは協力しない人を
仲間外れにするような、不寛容を助長することにしかなりません。安心して子育てや教育ができる条件整備や予算措置こそ今の議会が提案すべきことです。

■少子化は私たちのせい!?
この条例をつくる理由は、少子化、核家族化によって地域のつながりが希薄化し、家庭や地域の教育力の低下が大きな問題となっているためであるとされています。本当にそうでしょうか?むしろ、少子化・核家族化の最大の原因は、低賃金労働が蔓延していることにあると考えることができます。県内最低賃金額は862円(2021年10月2日以降)です。この時間給で1日8時間、週休2日で働いたとすると収入は15万円程度にすぎないため、賃金のより高い地域に人口が流出するのは当然です。条例をつくるよりも先に、行政の責任として結婚して、子どもを産み育てることのできる条件を整えることが求められます。

■改憲を先取り
自民党は、全国の地方組織に「家庭教育支援条例」の制定を呼びかけています。岡山県議会の動きも自民党の運動に呼応したものと考えられます。この間、自民党は憲法改正を「党是」としており、個人の尊厳と両性の平等を規定した現行憲法第24条の内容を「家族、婚姻等に関する基本原則」と改め、条文に「家族は、互いに助け合わなければならない」を追加しようとしています。今回の「家庭教育応援(支援)条例」は、改憲を先取りするものです。

■主権者は私たち
条例の目的を定めた第1条には、「保護者が親として学び、成長していくこと及び子どもが将来親になるために学ぶことを促す」と定められています。本来、条例というものは、地方議会が地方自治体に対して命令を下すものです。条例によって間接的に住民が拘束されることはあっても、主権者である住民に対し命令を下すことは本末転倒です。

 

署名への協力は以下からお願いします。
キャンペーン・いらないよ!岡山県家庭教育応援条例

 

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