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家庭教育応援条例を検証するシンポジウム

と き:2021年8月7日(土)

ところ:岡山民主会館

概 要

 

8月7日(土)、民主県政をつくるみんなの会は、環境文化保健福祉委員会および文教委員会に自民党岡山県議団が提出した「家庭教育応援条例(素案)」の問題点を検証するシンポジウムをWeb併用開催しました。

家庭教育応援条例は一見すると良いことを謳っているように思えますが、実態は自民党が制定を目指す「家庭教育支援法」の地方版であり、応援(支援)の名の下に封建的家父長制の価値観を押し付けるものです。

岡山県弁護士会会長・則武透氏が基調講演を行い、「家庭教育応援条例は、家族の人数や団らんの時間が減り、地域とのつながりが希薄化したことを解決することを目的としており、家父長制、家族主義を理想とする日本会議などが礼賛する教育勅語の精神と同じだ」と指摘しました。則武氏は、「似たような条例が9県・6市で制定されているが、家庭の教育力の低下、地域のつながりの希薄化などステレオタイプの現状認識しかされておらず、地域の実状にから導かれたものと言えず条例化する根拠がない。また、家庭教育の在り方や目的は各家庭によって様々であり、国や地方公共団体が定めるものではない。これは、憲法に照らして問題だ」と述べました。

基調報告後、3名が報告を行いました。日本共産党県議会議員・氏平美穂子氏は、「家庭教育の現状をどうとらえているのかが不明確であり、条例化する根拠に乏しいのになぜ今これなのかという疑問がある。そして、県内市町村に聞き取り調査をしたころ、9市町村から回答があり、賛同を示したのは1市町村のみで、親になることを推奨するのは避けるべきといった意見が多数だった」と話しました。

新婦人岡山県本部・赤坂てる子氏は、「選択的夫婦別姓に反対する意見書を多数の自民党議員の賛成で採択するなど岡山県議会はウルトラ右翼だ。今回の家庭教育応援条例も女性の多様な生き方を否定するものに他ならない。子育てに係る経済的負担の軽減、ワークライフバランスの実現など、子育て環境の充実が最も求められている」と発言しました。

高教組執行委員長・村田秀石氏は、「条例とは、地方議会が地方自治体の執行部に対し命令を下すものだ。住民は主権者であり命令を下す側なのに、親になることを定めるなど主客転倒している。これは自民党の考える改憲草案の先取りであり、個人の尊厳と両性の平等を規定した憲法24条を否定するものだ」と訴えました。

参加者からは、パブコメを出したが、県議会が出した意見概要を見ると、自分が一番言いたかった「家庭の教育力の低下とはどんな事実を指すのか」「立法事実がないなら制定はおかしい」などの意見が抜けているとの指摘がありました。

また、条例の制定を止めるためにはどんなことが必要かとの議論も交わされ、行政が家庭教育に介入することでどんなことが起きるのかを、先行している他県の状況を調べて知らせていくことや、「家庭の教育力の低下」など条例をつくる理由が事実でないことを数字も示して明らかにしていくことなどが出し合われました。

最後に、フェイスブックなどで「いらないよ!岡山県家庭教育応援条例」というキャンペーンを展開しているメンバーから、近日中に始める署名をネット上と紙とで広げることや、自民県議に県民の声を直接伝えることは大きな影響があるので、電話、FAX、手紙などで思いを伝えようなどの提起がありました。

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