日付 2020年8月17日
と き:2020年8月4日(火)
ところ:岡山地方裁判所
概 要
岡山県年金裁判第1次訴訟の第16回口頭弁論、第2次訴訟第13回口頭弁論が行われました。今回の口頭弁論では原告団事務局長の近藤劭さんが意見陳述しました。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため傍聴人数が制限されましたが報告集会と合わせ合計78人が参加しました。
近藤さんは意見陳述の中で年金生活とはいかなるものであるかを強調して訴えました。年金生活のリアルについて、ボーナス・残業手当もないため現役時代の1/2~1/3程度に収入が減少。食事の回数を1日2回に減らす、値引き商品に頼る、入浴回数を減らすことになった。趣味などの文化活動は中止せざるを得ず、医療費削減のため虫歯治療ができない。慶弔費の支出に躊躇し、人づきあいがなくなるなど深刻な事態を話しました。
近藤さんは、「特に女性の低年金問題は深刻だ。年金では生活が成り立たないため生活保護を受給せざるを得なくなった原告もいる。貧困世帯に対しても年金削減やマクロ経済スライドは適用され、さらなる貧困を招いている。年金引き下げの必要性・合理性はあったのかどうかマクロ経済スライドを行い続ける必要があるのかどうか吟味してもらいたい」と述べました。
また、今回の裁判で現役世代の承認1名、原告6人の尋問を申請。裁判所は、裁判の重要性を考慮し全員の意見陳述を許可しました。則武透弁護士は、「すでに判決が出ている地域もあるが、その内容は世代間の公平、年金制度の持続性維持など国の主張をそのまま引き写している。この裁判の突破口は、年金減額によってどれだけの被害があるのか裁判官に理解してもらうことにある」と話しました。
次回裁判は11月24日(月)に行われます。
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