5.30「共謀罪」をめぐる5月後半の宣伝を振り返って
0 Comments | Posted by kiyoshi in 共謀罪阻止宣伝 |
と き:2017年5月25日~31日
ところ:岡山駅西口サンステ
5月29日から共謀罪は参議院に審議が移りました。23日に衆議院で強行採決されて以来、巻き返しを図ろうと25日、29日、30日、31日と宣伝を繰り返した「共謀罪阻止連絡会」でした。
25日の宣伝では、国民の70%以上が「説明不足」だとする声を背景に、まだ「素知らぬ顔」をする人たちに協力を求めました。当初1桁だった宣伝参加者も16人となり、迫力が増してきました。その成果もあって、署名数が23筆となった。事務局が元気になったことは言うまでもありません。見かけない青年がチラシ配布に参加するなど変化もみられました。チラシも500枚近く配れるようになって、手応えを感じ始めました。
しかし、ここで疑問も出てきた。「なぜ、チラシの受け取りはいいのに、署名の数が少ないのか」という疑問が生じました。ある老夫婦がJAL宣伝の際に投げかけた言葉が気になりました。「ひどい法律だけど、宣伝をしていると真っ先に逮捕されるのかね?」と尋ねられた。全く否定できませんでした。「政府のことだからありえますね」と返しました。そうした不安を持っている人は多いのだろうと思う。もう忖度は始まっているのでしょうか?政府の狙いは効果を表しているのかも分かりません。
舞台が参議院に変わると、さすがに29日の宣伝には18人も参加しました。4月の宣伝がウソのようです。弁士も余江さんや、森脇さん、垣内さんと変わってもらえるようになり、チラシも1000枚くらいが出ました。この時の署名は33筆と手応えは確信に変わりました。一方で心配なことはイギリスでもテロ事件、北朝鮮のミサイル発射です。社会に影を落とすこうした事件は「やられたらやり返す雰囲気」を助長しています。対話を求め、共謀罪と合わせて戦争やめろと主張する我々の声を押しつぶすようでした。
一見、有利とも思える森友学園や加計学園問題も横暴な政権のもとで不問にされて、世論はおかしいと思っても官邸は動じることなく「当たらない、知らない」の連発で国民はあきらめムードです。「何を言っても無駄。安倍さんに変わる人がいない」というテレビの政治誘導に押し込まれ始めています。道行く人の顔は「関係ないそぶり」です。憲法を知ることなく、生かすことなく、他人任せにしてきた市民の無責任さに「打つ手なし」の様相さえ感じ始めた宣伝が続きました。
5月30日は気持ちも切り替え、参議院での廃案を胸に宣伝に打って出ました。15人が参加して署名は20筆でした。「怖い。説明が分からない。日本はおかしい」と答えた中年の女性。「わからないけど、治安維持法と似ていると言われると分かる。学校で習った」という女子高校生などの声も聴かれ、伝わっていることへの確信が強くなってきました。
6月10日は弁護士会の集会とデモ行進です。その打ち合わせをしながら話したが、「確かにチラシの受け取りはいい」と話し合いました。しかし、「反応は良くなっているが相変わらず、署名は少ない」と説明しながら、「関わりたくない人」が多いいのかも?」と気になり始めました。労働組合員の参加も少なく、一般団体の助っ人が頼りですが、弁護士会の情報によると、「弁護士仲間でも運動への参加を嫌がる人は多い」と聞きます。それでも集会やデモ、宣伝に奮闘する弁護士さんの活動は頼もしいです。知れば知るほど「怖い、共謀罪」と言うことでしょうか?
31日に宣伝しました。するとこんな声が聴かれました。若い3人組が「ちょっと、ちょっと、あのおじさんこの間、最賃なんとかってしゃべっていたよね。なにあれ~」って言うと、お友達の一人が「最賃って何~?」と聞き返し、その彼女が「ほら、私たちのバイトのお金を1000円にするとか、何とかだよ」ってな話です。
事務局次長がその話を教えてくれたのですが、彼曰く、「逆に若い人の頭に訴えが届いた証拠では?」と言い出しました。納得いきませんがなぜか頷くしかありません。