5.3憲法集会県民のつどい
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とき:2017年5月3日(水)13時30分~
ところ:岡山市市民文化センター
5月3日(水)、日本国憲法 5.3憲法集会 岡山県民のつどいが開かれました。
構成は例年通り、俳句とお話、合唱、講演、ライブと盛りだくさんです。今年の集会には400人が集い、4年ぶりに松本ヒロさんを迎えて憲法ライブを楽しみました。
俳句とお話では三上史郎さんの俳句が大森恒夫さんの解説で「昭和よりずっと薬罐(ケトル)がなっている」など6句が歌われました。
合唱団は「泥舟」「命の別名」など2曲を合唱しました。
講演は中島茂樹さん(立命館大学名誉教授)が「対米従属的軍事大国化から対米追随的共同覇権型戦争国家へ」、副題を「軍事大国化への途とアベ「改憲戦略」の視点からとして12ページに及ぶレジメと3つの資料をもとに、軍事国家として歩もうとする安倍政権の正体を様々な角度から切り開き、民主的立憲国家形成に向けての展望を語りました。
お話は、「今年の流行語大賞は忖度だろう」と切り出し、会場を沸かせました。忖度する官僚社会とマスメディアをつくりだした背景、憲法改悪へとすすむアベ首相の悲願達成の道程とその危険性、改憲を支える日本会議と安倍政権との関係、北朝鮮の脅威を煽りながら強い国家へと国民を導こうとする政治手法など、自らを「立法府の長」と言って憚らないアベ首相のしたたかで憲法破壊・軍事的ナショナリズムの本質を暴きました。その中で、森友学園問題や加計学園問題など、政権を揺るがしかねない問題が岡山県にも関わって浮上していることを例に挙げ、「籠池氏が時間を置いて出してくる資料が楽しみだ」と皮肉たっぷりのジョークに会場は再び笑いに包まれました。
忖度する社会について中島氏は権威的集権システムの形成を挙げ、詳しく述べました。それは第2次安倍政権かでの「官邸主導」の強化・拡大・進化だとして、内閣官房は安全保障政策に関して外務・防衛の両省から方針を策定する国家安全保障会議と各省の幹部人事に介入する内閣人事局を設置したことで人事権を握った政権が官僚を支配しているとしました。また、NHKへの人事介入、日銀の独立性の否定、内閣法制局の専門性の破壊、最高裁への人事介入、メディアコントロールなどで治安立法群(破壊防止、組織犯罪、通信傍受、国民監視法など)で国民運動や民主主義を抑圧していると話しました。
また、安倍政権は日本会議との関係について、これまでその親密性が話題になっていたが、安倍首相は取り巻きの記者を呼んで「日本会議には困ったものだ、どこかでハレーションを起こす」と話していることを紹介して、切り捨てるのではないか?とする安倍首相の狡猾さを紹介しました。
最後に、中島さんは民主的立憲国家の再構築として、改憲阻止勢力の主体をどうやって形成するかについて言及しました。野党共闘は一定の成果を生んだが、民進党は分裂・崩壊の可能性が高い。今度の衆議員選挙では大坂でほぼ全議席を失い、東京都議会議員選挙でも崩壊状態だ。だからと言って共産党の支持率は3~5%で野党共闘では勝てない。そこで、改革派市民による新しい市民運動を中核として、統一協定の下に候補者を擁立することだと話しました。
松本ヒロさんのライブは主催者の意向にそって紹介しません。