日付 2015年12月27日
とき:12月10日~24日
ところ:岡山県内自治体
2015年12月10日からはじめた公契約キャラバンは24日までに20自治体を訪問しました。今年は伊原事務局長、弓田事務局次長に加え、真庭市と新庄村に竹内常任幹事、備前市や瀬戸内市に高木常任幹事、奈義町や勝央町、西粟倉村に星原常任幹事が同行してくれました。今年の懇談のポイントとしては、第1に全国に広がりつつある公契約条例制定の自治体が増え17自治体になったこと、第2にその自治体では条例化で働く労働者と建築土建会社の質が上り成果が出ていること、第3はルールある社会は経済の回復にとって重要な政策だということ、第4はTPPがらみで急いで検討に入らないと自治体内の業者を守れないことなどを話してきました。
しかし、それだけでは懇談にならないために、次のような質問をしてみました。それは①自治体の契約課のレベルを引き上げるために何をしているのか?あるいは建築士の免許など資格についてどう考えているか?②工事の評価制度について総合評価が規模の小さな業者にとって不利な制度だということはわかっているが、実際の評価は価格重視になっており、質の追及が弱いのではないか?③指定管理者制度も含めて労働条件その他、さまざまな業者の質向上の努力を促す取り組みが弱いのではないか?④公契約条例が賃金まで縛ることに抵抗があるようだが、指導文書を出している自治体もあり、業者のコンセンサスを得る意味でも基本条例からは言ってみるのは如何か?などの点で懇談をしました。だからと言って懇談が進んだわけではありません。10年前の国土交通省の通達が実施されておらず、未だに「歩切り」(契約後も価格を値切ること)をしている自治体があり、今年の調査結果を踏まえて「歩切り」止めた自治体もありました。自治体によってはそれを自治体の努力(税金を無駄にしない)と勘違いしている自治体があることも分かりました。
正直言って、キャラバンの度にそのことを指摘していたつもりでしたのでガッカリしました。また、資格の取得について、真庭市や津山市、備前市では行政側が援助している実態もわかりその努力に敬意を表しました。総合評価では総社市から「質を追及すると項目を増やすしかない。価格の評価を下げると談合にならないか心配」との声はこちらも納得してしまいまし。何よりも真剣に質問に応えていただいたことに感謝する思いでした。今回は自治体の担当者が変わったこともあり、総務課長さんが対応されると実態の把握が弱いためにあいまいな返事になり、懇談が進まないこと、或は懇談に対して真摯に向き合ってくれていないことも感じ取れるキャラバンになったことです。とても残念でした。
今後は実態や政府の通達を踏まえた懇談を工夫する必要がありそうです。
0 Comments | Posted by kiyoshi in 公契約キャラバン, 活動日誌