11月3日憲法公布記念のつどい
0 Comments | Posted by kiyoshi in 君島東彦, 憲法公布記念のつどい, 憲法9条 |
とき:2015年11月3日(祝日・火曜日)13時∼
ところ:さん太ホール
恒例ですが、戦争法が成立した直後の憲法公布記念のつどいです。憲法と向き合い、今後の運動や平和の問題をどのように進めるのか?戦争法廃止の運動にとって疑問や課題は多いのですが、11.3のつどいは私たちに勇気を与えてくれるヒントや回答が凝縮された内容でした。つどいには200人が参加しました。
講師は「憲法9条を立体的にとらえる」というテーマでお話をされた君島東彦先生(立命館大学)です。先生は日本国憲法の平和主義を、平和、東アジア、NGOなどの視点から捉えなおし活かそうと課題を提起されています。集会はいつも通りですが岡山大学職員合唱団の歌声からはじまり、講演に移りました。講演の話に入る前に合唱が行われましたが、今回のつどいに合わせて、選曲の歌に込められたメッセージはとても印象深いものでした。例えば、「小さな木の実」という曲には「坊や強く生きるんだ/広いこの世界/お前のもの/木の実はささやく」という歌詞に勇気や決意が感じられます。また有名楽曲な「春よ来い」では「君に預けし/わが心は/今でも返事を待っています/・・・省略/それは明日を超えて/いつかきっと届く」など運動を広げる精神の大切さが歌われました。感慨深いメッセージを胸に受けとめ、君島先生の講演が続きました。先生は戦争法が成立して廃止のための運動が広がっているがそれだけでいいのか?と疑問を投げかけながら、憲法9条の持っている意味を立体的に捉えようと問題を投げかけました。その形は四角形で6面体。その正体は東アジア、ワシントン条約、日本の民衆、沖縄、大日本帝国憲法、世界の民衆というものです。9条は日本が侵略戦争をやって連合国に敗れ、戦後の再出発として世界に約束し、民主国家として生まれ変わろうとした決意だと思っていましたが、その日本が世界に約束した9条はもっと広く深い意味がありました。
先生は最初に文化の日という名称に触れて、①明治天皇の誕生日は11月3日。日本の憲法は明治憲法を克服できてない。②文化の日の起源は昭和天皇が戦後、文化国家としてやっていくと言ったこと、③ネト右翼や靖国神社の宮司は戦後の意味を分かってない。天皇はサンフランシスコ条約も東京裁判も肯定している。天皇の心には皇室の継承にあるといいものです。さらに憲法9条をめぐる最近の論争では、例えば①安保法制に反対しているリベラル派SEALDsは憲法9条改正論に立っている。②9条では日本の平和は守れない、③沖縄県民の9条に対する思いは複雑。沖縄は天皇を守るための犠牲になった、④完全非武装なほど世界は甘くない、⑤武力によらない平和をどうするのか?安保法制に反対する人たちの命題、⑥平和主義にはしないとするがあるなど、少ない紙面では語りつくせない内容でしたが、運動をしながら喉につかえていたものの正体を見た思いで課題も鮮明になりました。
講演後は参加者との懇談も行われ、参加者の疑問点も深められました。
集会の最後には澤地久枝さんが提起された「アベ政治は許さないプラスター掲示」運動が毎月3日である事から、会場の賛同を得て一斉にプラスターが掲げられ、安倍暴走政治と闘う市民の意思が示されるつどいとなりました。