岡山県労働組合会議

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カテゴリ   憲法公布記念のつどい

とき:2017年11月3日(金)13時30分~

ところ:国際交流センター

11月3日(金・祝)13時から国際交流センターにて、憲法公布記念の集いが開かれました。今年は政治情勢が不安定なためでしょうか、222名が参加する勢いでした。

講師は高山佳奈子先生(京都大学大学院法学研究科教授・刑法の専門家)です。テーマは「共謀罪の危険性と今後の取り組み」として90分にわたって話しました。

先生は安倍政権下の一連の情勢や選挙結果に触れながら、多数の横暴に走る安倍政権の下で何が行われているのかを東大出身の官僚やマスコミの同僚から、様々な情報が入ってくるとして、安倍政権が如何に忖度政治を強要し権力支配を行っているかなどを具体的に話しました。海外からの友人や国連の特別報告者・デイビッドケイ氏の講演や文書からも日本の異常さが表れているとしました。

安倍政権は人事権を握り、都合の悪い官僚やマスコミ関係者に圧力をかけて追放している。多くの善良な国民は「職を失いたくない」との思いで口をつぐんでいると告発しました。

高山先生は共謀罪に関して、「日本は科学的客観的な証拠を積み上げて犯罪を立証するが、共謀罪は話し合っただけ、罪を犯してなくとも犯罪になる。被害が発生して犯罪は成立するが、共謀罪は頭の中を処罰するもので立証が難しい。そのために監視や盗聴を合法化している。日本はドイツの法律の影響を受けており、結果犯罪、参加罪(暴力的過激派など)などを犯罪の典型例としている。アメリカにも共謀罪はあるが人権を守る仕組みもある。そもそもオリンピックのためとしながら、共謀罪成立前から開催国として受け入れられた。共謀罪を成立させた本当の理由は警察の内部事情によるものだ。警察は2002年と比べて2015年には犯罪が4割も減っているにも関わらず、2万人増員している。仕事を増やすために強行成立させたと見ている。黙示共謀、準備共謀、未失の故意など自身が手を下していなくとも現在でも犯罪が成立するが、共謀罪は嫌疑を掛けられ、狙われたら終わりの犯罪となる。今でも冤罪を晴らすためには数十年掛かるケースが多い。企業や法人、議員が犯す犯罪が対象ではなく、もっぱら一般市民を対象にしているところに共謀罪の真の狙いがある」と克明に解説しました。

さらに、映画スノーデンに関わって、「日本の警察は市民監視の技術を獲得するために取引をしたとされている。米国が日本を監視するのは言語からも困難であり、日本に監視させるのがベスト。日本は見返りに情報を提供することで取引きしたとされる。まさに共謀であり、国家的犯罪だ。国民の中には、やましくなければ監視されても良いという言い分がある。これはおかしい。PCを使っていると広告が出てくるがそれを見ると関連した情報が提供される仕組みがある。同じことが犯罪の誘発に使われる危険性は高い。共謀罪を使わせない運動が必要だ。最初は国民が共感する犯罪で発動することは容易に想像できる。危険だ。共謀罪のアンケートを見ると内容を知らずに賛成している人が多い。テロ防止のためとされれば当然だ。改憲させない市民共同アクションの運動を一緒に広げたい」と運動の強化を訴えました。講演後も確信をついた質問が多く出され、関心の高さが表れ、憲法公布記念のつどいにふさわしい講演となりました。

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とき:2015年11月3日(祝日・火曜日)13時∼

ところ:さん太ホール

恒例ですが、戦争法が成立した直後の憲法公布記念のつどいです。憲法と向き合い、今後の運動や平和の問題をどのように進めるのか?戦争法廃止の運動にとって疑問や課題は多いのですが、11.3のつどいは私たちに勇気を与えてくれるヒントや回答が凝縮された内容でした。つどいには200人が参加しました。

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講師は「憲法9条を立体的にとらえる」というテーマでお話をされた君島東彦先生(立命館大学)です。先生は日本国憲法の平和主義を、平和、東アジア、NGOなどの視点から捉えなおし活かそうと課題を提起されています。集会はいつも通りですが岡山大学職員合唱団の歌声からはじまり、講演に移りました。講演の話に入る前に合唱が行われましたが、今回のつどいに合わせて、選曲の歌に込められたメッセージはとても印象深いものでした。例えば、「小さな木の実」という曲には「坊や強く生きるんだ/広いこの世界/お前のもの/木の実はささやく」という歌詞に勇気や決意が感じられます。また有名楽曲な「春よ来い」では「君に預けし/わが心は/今でも返事を待っています/・・・省略/それは明日を超えて/いつかきっと届く」など運動を広げる精神の大切さが歌われました。感慨深いメッセージを胸に受けとめ、君島先生の講演が続きました。先生は戦争法が成立して廃止のための運動が広がっているがそれだけでいいのか?と疑問を投げかけながら、憲法9条の持っている意味を立体的に捉えようと問題を投げかけました。その形は四角形で6面体。その正体は東アジア、ワシントン条約、日本の民衆、沖縄、大日本帝国憲法、世界の民衆というものです。9条は日本が侵略戦争をやって連合国に敗れ、戦後の再出発として世界に約束し、民主国家として生まれ変わろうとした決意だと思っていましたが、その日本が世界に約束した9条はもっと広く深い意味がありました。

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先生は最初に文化の日という名称に触れて、①明治天皇の誕生日は11月3日。日本の憲法は明治憲法を克服できてない。②文化の日の起源は昭和天皇が戦後、文化国家としてやっていくと言ったこと、③ネト右翼や靖国神社の宮司は戦後の意味を分かってない。天皇はサンフランシスコ条約も東京裁判も肯定している。天皇の心には皇室の継承にあるといいものです。さらに憲法9条をめぐる最近の論争では、例えば①安保法制に反対しているリベラル派SEALDsは憲法9条改正論に立っている。②9条では日本の平和は守れない、③沖縄県民の9条に対する思いは複雑。沖縄は天皇を守るための犠牲になった、④完全非武装なほど世界は甘くない、⑤武力によらない平和をどうするのか?安保法制に反対する人たちの命題、⑥平和主義にはしないとするがあるなど、少ない紙面では語りつくせない内容でしたが、運動をしながら喉につかえていたものの正体を見た思いで課題も鮮明になりました。

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講演後は参加者との懇談も行われ、参加者の疑問点も深められました。

集会の最後には澤地久枝さんが提起された「アベ政治は許さないプラスター掲示」運動が毎月3日である事から、会場の賛同を得て一斉にプラスターが掲げられ、安倍暴走政治と闘う市民の意思が示されるつどいとなりました。

 

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