日付 2015年5月25日
とき:2015年5月23日(土)~24日(日)
ところ:東京・浅草・台東館9階ホール
5月23日~24日(土)、東京浅草の台東館で生存権裁判を支援する全国連絡会の第9回総会と全国交流集会が開かれました。初日の総会では連絡会副会長の野村幸弘さん(全労連副議長)が主催者あいさつ、浜矩子さん(同志社大学大学院教授)が記念講演を行いました。
その後の運動のまとめや方針、討論などで全国の状況が報告されました。
野村副会長は「安倍政権を乗り越えるために、裁判闘争は3本の矢が必要。それは①原告の勇気が世の中を変える原動力、②弁護団の不当性を追求する理論力、③支援こそが闘いの推進力だ。闘いの意義を認識して運動を広げよう。政府は生活扶助費の削減に対する影響は44万世帯と答えている。生活保議者の医療費の一部負担まで案が出されている。資本主義社会であっても経済格差を社会格差にしないために再分配機能を働かせる責任が国や自治体にある。最低限度の生活を権利は闘いがあってこそ守られる。原告の裁判を大きな運動で支えよう」と訴えました。
記念講演に立った浜さんは、「これまで安倍政権の経済政策をアホノミクスと批判してきたが、認識が甘かった。これからはドアホノミクスの言うことにした」として会場を沸かせました。「アホノミクス病に侵された安倍政権は重篤な症状を示しており、それを取り戻し病という。何を取り戻したいのか?と言えば大日本帝国の憲法であり、戦後レジームからの脱却としながら戦前に戻りたいだけだ。アメリカ言いなりなどと揶揄されているがそれを超えている」と安倍政権の政治姿勢を批判しました。
その上でどんな日本にしようとしているのか?と問い掛けながら、「それを彼らは①強い日本、②強い経済、③誇りある日本と言っている。これはガキ大将の理論だ。頑張るものしか支援しない。そんな考えでは見えるものも見えないし、考えてはいけないことを考え出す」として、「見えないのは日本経済の本当の姿であり、溢れんばかりの豊かの中に埋もれた貧困だ。これではデフレからの脱却など夢のまた夢だ。さらに、国民と国家の関係を逆転させようとしている。アホノミクスは国民が国家に尽くす社会に変えようとしている。非常に危ない」と安倍政権の本質的な過ちを分かりやすく説明しました。最後に、どうすればアベノミクスの向こう側=安倍政権を乗り越えられるか?と提起して、「それは第1に経済活動は人間を幸せにし、人権を大切にするという原点回帰の視点が必要だ。ブラック企業など企業として認めない、という国民の闘いが求められる。第2は経済活動の社会的規範であり、欲のままに金儲けに走るのではなく節度ある社会、政治のブレーキ・かじ取りだ」と強調しました。その道に進むためにも、「①他人の意見を聞く耳、②人の痛み涙する目、③困っている人に差し伸べる手が必要だ。彼らは奪い取る手しか持ち合わせていない」と政治の在り方を説きました。
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