岡山県労働組合会議

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連想分類語  権力者を縛る憲法

とき:2013年4月16日(火)18時30分~

ところ:岡山市勤労者福祉センター

 憲法共同センターは4月16日、小畑隆資さん(岡山大学名誉教授・政治学者)を招き、憲法学習講座を開きました。参加者は13人でした。小畑さんは、「自民党の狙いは9条の平和条項を変えることだとされているが、最大の問題は一部の条文の手直しではなく、憲法そのものの基本的な性格を根本的に改悪し、破壊しようとしている点にある。それを明確に示しているのが99条だ」としました。

憲法99条は「天皇又は摂政及び国務大臣、国家議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」と規定されています。続けて小畑さんは、「憲法を尊重し擁護する義務を負う者の中に、国民は挙げられてないことに注意。だからと言って国民が憲法を尊重しなくてもいい、というわけではなく、憲法は権力の担い手、すなわち支配者、統治者を規制する法規範だ」と説明しました。さらに、小畑さんは、「自民党の憲法改正(?)草案にはその前文に、日本固有の歴史、文化、伝統という考え方が示されているが、あたかもその歴史は天皇を戴く国として、人類普遍の原理のごとく宣言している。こうして国民をがんじがらめに縛っておいて、天皇を元首として奉っている。彼らは、国民の人権や幸福追求の権利、学問の自由、個人の尊厳を国家に守る義務として課すのではなく、国民の権利を制限する条項に変えようとしている」と話しました。

話の中で、「歴代権力者は天皇を元首としながら、実際には権力を与えず利用してきた。その意味で明治天皇や大正天皇は権力者に利用されてきたが、昭和天皇だけは自らの判断で戦争を始め、戦争を終わらせた。その意味で昭和天皇には戦争責任がある」としました。参加者からは熱心な質問が相次ぎ、充実した講座となりました。

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